京都伏見稲荷大社の歴史や鳥居の数の意味とは?
京都伏見稲荷大社の歴史|創建した人物について
京都伏見稲荷大社の創建に関わった人物は大陸にルーツを持つ「秦(はた)氏」です。この秦氏は逸話によると秦の始皇帝の血をひくとも言われ、大陸から当時最先端の稲作技術や土木工事や絹織物の技術を持ち込んだ歴史的人物です。創建当時は神社というよりも祖先の霊を祀るために建てられたものでした。
その後、日本の神道の神様と同じように扱われるようになります。歴史上稲荷大神が伏見稲荷大社に鎮座するようになったのは奈良時代初期のことです。不作の年が続き困っていたため祈祷を行い、神の教示通り稲荷山に大神を祀ったところ、次の年から豊作に恵まれるようになり人々からの信仰を集めるようになりました。
ちなみにお稲荷さんについていえば「狐」を連想される方が多いのですが、稲荷大神は神様で狐は神様の使いです。そして全国にある稲荷神社の総本山がここ伏見稲荷大社になります。
伏見稲荷大社にある千本鳥居の意味と実数
京都の伏見稲荷大社と聞けばすぐに思いつくのがあの有名な「千本鳥居」でしょう。赤々とした朱塗りの鳥居が奥へ向かって続いていく様はどこか違う世界へ導かれていくような不思議な感覚に襲われます。京都伏見稲荷大社にはたくさんの鳥居が奉納されていますが、得に有名なのが本殿の右手奥に奉納された「千本鳥居」です。
鳥居は稲荷大社に祈願し、その願いがかなった(通じた)ときに奉納するものです。願い事が叶うたびに奉納する鳥居を大きくしていくのですが、江戸時代には既にこの信仰と風習ができあがり千本鳥居も今と同じ形になっていたそうです。現在では願いが叶った時にかかわらず信仰のために奉納する人や企業が増えています。
さて気になる千本鳥居の実際の数ですが、実は1000基ではなく約800基程しかありません。千本鳥居の「千」は数というより「たくさんの」という意味があり実数を表しているわけではないのです。また京都伏見稲荷大社の神域には全体で何千という数の鳥居が奉納されており、現在も修復や新規奉納で数が増え続けています。
伏見稲荷大社のご利益やアクセスは?
伏見稲荷大社のご利益
京都伏見稲荷大社のご利益は「五穀豊穣」や「商売繁盛」です。稲荷大社創建に関係する秦氏が高等な土木工事技術と稲作技術を持っていたこと、そして稲荷大社に祈願し豊作を得たということから特にご利益が高いとされています。また神の使いの狐はその昔、稲を食べるネズミや雀を退治してくれる大切な動物でした。
そのため狐は霊的な動物としてあがめられ、京都伏見稲荷大社の境内では至る所でお狐様(白狐)を目にすることができます。特に有名なのは伏見稲荷大社の狐の絵馬。白虎の頭の形をした絵馬にそれぞれ参拝者が好きな顔を描いて奉納します。個性的でユニークな絵馬を見つけるのも伏見稲荷大社の見どころの一つになっています。
伏見稲荷大社へのアクセス
京都伏見稲荷大社は祇園四条駅から京阪電鉄で約10分、京都駅からはJR線で約8分と各観光地からのアクセスが良く京都の中でも参拝しやすい神社です。無料駐車場も170台分用意されているので参拝者としてはとてもありがたいですね。
ただし花見の季節は大変道路が混みあいますし、大晦日からお正月(12/30~1/5)にかけては無料駐車場が閉鎖になるので注意が必要です。
京都伏見稲荷大社
住所 | 京都府京都市伏見区深草藪之内町68 |
電話 | 075-641-7331 |
開門時間 | 7:00~18:00(ただし御祈祷は8:30~16:30) |
京都伏見稲荷大社を観光する際の見どころは?
