モツ煮を作るときに必要なものは?変わり種も
モツ煮を作るときにはもちろんモツが必要!
モツ煮を作るには、もちろんモツが必要です。モツ煮と言うと牛や豚の内蔵(白モツ)を使ったものが一般的ですが、鶏モツやちょっと変わったところでは馬のモツでも美味しく作れます。まずは小売店、通販などでお好みのものを手に入れましょう。
冷蔵庫の残り野菜を有効活用!モツ煮と一緒に煮込んで美味しい食材
居酒屋さんなどで提供されるモツ煮の具材は、大根やにんじん、ゴボウ、豆腐、こんにゃくといった具が入っていますよね。でも、モツ煮に合うのはこれだけではないんです。
たとえばキャベツや白菜、ニラ、キノコ類、ジャガイモ、里芋、れんこん…野菜ではありませんが、お餅もよく合います。お家でモツ煮を作るときは、冷蔵庫のお掃除もかねて、色んな食材を試してみてください(後半でレシピも紹介しています!)
モツ煮を作るときのコツやポイント
美味しいモツ煮を作るには①買ったらすぐ調理する
モツは精肉よりも傷みやすく、あまり日持ちがしません。美味しいモツ煮を作るには、やはり何と言っても購入したらできるだけ早めに調理することです。とは言え、すでに今日明日の献立が決まっている場合もありますよね。
生モツの場合は、買った当日中にとりあえずボイルしてしまいましょう。冷蔵庫で4~5日程度、冷凍庫では1ヶ月程度保存できます。ボイルしたモツを冷凍するときはアルミトレーなどを使って素早く、解凍は冷蔵庫に移してゆっくりと時間をかけて行うことで、旨味を逃しません。
美味しいモツ煮を作るには②適切な下処理をする
モツ煮を作ったときに、よく聞かれる失敗がレシピ通りに作ったのに、「臭みがあってマズイ!」とか「長時間煮込んだのに、柔らかくならない!」といったものです。心当たりがある人もいるのではないでしょうか。
実はそのどちらも「適切な下ごしらえができていなかった」可能性が大です。プロが行っている、白モツの詳しい下処理方法を基本のレシピと共に見ていきましょう!
モツ煮の基本のレシピ・下処理方法も
美味しいモツ煮を作るための下処理方法①塩もみする
「塩もみ」は、プロも実行している、美味しいモツ煮を作るための下処理方法です。まず、水でモツを軽く洗い、「塩をふってよくもみこんで、流水で流す」という手順を3~4回繰り返します。モツのぬめり、水の濁りがなくなれば作業は終了です。
これでレシピ通りに作っても美味しくない…といった残念な失敗が避けられるはず!ちなみに200gのモツに対して、小さじ1程度の塩を使います。脂が手につくので、使い捨ての手袋をつけて作業するといいですよ。
美味しいモツ煮を作るための下処理方法②小麦粉でもむ
小麦粉を使う方法も生の白モツの臭いを取り除くのに有効です。やり方は塩もみと同様、まずは水で軽く洗った後、「たっぷりの小麦粉をふってよくもみ、流水で流す」という手順を繰り返します。使う小麦粉は薄力粉に限らず、中力粉、強力粉でもOKです。
美味しいモツ煮を作るための下処理方法③茹でこぼす
茹でこぼす方法は、生モツ、ボイル済のモツ、どちらを使う場合でも行うべき下処理です。まずはたっぷりの湯で3~5分ほどモツを茹でたら、ザルにあけて流水で洗います。鍋もきれいに洗い、今度は長ネギの青い部分、生姜、セロリの葉などの香味野菜ととも火にかけます。
これでモツの臭みや余計な脂はほぼ落ちますが、もしまだ気になるようであれば、もう1~2回くらい茹でこぼす作業を繰り返すといいでしょう。
まずは基本から!定番のモツ煮の作り方
下処理方法を覚えたら、早速、モツ煮を作ってみましょう。きっと居酒屋で食べるような美味しいものができるはずですよ!基本のレシピをご紹介します。
- 豚白モツ 500g
- 大根 1/2本
- ニンジン 1本
- コンニャク 1枚
- 長ネギ 1/2~1本
- 生姜・にんにく 各1片
- だしの素(10~15g)
- 調味料(味噌 大さじ3、しょう油 大さじ2、酒・みりん各 大さじ1)
- サラダ油 適量
- 七味唐辛子 適量(お好みで。なくても可)
モツ煮の材料(4~5人分)
- 1モツを下処理する(前述の『美味しいモツ煮を作るための下処理方法』参照)。
- 2大根とニンジンはイチョウ切り、長ネギは小口切り、生姜・にんにくはみじん切りにするにする。コンニャクは2~3分茹で(アク抜き不要であれば省略可)、ひと口サイズに手でにちぎるかスプーンでこそげる。
- 3鍋にサラダ油を熱し、生姜とにんにくを炒めたら、大根、ニンジン、コンニャク、モツの順番に入れて炒める(中火)。全体に油が回ったら材料がかぶるくらいの水を入れ、アクを取りつつ煮込む(約30分)。
- 4野菜に火が通ったら、「だしの素」と「調味料」を加えて、さらに30~40分ほど弱火で煮込む。
- 5味を確認し、薄ければ味噌・しょう油で調味する。長ネギ、好みで七味唐辛子をふって完成。
基本のモツ煮のレシピ
POINT
いったん冷まして味をしみこませる
煮物は出来たてを食べるより、しっかり冷ましてから再加熱した方が美味しくいただけます。というのも煮物は冷める段階で具材に味がしみこむからです。早めに作って、食べる直前に温め直すといいですよ。
圧力鍋を使えばより簡単!
