日本の季節毎の伝統行事の行事食10選
日本の季節毎の由来のある伝統行事の行事食①1月1日のおせち
日本の季節毎の由来のある伝統行事の行事食1つ目は1月1日に食べる「おせち」です。お正月を迎え、お祝いをする席で並ぶおせち料理を食べたことがある方も多いでしょう。もともとはお正月だけではなく、節句のお祝いにお供えしてから食べるものを御節供と呼んでいました。
現在では縁起が良い食材を使用した御馳走になり、和食の御節だけではなく、洋食や中華などバリエーションも豊富になっています。また、おせちをにはそれぞれ願いが込められていたり、縁起を担いだりしているのです。数の子には子孫繁栄、昔肥料としても使っていたカタクチイワシで作る田作りには五穀豊穣の願いがあります。
他にも財宝に例えた栗きんとんや、腰が曲がるまで長生きしすることを願うエビの焼きもの、紅白の膾やかまぼこは魔除けや浄化の意味があります。根菜を使用する料理は根を張るようにという願いも込められているのです。複数の食材が入る煮しめにも見通しが良いという意味の蓮根や、子孫繁栄を願う芋類が入っています。
お重の詰め方
一の重 | 祝い肴・口どり | 数の子・田作り・黒豆・たたきごぼう・かまぼこ・伊達巻き・栗きんとん・錦卵 |
二の重 | 焼き物 | エビ・ブリ・鯛 |
三の重 | 煮物 | 煮しめ |
与の重 | 酢の物・和え物 | 膾・菊花株 |
五の重 | 空 | 何も入れない |
日本の季節毎の伝統行事の行事食②1月1日のお雑煮
日本の季節毎の伝統行事の行事食2つ目は1月1日に食べる「お雑煮」です。厳密にいつ食べるという決まりはなく、1月1日の元旦に食べるという家庭もあれば三が日はしょっちゅうお餅を食べるという家庭もあります。家庭によって違うこともありますが、地域差もあるようです。
お正月には鏡餅を飾る家庭なら、鏡開きの日にお雑煮を作っても良いでしょう。神様にお供えしていた餅を食べることで1年を元気に過ごせるともいわれています。三が日の間はお雑煮に入れる餅の数を1つずつ増やすと縁起が良いので、お正月には意識してお雑煮を作ってみてください。
また、お雑煮には山の幸や海の幸など、さまざまな食材を入れて作ります。このことから煮混ぜと呼ばれていました。これがお雑煮の語源・由来になったといわれています。
日本の季節毎の伝統行事の行事食③1月7日の七草粥
日本の季節毎の伝統行事の行事食1つ目は1月7日に食べる「七草粥」です。1月7日は人日であり、五節句のうちの1つとされています。もともとは中国の習慣で羹を食べていましたが、これが日本に伝わり七草粥になったのです。江戸時代には庶民の間でも定着して食べられていたそうです。
七草に使用するのはセリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロです。おせちやお雑煮などのごちそう続きで疲れた胃を休ませることもできるので、ぜひ七草粥を作ってみてください。
日本の季節毎の伝統行事の行事食④3月3日の蛤のお吸い物
日本の季節毎の伝統行事の行事食4つ目は3月3日に食べる「蛤のお吸い物」です。蛤は二枚貝で貝殻がぴったりと合わさっています。この様子から仲睦まじい夫婦を連想させるので、女の子の幸せを願う桃の節句の行事食となっているのです。
身分の良い女性がお嫁に行く際には、蛤の貝殻に絵を施して持っていたそうです。この蛤の貝殻は嫁入り道具にも数えられるほどで、幸せな結婚を願う縁起ものだったのです。
日本の季節毎の伝統行事の行事食⑤3月3日の菱餅
日本の季節毎の伝統行事の行事食5つ目は3月3日に食べる「菱餅」です。菱餅はひな壇の飾りにもなっているひし形のお持ちのことで、赤・白・緑の3色で作られています。昔は白と緑の2色を3段・5段に重ねたものでしたが、明治時代になると赤が加わり現在の形になったといわれています。
この3色にはそれぞれに意味があり、女の子の成長や子孫繁栄を願う意味が込められています。まず、赤には魔除けの力があり、解毒作用などの意味もあるそうです。また、3月3日は桃の節句なので桃色を連想させる色でもあります。白は清浄を表しており、子孫繁栄や長寿への願いが込められています。
そして、緑には厄除けや健康への願いが込められているのです。緑は新芽、白は雪、赤は桃の花を連想させ、春が来る様子を表しているとも考えられています。
