議事録とは?
議事録とは|会議・総会での決定事項を記録する書類
議事録という言葉を聞いた事ある人も、聞いた事の無い人もいるでしょう。簡単に議事録を説明すると、会議や総会などで話し合った結果を残しておく書類の事を言います。後に会議の内容を知りたい時などには大変役に立ちますし、また会議の出席者が変わった場合などには会議の内容を引継げるメリットもあります。
そして年月が経ち似たような議題が上がった際には、話し合った結果などの参考にする事も出来ます。このように議事録はさまざまな場面で大変役に立つ書類ですので、会議や総会があった際は作成する事をおすすめします。
議事録とは|口頭弁論調書や公判調書など
議事録は会社や総会の内容を残しておく記録書だけではなく、民事訴訟の口頭弁論を記録する口頭弁論調書や刑事訴訟の公判内容を記録する公判調書も議事録になります。このようなとても大切な議事録は、一定の決められた事項に基づき作成しなければなりません。
口頭弁論調書や公判調書は専門的な議事録になりますが、今回紹介するのは会議や総会の内容を記録する議事録を主とします。紹介する議事録の作成方法やコツを参考に読みやすい議事録を作成する事をおすすめします。1度コツを掴んでしまえば短時間で、綺麗な議事録が作成出来るでしょう。
議事録を作成する目的は?
議事録を作成する目的①社内で会議内容を共有するため
議事録を作成する目的1つ目は、会議・総会での内容を社内で共有するためです。取引先を交えた会議なども行われますので、双方の会社で会議した内容を共有する必要があります。このような時、議事録を作成しておくと会議内容を簡単に伝える事が出来ます。また社内会議や取締役会など社員全員が参加出来ない場合もあります。
そんな時にも議事録は大変便利で、参加出来ない人でも会議や総会の内容を簡単に知る事が出来ます。とても便利な書類と言えるでしょう。誰かと共有する為に作成する議事録は、関係に要点がまとまっていると分かりやすく良いです。
議事録を作成する目的②いつどのような議論を行ったか残すため
議事録を作成する目的2つ目は、いつどのような議論を行ったのか残しておくためです。社内会議の内容を社員で共有するのも大切な事ですが、大切な事は保存しておく必要もあります。会社によっては、期限を決めて長期間保存している場合もあります。同じような議題が上がった際などに、参考にする場合があるからです。
社内の人事などによって人が入れ替わった際にも大変便利で、先ほど紹介したように新しく入ってきた人でも会議の内容などを把握する事が出来ます。このように保存して共有する事は、仕事を効率的に行う手段と言えるでしょう。
議事録を作成する目的③トラブル防止
議事録を作成する目的3つ目は、トラブル防止です。先ほども紹介したように取引先との会議や総会などで取引先を交えて行う場合は、双方で言った言わないのトラブルが発生してしまう可能性があります。これは取引先との会議や総会に関わらず、社内でも同じ事です。そんなトラブルを防止するためにも、議事録は重要です。
長期間保存する事で後にトラブルが発生しても記録が残っている事で、防止や改善策を見つける手がかりになる事でしょう。議事録を作成する際は、議事録を作成する目的をしっかり抑えて作成する事をおすすめします。
議事録の必須項目は?