京都の絶景が見どころ「お山巡り」
京都伏見稲荷大社の見どころは稲荷山山頂から望む京都市街の絶景です。伏見稲荷大社は稲荷山全体を神域とし、本社だけでなく稲荷山全体にお塚や鳥居が立ち並びます。お山巡りとはこの稲荷山を登り、各お塚を参拝することを指すのでかなり体力を要しますが、頂上の一の峰まで行くと京都を一望できる絶景が待っています。
京都伏見稲荷大社でもらえる御朱印3種
京都伏見稲荷大社でいただける御朱印は3種類あります。本社の御朱印、千本鳥居を抜けたところにある奥社奉拝所そして四辻の先にある鳥居を抜けたところの御膳谷奉拝所です。本殿だけにお参りしたのではすべての御朱印は手に入りませんが、お山巡りをするのならぜひ3つすべての御朱印をいただきましょう。
また御朱印集めをしている人はご当地の御朱印帳も気になるはずです。ここ京都伏見稲荷大社にも御朱印帳は販売されていますが、シンプルな紺色の御朱印帳のみとなります。伏見稲荷らしい御朱印帳を購入したい場合は周辺のお土産屋さんで購入する方がよいでしょう。
御朱印集めはブームになっていますが、御朱印をいただく際には失礼の内容にしっかりマナーを確認しておきましょう。御朱印集めに関するマナーに関しては下記記事も一緒に読んでおきましょう。
心願成就を占う「おもかる石」
伏見稲荷大社の外せない見どころは「おもかる石」です。おもかる石とは奥社奉拝所右奥にある一対の石灯篭の頭に乗っている石のことで、願いがかなうかどうか占える力があると信じられています。おもかる石の石灯篭の前でまず願い事をし、その後頭の石を両手で持ち上げてみましょう。
石を持ち上げた時にふわりと石の重さにしては軽々と持ち上げられる感覚があれば、近々その願い事が叶うという印です。しかし持ち上げたときに石が重く感じるのであれば残念ながらその願い事は叶いません。何度も参拝しているとそのたびに石の重さが違って感じられるので大変不思議です。
縁結びに効果大「口入人形(くちいれにんぎょう)」
稲荷山の境内には三ツ辻を少し下ったところに縁結びの荒木神社があります。その荒木神社では3体1組の狐の置物「口入人形」を購入できるのですが、その置物の縁結びパワーがかなり強いことでとても有名です。恋や結婚の縁結びはもちろん、お金や仕事の縁や人間関係の縁などあらゆる縁を結び付けてくれるそうです。
口入人形の初穂料は5000円と若干高めですがそのご利益は高く、願い事がかなったあと返納された口入人形が境内に所狭しと飾られ見どころになっています。置き方は立ち姿の仲人狐を真ん中に置き左に女の狐、右に男の狐の人形を置くだけで置き場所や方角は関係ありません。縁結びを願うなら荒木神社へ参拝しましょう。
京都伏見稲荷大社の口入人形は縁結びのお守りとして有名ですが、その他にもまだまだ効果の高い縁結びのお守りが存在します。良縁祈願や恋愛成就に有名な神社に参拝してご利益の高いお守りをゲットしてみませんか?縁結びで有名な神社なら下記記事をチェックしてみましょう。
絶対食べたい!京都伏見稲荷大社グルメ
日本一の消費量を誇る名物「稲荷ずし」
伏見稲荷大社に参拝する際にはお狐様の大好物「おいなりさん」をぜひご堪能ください。稲荷大社は白狐を神様の使いとして大切に祀っていることもあり、狐の大好物とされる油揚げを使った稲荷ずしの消費量が日本一を誇っています。
伏見稲荷大社の周囲には名物の稲荷ずしを扱うお店が点在していますので、参拝する際には各店緒の稲荷ずしを食べ比べするのも楽しみの一つです。
名前の由来となった「きつねうどん」
京都伏見稲荷大社の名物と言えば稲荷ずしと並んで「きつねうどん」も忘れてはいけません。きつねうどんもやはりお狐様の大好物の油揚げを使ったうどんですよね。甘辛く炊いた揚げを口に含むとジュワっと甘めの出汁が口の中に広がってなんとも幸せな気分にさせてくれます。稲荷ずしときつねうどんのセットも人気です。
また全国的にも名前の通る「きつねうどん」というネーミングはここ京都伏見が発祥なのだとか。伏見稲荷大社が歴史的にもいかにお狐さんを大切にしてきたかが伺われます。
五穀豊穣を願う「すずめの焼き鳥」
最後に伏見稲荷大社で堪能していただきたい伏見稲荷グルメに「雀の焼き鳥」があります。雀とはよく見かけるチュンチュンと鳴くあのスズメです。歴史的にみると昔から全国各地で食されてきた雀ですが、今ではすっかりお目にかかれなくなりました。
その珍しい雀の焼き鳥が今でも食べられるのがここ伏見稲荷です。そもそもあまり肉がないので食べられる部位は少ないのですが、珍しいグルメとして一度トライしてみたい!という観光客がたくさんいます。お年寄りには懐かしい、そして若い人には珍しいグルメですね。
京都伏見稲荷大社へ出かけよう!
朱塗りの鳥居が奥へずっと続いていく様はまるで違う世界へいざなわれているようです。非日常を感じられる特別な空間「京都伏見稲荷大社」はお山全体が神域の霊験あらたかなパワースポットです。稲荷大社の参道にはお店が連なり見どころも満載で、参拝の気分を盛り上げてくれます。ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか?
歴史の深い京都にはまだまだご利益の高い神社仏閣がたくさんあります。休暇を利用してぜひ京都に足を延ばしてみませんか?京都伏見稲荷大社と同じく有名な下賀茂神社や京都観光の足場として最適なおすすめの宿を知りたい人はぜひ下記記事も一緒にお読みください。
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