日本の季節毎の伝統行事の行事食⑥5月5日のかしわ餅
日本の季節毎の伝統行事の行事食6つ目は5月5日に食べる「かしわ餅」です。こどもの日である端午の節句は男の子の節句であり、健やかな成長と健康を願う行事でもあります。こどもの日にかしわ餅を食べるのはかしわの木の特徴にあります。かしわの葉は新芽が出なければ古い葉が落ちないのです。
このことから跡継ぎに恵まれることを連想させ、子孫繁栄を願うかしわ餅になっているのです。かしわ餅の中には餡が包まれていますが、粒餡や漉し餡のほかに味噌餡などの種類もあります。端午の節句について詳しく知りたい方には下の関連記事もおすすめです。由来や料理についてチェックしておきましょう。
日本の季節毎の伝統行事の行事食⑦7月7日のそうめん
日本の季節毎の伝統行事の行事食7つ目は7月7日に食べる「そうめん」です。7月7日は七夕で天の川を眺めたり、短冊に願い事を書いたりするので子どもも大人も楽しめる行事になっています。七夕にそうめんを食べるという風習は中国から伝わってきました。中国の索餅が日本に伝わってそうめんのルーツとなったのです。
日本の季節毎の伝統行事の行事食⑧9月9日の菊酒
日本の季節毎の伝統行事の行事食8つ目は9月9日の「菊酒」です。菊酒とは菊を漬け込んで作るお酒のことです。気分を味わうだけなら菊の花びらを酒に浮かべても良いでしょう。9月9日は菊の節句・重陽の節句であり、不老長寿を願う行事です。菊は薬草でもあり、花期も長いので延命の力があると信じられていたのです。
日本酒が好きな方には下の関連記事もおすすめです。おしゃれなギフトもあるので、贈り物にもピッタリです。詳しい情報をチェックして日本酒選びの参考にしてください。
日本の季節毎の伝統行事の行事食⑨11月15日の千歳飴
日本の季節毎の伝統行事の行事食・食べ物9つ目は11月15日に食べる「千歳飴」です。11月15日は七五三の日で3歳・5歳・7歳の子どもの成長をお祝いする行事です。11月になると着物や袴を着た男の子や女の子が千歳飴の袋を持っている姿を目にすることも多くなります。
実際に千歳飴をもらったことがある方も多いでしょう。11月に食べる細長い千歳飴には、長生きするようにという願いが込められています。また、千歳飴の大きさは1.5㎝程度で長さは1m以内という決まりがあるそうです。
日本の季節毎の伝統行事の行事食⑩12月31日の年越しそば
日本の季節毎の伝統行事の行事食10個目は12月31日に食べる「年越しそば」です。1年の最後の行事食ともいえる年越しそばは、長いそばを長寿に例えています。ほかにも切れやすいそばを食べて1年の厄を断ち切ってから新年を迎えるという意味もあるようです。
行事食としても年中出せる食べ物は?
行事食としても年中出せる食べ物|鯛料理
行事食としても年中出せる食べ物は「鯛料理」です。まず、鯛は「めでたい」につながり、縁起が良い魚とされてきました。七福神である恵比寿様が持っている魚も鯛です。また、鯛の色が赤いことからお祝いの席でも重宝されているのです。
「めでたい」とされる鯛は夢占いにおいても幸運の象徴とされています。しかし、シチュエーションによっては意味が変化することもあるようです。下の関連記事では鯛の夢についてご紹介しています。気になる夢を見た方はチェックしてください。
行事食としても年中出せる食べ物|ローストビーフ
ローストビーフも行事食としても年中出せる食べ物です。日本食にこだわらないという方や、洋食が好きという方にもおすすめの一品です。豪華な見た目で行事食のメインとして存在感を発揮してくれるでしょう。
牛肉の臭みが気になるという方には下の関連記事がおすすめです。一工夫するだけで臭みが消せるので、取り入れて料理を楽しみましょう。臭みを消して美味しいローストビーフを作ってください。
行事食で日本の風習を楽しもう
行事は1月1日のお正月に始まり、七草、3月の桃の節句、5月の端午の節句、11月の七五三などさまざまなものがあります。そして、食べ物も節句によってそれぞれ意味がありました。食べ物を用意する際にも意味を理解していると準備がしやすくなるでしょう。ぜひ、行事食を作りながら日本の風習を楽しんでください。
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