議事録の必須項目①表題
議事録の必須項目1つ目は、表題です。この表題というのは、会議や総会で何について話し合うのかという事です。会議や総会では1つの議題を話し合う場合もありますし、複数の議題を話し合う場合もありますので今回の会議や総会では何について話し合われるのか、しっかり明確にする必要があります。
- 表題:○○について
- 会議名:○○について
- 議題:○○について
議事録の必須項目①表題
議事録の必須項目である表題を議事録に記載する際は、上記のように記載するようにしましょう。記載順の規定はありませんが、書類の上部に記載する事が望ましいでしょう。
議事録の必須項目②日時
議事録の必須項目2つ目は、日時です。こちらも大変重要となる項目で、議事録を作成する目的でも紹介したように保存やトラブル防止の為に作成しますので、いつの会議なのか明確にする必要があります。、日付のみの記載や時間まで記載する場合もありますので、会社の作成例などを参考にして日時の記載方法を決めましょう。
- 日時:平成○年○月○日(○曜日)
- 日時:平成○年○月○日(○曜日) ○時~○時
議事録の必須項目②
議事録で日時を記載する際は、上記のように記載しましょう。時間まで記載する場合は何時から何時まで会議が行われたか明確に記載すると、トラブルが発生した際にこの時間に話し合った事だとしっかり説明する事が出来ます。その為、保存する議事録は時間まで記載する事をおすすめします。
議事録の必須項目③場所
議事録の必須項目3つ目は、場所です。何故場所まで記載する必要があるのかというと、取引先で行った会議などがありますので会社ではない場所で話し合った事がはっきりと分かるからです。会社での会議の場合も会議室が数部屋ある場合は、どこの会議室で行われたのか明確になります。
自治会やPTAの会合などでは会社ではなく、公民館や市町村施設の会議室で行われる場合もあります。このように会社だけでなく、外で行われる会議や総会などもどこで行われたか記載しておくと引継ぎの際に便利です。記載方法は、下記のように日時の下部に記載すると良いです。
- 場所:○○会議室
- 場所:○○会社○○会議室
- 場所:○○公民館
- 場所:○○センター○○部屋
議事録の必須項目③
議事録の必須項目④出席者
議事録の必須項目4つ目は、出席者です。議事録ではいつどこで誰と会議や総会を行ったのか記載する必要がありますので、出席者の記載も必要になります。出席者の記載をしておけばこの会議には誰がいたのか分かりますので、後に会議についての質問をしたい時などでは誰に聞けば良いのか分かります。
- 出席者:○○専務 ○○部長 ○○ △△
- 出席者:○○会社△△課長 ○○会社○○さん △△ □□
議事録の必須項目④
記載方法は、上記のように記載する事が望ましいです。役職に就いている人との会議である場合は、出席者の氏名に役職を加えると分かりやすくて良いでしょう。取引先との会議である場合は、どこの会社の誰という事が分かるように記載する事が大切です。同じ苗字の人もいますので、フルネームでの記載が理想です。
議事録の必須項目⑤会議・総会内容
議事録の必須項目5つ目は、会議や総会の内容です。この記載事項は最も重要で、どんな意見が出たのか明確かつ簡潔に記載する必要があります。質疑応答なども記載しておくと、どんな意見があったのか議事録に目を通す人も伝わりやすいでしょう。賛成意見だけでなく、反対意見もしっかり載せておく事が重要です。
反対している人は何故反対しているのかも記載する事で、この議題に対して新たな道も見つける事が出来ます。記載方法は、下記のように記載する事をおすすめします。
- 内容:出席者○人は賛成だが、○人は反対。
- 反対理由については~だからだ。
- 名前 反対です。~だから。
- 名前 それは~で改善出来ます。
議事録の必須項目⑤
議事録の必須項目⑥決定事項
議事録の必須項目6つ目は、決定事項です。この必須項目は、会議終了時にどんな結論が出たのか明確にする必要があるからです。会議・総会の内容を経由して、このような決定がなされたと分かるように記載しましょう。また今回の会議で結論が出なかった場合もありますので、その際は次回に持ち越しなど記載すると良いです。
- 決定事項:○○議題については△△という結論に至った
- 決定事項:○○議題 △△
- △△議題 次回会議まで保留
議事録の必須項目⑥
記載方法は、上記のように記載すると良いでしょう。複数の議題がある場合は議題ごとに複数の議事録を作成するのも良いですが、1つの議事録にまとめる場合は下部にまとめて記載する方法と議題ごとに分けて記載する方法があります。
上手な議事録作成のコツは?
上手な議事録作り方のコツ①敬語は省く
上手な議事録の作り方のコツ1つ目は、敬語を省く事です。議題に対しての内容を敬語で長々と書いてしまうと、大変読みづらくなってしまいます。そうならないように「○○だ。」や「○○という事。」など簡潔に記載する事が、議事録の作り方のコツと言えます。似たような意見がある場合は、まとめて処理すると良いでしょう。
上手な議事録作り方のコツ②要点は箇条書きで
上手な議事録の作り方のコツ2つ目は、要点は箇条書きで記載する事です。下記の箇条書き例で紹介しているように、賛成意見や反対意見など多数意見が集中する場合は箇条書きで記載する事で分かりやすくなります。意見に関しては、「○○を良くするにはどうすれば良いのか」という問いかけるような議題もあります。
この場合も多数の意見が出ると予想出来ますので、議事録を作成する前に意見をメモして議事録に箇条書きでまとめる書き方をすると分かりやすい議事録が作成出来ます。
- 賛成意見
- ・○○
- ・△△
- 反対意見
- ・○○
- ・□□
箇条書き例
上手な議事録作り方のコツ③5W3Hを明確にする
上手な議事録の作り方のコツ3つ目は、5W2Hを明確に記載する事です。5W2Hとは下記で説明していますが、ほとんどが議事録を作成する際の必須項目です。この順序で議事録を記載すると、どんな会議や総会が行われたのか分かりやすく簡潔な議事録になります。この5W2Hを覚えておくと大変便利と言えるでしょう。
金額などが無い場合は、How Muchのいくらという部分は省く事をおすすめします。しかし企業で商品開発などの会議を行う場合や、自治会で自治会費をどのように使うのかという議題の場合は金額も重要になりますので、意見に上がった金額も記載しておくと大変分かりやすい議事録となる事でしょう。
- When (いつ)
- Where (どこで)
- Who (誰が)
- What (何を)
- Why (なぜ)
- How (どうする)
- How Much (いくら)
5W2Hとは?