圧力鍋を使えば時間がかかるモツ煮も簡単!下処理から完成まであっという間、しかも味がしみしみでまるでプロのような仕上がりのモツ煮に仕上がります。モツ煮にチャレンジしたことがない方、圧力鍋で作る料理のレパートリーに加えてみませんか。
お手持ちの圧力鍋によってパワーが異なりますので、モツのみ加圧した後、やわらかさを確認してみてくださいね。材料は上記、『基本のモツ煮』のレシピと同量です。
- 1圧力鍋に水洗いしたモツ、生姜(1片、薄切り)、長ネギの青い部分を入れ、かぶるくらいの水を入れて15分加圧する。
- 2大根とニンジンはイチョウ切り、長ネギは小口切り、コンニャクは2~3分茹で(アク抜き不要であれば省略可)、ひと口サイズに手でにちぎるかスプーンでこそげる。
- 3モツの加圧が終わったらザルに上げて軽く水で洗う(生姜、長ネギは捨てる)
- 4圧力鍋にモツ、カットした野菜、コンニャク、調味料を入れる。すべての具材より少し少なめの水(8割り程度)を入れて10分加圧する。長ネギ、好みで七味唐辛子をふって完成。
圧力鍋を使ったモツ煮の作り方
POINT
圧力鍋は
圧力鍋を調理に使用する際は、お手持ちの鍋付属の説明書をよく読み、「最大調理量」や「加圧時間」など守って安全に使いましょう。
プロがおすすめするモツ煮のレシピ:和風
プロがおすすめするモツ煮のレシピ①あっさり塩味の豚モツ煮
モツ煮は味噌味が定番ですが、たまには塩味で作ってみませんか?あっさりしているので、寒い季節はもちろん、スタミナをつけたい夏にもおすすめです。豚モツだけでなく、牛モツや鶏の砂肝でも美味しく作れます。
- お好みのモツ(豚モツ、牛モツ、砂肝など) 300g
- 大根 1/2~1/3本
- ニンジン 1本
- コンニャク 1枚
- 長ネギ 1本
- 生姜・にんにく 各1片
- だし汁 800~1000cc(昆布だし)
- 塩 小さじ1
- 柚子胡椒 適量
塩モツ煮込みの材料(4人分)
- 1モツを下処理する(『美味しいモツ煮を作るための下処理方法』参照)。
- 2大根とニンジンはイチョウ切り、長ネギは小口切り、生姜・にんにくはみじん切りにする。コンニャクは2~3分茹で(アク抜き不要であれば省略可)、ひと口サイズに手でにちぎるかスプーンでこそげる。
- 3鍋に油を熱し、生姜とにんにくを炒めたら、大根、ニンジン、コンニャク、モツの順番に入れて炒める(中火)。全体に油が回ったらだし汁を入れ、アクを取りつつ煮込む(約30分)。
- 4野菜に火が通ったら塩で味を調え、さらに30~40分ほど弱火で煮込む。長ネギ、好みで柚子胡椒をふって完成。
塩モツ煮込みのレシピ
プロがおすすめするモツ煮のレシピ②甘辛味でご飯もお酒も進む!鶏モツ煮
鶏の砂肝、ハツ、きんかん(生まれる前の卵)などを甘辛く煮て作る鶏モツ煮は、甲府で親しまれている地元グルメです。近年、B級グルメの人気選手権、B-1グランプリで優勝を果たしたことで全国区にその名が知られるようになりましたね。きんかんが手に入ったら、チャレンジしてみませんか。
- 鶏モツ(レバー、砂肝、ハツ、きんかん) あわせて500~600g
- しょう油 100cc
- みりん 50cc
- 砂糖50g
- にんにく 2~3片
- 生姜 1片
鶏モツ煮の材料(2~3人分)
- 1鶏モツの下ごしらえ(ポイント参照)、にんにくと生姜は薄切りにする。
- 2湯を沸かし、きんかんのヒモ(玉ヒモ)の部分だけを5~10分ほどアクを取りながら下茹でする
