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シマトネリコとは?

シマトネリコの特徴①半常緑樹

シマトネリコの特徴1つ目は、半常緑樹ということです。一般的には常緑樹だと思われていますが、寒くなってくると葉を落とします。また、新芽が出るときにも入れ替えで古い葉が落ちます。大量に葉が落ちることはまれですが、強い寒さにあたると掃き掃除が必要なこともあるので、植え付け場所は慎重に選びましょう。

特に植え付けた最初の年は寒さに適応するために葉が落ちやすく、減ってしまっても春には芽吹いてきます。株が成長して大きくなると落葉が収まります。シマトネリコは原産が沖縄やフィリピンなどの暖かい地域で、どの種類も寒さにはあまり強くありません。0℃を切ると成長が止まり、-3℃を下回ると枯れ始めます。

関東以北の寒い地域で育てる場合は鉢植えにして、冬は屋内に取り込みましょう。落葉するときは葉が茶色くなりますので、寒い時期は葉の状態をよく確認してください。最近は耐寒性のあるシマトネリコが販売されています。葉に厚みがあり、葉が落ちにくいように選ばれたもので、ネット通販で購入できます。

シマトネリコの特徴②カブトムシ他の害虫に襲われる

シマトネリコの特徴2つ目は、カブトムシなどの害虫に襲われることです。カブトムシ自体は害虫に分類されませんが、夏になるとシマトネリコの木に寄ってきて樹液を吸います。樹液を吸うために樹皮を削ってしまうので、その部分が雨に当たって病気になり、最終的には枯れてしまいます。剝がれた部分は保護材を塗りましょう。

シマトネリコの害虫は毛虫とハマキムシです。これらは新芽が大好きです。特にスズメガの毛虫は冬以外時期を問わず発生するので、見つけたら補殺するか殺虫剤をスプレーしましょう。シマトネリコは普通の殺虫剤に耐えます。キンチョールやゴキブリ殺虫剤が安価で効き目があるのでおすすめです。

ハマキムシが食べた葉は丸まって見た目も悪くなります。冬は丸まった葉に隠れていることもあるので、葉ごと除去しましょう。冬でも暖かいと食害します。薬剤を使用する場合は中の虫にかかるように集中的に散布します。浸透性のオルトラン水和剤を使うと葉に散布するだけで葉の中の虫が死にます。

シマトネリコの特徴③種で増える


シマトネリコの特徴3つ目は、種で増えることです。シマトネリコには花が咲かない雄株と花が咲く雌株があり、両方揃っていると実をつけます。雌株は小さい内は花が咲かず、2m以上になってから花を咲かせるようになります。雄株と雌株の見分け方は残念ながら花で区別するしかありません。

白い花が咲き終わった後、翼果と呼ばれる果皮の一部が付いた黄緑色の実がなります。花が咲いただけ実がつくので大木だと大量に種が取れます。くるくる回りながら落ちていくので意外な場所まで飛んでいきます。落ちた種は土の上なら自然と発芽しますが、コンクリートなら拾って種まきをして発芽させます。

種は直接木から回収することもできますが、自然に落ちる時期まで待ちましょう。時期は大体10月ごろで、種が茶色くなったら頃合いです。拾った種は密閉できる袋や容器に保存して、冷蔵庫に入れておきます。種をまく時期は春です。種まき用土を使うと発芽するのが早くなります。

シマトネリコの種類と成長速度は?

シマトネリコの種類①シマトネリコ

シマトネリコの種類1つ目は、シマトネリコです。葉は緑色でつやがあり、小さくて細いのが特徴です。葉は規則的に並び、すき間から木漏れ日がのぞけます。幹も枝も細く、仕立て方が色々あり、幹1本の単管仕立てや幹が複数ある株立ち仕立てが人気です。成長速度が早く、10mを超す大木になる個体もあります。

シマトネリコの別名はタイワンシオジ。タイワンはそのまま原産地の1つである台湾、シオジはトネリコの仲間である落葉広葉樹のことです。暑さに強く日光を好みますが、半日陰でも育ちます。日が当たりすぎると横に枝が広がり、当たらなすぎると徒長してそのうちに枯れます。比較的安価で手に入ります。

寒いと落葉しますが、関東より西側の地域では緑色の葉のまま冬越しできます。肥料は庭植えなら真冬に堆肥などの有機性肥料を1回、鉢植えは春先に遅効性の化成肥料を1回与えます。庭植えの水やりは根が定着するまではこまめに、定着したら雨だけで充分です。鉢植えは表面が乾燥したら水やりをします。

シマトネリコの種類②斑入りシマトネリコ


シマトネリコの種類2つ目は、斑入りシマトネリコです。この種類のものは緑色の葉のふちを取り囲むように斑が入るのが特徴です。一般的なシマトネリコよりも成長速度はゆるやかで、植え替えや剪定の回数が少なくすみます。育て方は一般的なものと同じです。なかには耐寒性が劣るものもあります。

あまり市場には出回りません。確実に購入したいのであればネット通販を頼りましょう。苗は1本の株のものと寄せ株のものがあります。寄せ株のものがそのまま成長すると株立ち仕立てになります。