上手な議事録作り方のコツ④ICレコーダーなどを使う
上手な議事録の作り方のコツ4つ目は、ICレコーダーなどを使う方法です。会議や総会によっては持ち込みが禁止になっている場合がありますが、持ち込める際は会議内容を録音して使用する事で聞き逃した意見も議事録に記載する事が出来ます。また手書きではなく、パソコンで会議後に作成する際にも大変便利です。
議事録などを会社で保存する場合は、会議内容を確認したい人が複数しますので綺麗に整理する必要があります。どのように整理すれば綺麗で分かりやすいのか、関連記事で紹介していますので参考にすると良いでしょう。関連記事では、難易度別に書類の収納方法を紹介しています。
議事録で会議の質疑応答のまとめ方は?
議事録で会議の質疑応答のまとめ方・書き方①質問と回答は口語で作成
議事録での質疑応答のまとめ方・書き方の方法1つ目は、質問と回答は口語で作成する方法です。会議や総会の内容は敬語を省き「○○だ」や「○○という事」と記載する事が望ましいのに対して、質疑応答に関しては人と人との会話ですので口語で記載する事でこの会議ではどのような雰囲気で行われたのか予想する事が出来ます。
- 名前:○○については△△の方が良いと思います。
- 名前:しかし△△では予算が足りないのですが。
質疑応答の記載方法①
POINT
質疑応答の記載方法
上記で紹介したような形で記載すると、会話の流れが予想出来やすい記載方法になります。また質疑応答の内容を全部を記載するのではなく、重要だと感じる部分の内容に絞る事が重要です。
議事録で会議の質疑応答のまとめ方・書き方②質問者・回答者の名前を記載
議事録での質疑応答のまとめ方・書き方の方法2つ目は、質問者と回答者が誰なのか明確に記載する事です。誰がどのような質問をして、回答をしたのか分かるように記載しなければいけません。その為、質問者と回答者の氏名を記載してから内容を記載するようにしましょう。
またこのように記載する事でわざわざ質疑応答と記載しなくても、この文面は質疑応答なのだと分かります。簡潔に議事録を作成する際には、重要なまとめ方と言えるでしょう。
議事録で会議の質疑応答のまとめ方・書き方③複数議題の場合は議題ごとに
議事録での質疑応答のまとめ方・書き方の方法3つ目は、複数議題の場合は議題ごとに作成する方法です。1つの議題の場合は質疑応答の記載は1箇所で済みますが、複数の議題がある場合は複数の質疑応答を記載する作り方が良いです。作り方は議題ごとに分けて、議事録の内容の部分に差し込む事という方法になります。
議事録作成の見本や例文は?
