以降という言葉に含まれる範囲は?
以降の意味と範囲①指定された数を含むその後を差す言い方
以降の意味と範囲の1つ目は、指定された数を含むその後を指す言い方であるという点です。以降という言葉の範囲には、指定された数もまた含むことができます。そして、それより先の数字はすべて、以降の範囲に該当します。
もっと具体的に説明していきましょう。例えば、1から10までの数字が横1列に並んでいるとします。この時、5を基点(指定された数)だとして考えると、以降は指定された数より後の、5、6、7、8、9、10が以降の範囲となります。
以降の意味と範囲②指定された数の前より先は含まない
以降の意味と範囲の2つ目は、指定された数の前より先は含まないということです。先ほど、以降の範囲は指定された数を含めそれより後であると説明しました。言い換えると、指定された数の1つ前からその先は、以降の範囲には含まないということが言えます。
わかりやすいよう、もっと具体的に説明します。先ほど同様、1から10までの数字が横1列に並んでいるとします。この時、5を基点(指定された数)とすると、5より前に存在する4、3、2、1のそれぞれの数字は、以降の範囲には含まないことになります。
以降の意味と範囲③以降は指定がなければ終わりがない
以降の意味と範囲の3つ目は、以降は指定がなければ終わりがないことです。以降は、指定された数を含めその後の数字が該当しますが、一体どこまでが範囲なのか疑問ですよね。実は、以降という言葉の範囲は、特に指定がない限り、永遠と続くのです。
ただし、あらかじめ用意されている数に限りがあったり、終点となる言葉が使われていれば、以降の範囲はそこで終了となります。例えば、10までの数字のように前提や終点となる言葉があるのであれば、それは範囲も限られていますが、それ以外は範囲も広がります。
当日は以降の範囲の中に含まれる?
当日と以降の範囲について①以降は当日も含む
当日と以降の範囲についての1つ目は、以降は当日も含むということです。以降の意味と範囲の中で、以降は基点(指定された数)を含むその後が範囲であると説明しましたが、これは日にちの中でも同様に該当することです。
日にちを表現するなかでは、当日が該当日(指定された日にち)に相当します。そのため、当日は以降という言葉の範囲に含むことができるのです。さらに、以降という言葉の範囲は、この日を含めその後の日にちまで範囲が及びます。
これをもっとわかりやすいように例えてみましょう。1か月の中で、15日が何かのイベント日などの当日だと仮定します。この時、以降の範囲は当日である15日を含め、16日、17日、18日、19日…と続いていきます。
当日と以降の範囲について②指定がなければ範囲の終わりがない
当日と以降の範囲についての2つ目は、指定がなければ範囲の終わりがないということです。以降の意味と範囲の中で、以降には指定がない限りは終点が存在しないということを説明しました。これは、もちろんのこと日にちにおいても同じことが言えます。
例えば、日にちのような月日ではなく物の数において以降という範囲を表す言葉を使うとすれば、数に限りがある以上、範囲の終わりも存在するものです。しかし、日にちのような月日には、終わりという限りがありません。
そのため、日にちのような月日に対して、以降という言葉を使う場合には、敢えて1か月以内とか、1年の中でといったように、範囲が限定されない限りは、以降の範囲はどこまでも及ぶもの、続くものであると理解しておきましょう。
以降の対義語となる言葉は?