シマトネリコの種類③シマトネリコサユメ

シマトネリコの種類3つ目は、シマトネリコサユメです。5年ほど前に生み出された品種で、葉は丸くて厚く、広がった形をしています。こちらも希少な種類です。斑入りのものと同じく成長速度は遅く、手間がかかりません。病害虫にも強く、簡単に育てられます。庭植えで小さく育てたい方におすすめです。

シマトネリコの株の成長速度|鉢植えは1年で植え替えが必要

シマトネリコの鉢植えの株の成長速度は、1,2年で植え替えが必要なぐらいの速さです。基本的には2年で一回り大きいサイズの鉢に植え替えますが、日当たりの良い所で育てていると1年で根が回ってしまうこともあります。根詰まりを起こす可能性があるので、根が飛び出していないか鉢の裏をよく確認しましょう。

植え替えは春に行います。5月くらいがベストです。鉢底石をしき、観葉植物用の土か赤玉土に堆肥や腐葉土を混ぜたものを使います。植える穴か鉢底に肥料を入れておきます。肥料は有機質のものなら土が柔らかくなり、化成のものなら虫が寄ってこなくなります。

鉢植えで屋外に出して育てる場合、直射日光に当てないようにしましょう。特に株が小さいものは西日に当てると葉焼けを起こします。鉢を移動させる以外に、100均でも買える遮光ネットや寒冷紗などを使って遮光できます。


シマトネリコの株の成長速度|庭植えは1年で1m成長する

シマトネリコの庭植えの成長速度は、1年で1m以上伸びるくらいの速さです。鉢植えと違い無限のスペースがある庭は、そのぶん成長しやすくなります。放置するとどこまでも伸びてしまいますので、適度な剪定が必要です。剪定すると風通しが良くなるので、害虫の被害を受けにくくなるというメリットもあります。

剪定は冬以外ならいつでも可能です。春先に剪定をしておけば夏にはきれいな緑色の葉が覆い茂ります。花を楽しんでから剪定することもできます。剪定の仕方は、コンパクトな樹形を保ちたい場合には上に向かって伸びている枝を切ります。枝の間引きをする場合は、重なっている枝や長い枝を切ってすっきりさせます。

初夏に切ったものは挿し木にできます。カットした枝を水に数時間つけて水揚げし、挿し木用の土か赤玉土に挿します。明るい日陰に置いてビニール袋でカバーします。ビニール袋には穴を空けて、適度な湿度を保ちます。根が付きづらいので、数を増やして挿し木をすると成功率が上がるのでおすすめです。

POINT

剪定するときはバッサリと

シマトネリコで剪定が必要なぐらいの大きな株は、強めの剪定で枯れることはありません。思い切りカットしてスマートな姿形にしましょう。

シマトネリコの花言葉は?

シマトネリコの花言葉①偉大

シマトネリコの花言葉1つ目は、偉大です。北欧神話に登場するユグドラシルという樹木が西洋トネリコだったからという説があります。ユグドラシルは9つの世界を繋ぐ樹木であることから世界樹と呼ばれています。西洋トネリコも実際に30mほどの大木になり、北欧の南部やヨーロッパ北部に存在しています。

成長速度が早く、回復力もあるという生命力は世界を支えるイメージを与えますね。シマトネリコも同様に頑健なので西洋トネリコと同視され、この花言葉になりました。

シマトネリコの花言葉②服従

シマトネリコの花言葉2つ目は、服従です。ユグドラシルが枯れると北欧神話の世界は崩れて滅びてしまいます。住んでいるのは神と巨人、それから人間ですが誰にも復活させられません。ユグドラシルなしには皆生活できないことから、服従という花言葉が与えられました。

シマトネリコの根は地面に敷いているタイルやレンガを持ち上げることもあります。恐ろしいパワーの持ち主で、それも理由の1つになっています。家の方に向かって根を伸ばすことがあるので、剪定はしっかりとやっておきましょう。

シマトネリコの花言葉③思慮分別

シマトネリコの花言葉3つ目は、思慮分別です。小さく可憐な見た目の白い花から付けられました。遠くから見ると花穂のように見えますが、真近で見てみると桜のような花びらと雌しべが付いています。実がついても咲き続けているように見えます。花芽は枝先につくので、剪定するときは枝先を切らないようにしましょう。

シマトネリコはキンモクセイと近く、良い香りがします。大きな庭植えの株は花の量が多く、そのぶん香りも強くなるので、強い匂いが苦手な方は花芽を減らしましょう。花は5月から咲き始めます。

シマトネリコが誕生花である日にちは8月20日と12月23日です。こちらの記事では8月20日生まれの人の特徴について紹介されています。該当する方は確認してみると新しい世界が広がりますよ。

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シマトネリコを上手に育てよう

シマトネリコは生育が早く頑丈ですが、寒さに弱いことや虫の食害を受けるという弱点もあります。ネットでカバーするとカブトムシから樹皮を守れますが、大きい株なら共生もできます。虫や成長速度、寒さと上手に付き合いながら育てましょう。


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