議事録作成の見本・例文①社内会議
議事録作成の見本・例文1つ目は、社内会議での見本と例文です。社内会議の中には社員のみの会議だけでなく、取引先などの外部の人を交えた会議もありますので2種類紹介します。見本の作り方を参考にテンプレートを作成すると、時短にもなります。
- 表題:○○・△△について
- 日時:平成○年○月○日(○曜日) ○時~○時
- 場所:○○会議室
- 出席者:○○専務 ○○部長 ○○ △△
- 内容:○○について
- 賛成は○人 反対は○人
- 反対の多くは、○○のため賛成出来ないという
- 名前:私は○○は予算オーバーのため無理があると思う
- 名前:しかし○○については予想される利益が明確です
- 決定事項:次回会議まで保留
- △△について
- ・○○ ・△△ ・□□
- 決定事項:○○
- 次回会議:平成○年○月○日
社内会議(社員のみの会議)
- 表題:○○について
- 日時:平成○年○月○日(○曜日) ○時~○時
- 場所:○○会社○○部屋
- 出席者:○○会社○○さん ○○会社△△さん ●●
- 内容:○○についての問題点
- ・□□□
- ・△△△
- ○○さん:○○はどのようにコストを下げれば良いのでしょう
- ●●:大量生産によりコストを下げる事が出来ます
- △△さん:ではこの内容で販売が可能ですね
- 決定事項:○○は○○会社での販売で合意
- 次回会議:平成○年○月○日
- ○○会社○○会議室で○時~
- 次回会議議題:○○の正式な契約
社内会議(外部の人がいる場合)
議事録作成の見本・例文②PTA総会
議事録作成の見本・例文2つ目は、PTA総会での議事録です。小学生や中学生の子を持つ人の中には、PTA役員になり会議や総会に出る場面もあるでしょう。書記などの役員になった場合は議事録の作成を行う場合もありますので、こちらの書き方例文と書き方見本を参考に作成する事をおすすめします。
- 第○回 □□PTA総会
- 日時:平成○年○月○日(○曜日) ○時~○時
- 場所:○○小学校○○部屋
- 出席者:○○会長 △△副会長 □□ ●●…
- 表題:今年度のPTA活動・PTA会費の使い道
- 内容:年間のPTA活動
- 4月活動 ・○○
- 5月活動 ・△△ ・□□
- PTA会費の使い道
- ・●● ・○○ ・□□
- ○○会長:○○はもうすでに設置していますので十分ではないでしょうか
- ●●:会長の意見に賛成します
- □□:私は●●への使い方が有効的と感じます
- 決定事項:年間のPTA活動は報告内容で同意
- PTA会費については●●に使用
PTA総会
議事録作成の見本・例文③取締役総会
議事録作成の見本・例文3つ目は、取締役総会の見本・例文です。取締役総会に関しては会社に知らせなければならない内容を決定する場合など、大変重要な話し合いがなされる場合もあります。このような社員にとって重要な会議に関しては議長が判断する場合もありますので、規定なども設けられ重要な議事録になります。
- 取締役総会議事録
- 平成○年○月○日午前○時○○分当会社本店において取締役△名出席のもと、取締役総会を開催
- 下記議題につき可決確定のうえ、午前○時○○分散会した
- 議題:役員報酬について
- 内容:役員報酬の内容提示
- 可決事項:代表取締役○○が議長となり当会社の取締役の役員報酬を協議し、全員一致をもって可決した
- ●● 役員報酬●●●,●●●円
- △△ 役員報酬●●●,●●●円
- 上記の内容で可決した事を明確にするため、取締役員が議事録に署名押印する
- 出席者:代表取締役●● 署名 印
- 取締役員 △△ 署名 印
取締役総会
議事録作成の見本・例文④自治会会合
議事録作成の見本・例文4つ目は、自治会会合の見本・例文です。自治会は地域の治安などを守るためにありますので、会合は大変重要な会議です。自治会の会合は自治会役員に選ばれた人のみで行われますので、議事録を作成し地域住民と共有する事が大切です。書き方見本と例文を参考に、分かりやすい議事録を作成しましょう。
- ○○地域自治会
- 日時:平成○年○月○日(○曜日) ○時~○時
- 表題:自治会費の利用方法
- 会合内容:・会合の飲み物代 ●,●●●円
- ・資料作成費 ●,●●●円
- ・自治会イベント ●●,●●●円
- 地域に必要な物
- ・●● ・△△
- 決定事項:自治会費から●●を購入する事が可決
- 提案事案も過半数により、可決
- 出席者:自治会長○○ 副会長△△ 1班長□□…
自治会会合
自治会などで議事録を作成する場合は、会議ごとにファイリングして保存する事をおすすめします。関連記事では書類整理のコツを紹介していますので、関連記事を参考に整理してみましょう。領収書などの整理方法も紹介しています。
議事録の作り方をマスターして綺麗な書類作成を!
今回紹介した議事録の書き方のコツを身につける事で、分かりやすい議事録を作成する事が出来ます。手書きで議事録を作成する際は、誰が見ても読めるようにまとめる必要がありますのでメモやICレコーダーを基に清書すると良いでしょう。パソコンで行う場合は、元となるテンプレートを作成しておくと便利です。
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