以降の対義語「以前」は範囲に違いがある
以降の反対を表す言葉である対義語となる言葉は、「以前」です。よく、以降の対義語は?という質問に対し、「以来」こそが対義語であると答える人がいます。何となく、言葉だけを見ると、そうであると思われる方もいます。しかし、意味を考えると以来という言葉は以降の類義語であり、対義語とは違います。
具体的に説明すると、以来という言葉の意味は、基点(指定された数)を含むそれより後となりますので、以降と全く同じ意味として使うことのできる、類義語に相当するため、決して対義語とは違います。一方、以前の場合はそれとはまったく逆を表す言葉です。
以前という言葉の範囲は、基点(指定された数)を含むそれより前が該当されます。そのため、以降とは逆の意味を持つ言葉である、対義語であると判断することができるのです。ちなみに、以前と以降を併用すると、基点(指定された数)において範囲に重複が出ます。
対義語の「以前」は以降と違い当日の翌日は範囲に含まない
先ほど、以前は基点(指定された数)から前が範囲となると説明しました。これは、言い換えると以前は以降とは違い、当日の翌日は範囲に含まないということです。具体的に説明すると、1から10までの数字が横1列に並んでおり、5を基点(指定された数)とすれば、5、4、3、2、1が範囲に該当するのです。
以降の説明の中で、以降の範囲は指定がない限り続くものであると言いました。では、以前の場合はどうでしょう。日にちのような月日で考えてみます。一見すると、長い歴史の中で月の始まりを探ることは不可能のように感じてしまいます。しかし、確実にスタートとなった日は存在します。
つまり、長い月日の中で確実にスタートとなるものがあったのであれば、以前という言葉の範囲は限定することができることが違いです。これは、以降とは決定的に違いますが、一般的な生活の中では長い月日から範囲を限定するためには、始点も終点も指定したうえで使うのが基本となります。
以降に含まれている範囲を使った正しい例文って?
以降の範囲を使った例文①お正月以降は雪にご注意下さい
以降の範囲を使った例文の1つ目は「お正月以降は雪にご注意ください」です。この時、以降が指す範囲は、お正月を含めてそれより後になります。お正月は1月1日から始まりますので、お正月以降は1月1日、2日、3日…と続きます。
この例文の中からは、以降の終わりの範囲に限定がされている表記が見受けられませんので、基本的にこの例文だけで考えれば、雪はお正月とその後から暫くの間は注意しなければならないな、と判断するのが一般的です。
雪というものは、永遠に降り続くものであるとは言い難いものです。この例文の中に終わりの範囲の指定はありませんでしたが、一般常識的に考えれば、この例文の中で使われている以降の範囲は、暫くの間であると考察することができます。
以降の範囲を使った例文②受け取りは3日以降になります
以降の範囲を使った例文の2つ目は、「受け取りは3日以降になります」です。商品を購入したはいいが、在庫がないので受け取りが購入日にできなかった。そんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。そんな時、お店側から言われるのがこういった受取日の範囲を表す言葉です。
おそらく、お店側に発注した商品が届くのは、2日や3日の早朝なのではないでしょうか。そのため、受け取るべき日にちを3日以降と指定したのでしょう。そのため、お店の人は受け取りは3日以降でお願いしたいと伝えてきたことが伺えます。
この場合、3日は指定された日にちとなるため、商品は3日にお店に行っても受け取ることができます。しかし、2日に受け取りに行ったとしても、商品が必ずあるという保証はありません。つまり、この例の以降の範囲は、3日を含めてそれより後であるということができます。
以降の範囲を使った例文③5日以降は窓口が異なります
以降の範囲を使った例文の3つ目は、「5日以降は窓口が異なります」です。困ったことがあり、問い合わせをするため所定の窓口に行ったとします。しかし、内々で制度が変わったことにより、窓口も変わることが予定されていた、などの時によく耳にする例文です。
この例文の場合、5日以降という言葉は5日も含まれているため、もしお問合せ窓口に訪れたのが5日なのであれば、新しい窓口へ行かなければなりません。しかし、お問い合わせ窓口に訪れたのが4日や、3日など、5日より前の日にちなのであれば、それは今まであった窓口に行かなければならないということです。
確定申告シーズンなどには、特にこうした窓口に訪れる機会というものは多いものです。そういった時、〇日以降はのような範囲を指定する言葉をよく目にします。きちんと、以降の範囲について把握しておくことにより、円滑に作業を進めることができますね。
以降の範囲を使った例文④更新は15日以降30日以内に行って下さい
以降の範囲を使った例文の4つ目は、「更新は15日以降30日以内に行って下さい」です。免許の更新や、カードの更新など、更新期限が設けられているものは世の中にたくさん存在するものです。こちらの例文は、そういったケースでよく用いられている例文です。
この例文を詳しく見てみると、範囲を表す言葉が2つ使われていることがわかります。この中で使われているのは、15日以降と30日以内です。範囲を表す言葉が混在していると、なんとなく頭が混乱してしまう人もいることでしょう。そんな時は、分けて考えるのが得策です。
まず、15日以降ですが更新が可能な日にちは15日を含めその先を表します。そして、30日以内は15日から30日目も含みます。そのため、1か月が31日までの場合なら次の月の13日まで、1か月が30日までなら次の月の14日日までが期限となります。
以降の範囲を使った例文⑤10人目以降は隣の列にお並び下さい
以降の範囲を使った例文の5つ目は、「10人目以降は隣の列にお並び下さい」です。これまでの例文はすべて、日にちを表すものでした。しかし、この例は他の例と違い、日にちや物などではなく、人に対して以降を使った例文です。
この例文の背景を考えてみると、複数の人が列をなしている、またはそこにいることが伺え知れます。しかも、複数と言っても2~3人程度ではなく、最低でも10人以上の人が並んでいたり、そこにいることが想像できます。
この例文では、10人目以降からが隣の列に移らなければならないと言っています。つまり、10人目に該当する人は隣の列に移る必要があるということです。そのため、1列には9人の人が並んでいると言えます。イベントやライブなどでは、度々耳にする言葉ですので、ぜひ使い方を覚えておきましょう。
以降以外の範囲を表す言葉は?
以降以外の範囲を表す言葉①以前
以降以外の範囲を表す言葉の1つ目は、以前です。以前については、先に説明していますが、以降とは性質に違いのある対義語であることは既にわかっていただけたと思います。範囲についても前述の通りであり、以降の対の言葉として使うことのできる言葉です。
以降以外の範囲を表す言葉②以来
以降以外の範囲を表す言葉の2つ目は、以来です。以来は、前述の中で行こうと同じ意味を持つ言葉であると説明しました。ただし、1つだけ違う点は以来は人や物の数などに対しては使わないということです。以来は、日にちなどの月日を表す言葉に使う言葉であると認識しておきましょう。
以降以外の範囲を表す言葉③以下
以降以外の範囲を表す言葉の3つ目は、以下です。以下の範囲は、基点を含めた下が該当します。例えば、1から10までのうち、1を最下、10を最上とします。この時5を基点(指定された数)とみれば、以下の範囲は5、4、3、2、1であると言えるのです。
以降以外の範囲を表す言葉④以上
以降以外の範囲を表す言葉の4つ目は、以上です。以上は、基点(指定された数)を含めそれより上を指します。例えば1を最下、10を最上とし、5を基点(指定された数)とすれば、範囲は5、6、7、8、9、10が該当します。
以降以外の範囲を表す言葉⑤以外
以降以外の範囲を表す言葉の5つ目は、以外です。以外の範囲は、基点(指定された数)を含まないすべての数がそれに該当します。つまり、1から10まであり、5が基点(指定された数)だとすれば、1、2、3、4、6、7、8、9、10が範囲に該当します。
以降以外の範囲を表す言葉⑥未満
以降以外の範囲を表す言葉の6つ目は、未満です。未満の範囲は、基点(指定された数)を含まずにそれより前や下を表す言葉です。例えば、1から10までのうち、基点(指定された数)が5だとすれば、範囲は4、3、2、1であると言うことができます。
以降の範囲を知り会話をきちんと成立させよう!
以降という言葉は、ビジネスシーンでもたびたび使われる言葉です。ちなみに次の記事ではビジネスの交渉術を紹介しています。範囲を使う言葉も織り交ぜることで、より効果的なビジネス交渉ができるはずです。ぜひ併せて読んでみて下さい。みなさんもぜひ以降の範囲を知り、ビジネスシーンを円滑に進めてくださいね!
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