- 3鍋に調味料を入れ、煮立ったら鶏モツを入れて10分程度煮込む(焦がさないよう注意!)。
鶏モツ煮のレシピ
POINT
鶏モツの下ごしらえは
砂肝…繋がっている部分を切る。ハツ…半分に切り、血の塊があれば取る。レバー…白い部分を取り除き、ひと口大に切る。きんかん…ヒモ状の部分を取る(ヒモは捨てずに使います!)。それぞれカットしたら、食塩水でさっと洗ってザルに取る。
プロがおすすめするモツ煮のレシピ:エスニック&スパイシー
プロがおすすめするモツ煮のレシピ③トムヤムペーストでエスニック風モツ煮
エスニック料理が好きな方におすすめなのが、こちらのトムヤムクンペーストを使ったモツ煮です。もちろんパクチーも忘れずに用意しましょう。
- 豚モツ 300g
- ニラ 1/2~1把
- たけのこの水煮 80~100g
- もやし 1袋
- 長ネギ 1/2本
- パクチー 適量
- トムヤムクンペースト 大さじ3
- ナンプラー 大さじ1
- 水 500cc
トムヤムクン風モツ煮の材料
- 1モツを下処理する(『美味しいモツ煮を作るための下処理方法』参照)。
- 2ニラ、パクチーはくらいの5cm長さ、タケノコは食べやすいサイズに切る。
- 3鍋に分量の水、トムヤムクンペースト、ナンプラーを溶かし入れる。沸騰したら豚モツ、たけのこを加えて煮込む(弱めの中火 40分ほど)
- 4もやし、ニラ、長ネギを加えて強火にする。もやしがしんなりすれば完成。パクチーをのせて完成。
トムヤムクン風モツ煮の作り方
プロがおすすめするモツ煮のレシピ④カレー風味のスパイシー白モツ煮
カレーの香りをかぐとそんなにお腹が空いていなくても、なんだか食欲がわいてきちゃうという方も少なくないですよね。このちょっとスパイシーな風味が意外とモツ煮にもピッタリ!好相性なんです。たくさん作って、1日目はしょう油味、2日目はカレー風味という風にアレンジするのもおすすめですよ。
- 豚モツ、または牛モツ 200g
- 大根 1/2本
- ニンジン 1本
- ゴボウ 1本
- こんにゃく 1枚
- 長ネギ 1本
- にんにく・生姜 各1片
- 顆粒だし 小さじ1
- しょう油 大さじ3
- みりん 大さじ2
- 砂糖 小さじ1
- カレー粉 大さじ2~3
カレー風味のモツ煮の材料(4~5人分)
- 1 モツを下処理する(『美味しいモツ煮を作るための下処理方法』参照)。
- 2大根とニンジンはイチョウ切り、長ネギは小口切り、生姜・にんにくはみじん切り。ゴボウはささがきにし、5分くらい水にさらしてアクをぬく。コンニャクは2~3分茹で(アク抜き不要であれば省略可)、ひと口サイズに手でにちぎるかスプーンでこそげる。
- 3鍋に油を熱し、生姜とにんにくを炒めたら、ゴボウ、大根、ニンジン、コンニャク、モツの順番に入れて軽く炒める(中火)。全体に油が回ったら水と顆粒だしを入れ、アクを取りつつ煮込む(約30分)。
- 4野菜に火が通ったら、カレー粉以外の調味料を入れて、さらに20~30分ほど煮込む(弱火)
- 5長ネギの白い部分とカレー粉を入れてひと煮立ちさせて完成。上に長ネギの青い部分をちらす。
カレー風味のモツ煮の作り方
プロがおすすめするモツ煮のレシピ:南欧バル風
プロがおすすめするモツ煮のレシピ⑤トマトソースでトリッパ風モツ煮込み
お味噌でちょっと濃い目に味をつけたモツ煮は、ビールやホッピー、焼酎などのお酒によく合いますよね。作り方は普通のモツ煮とほぼ一緒ですが、味付けにトマトソースを使うと、ワインにもよく合う、バル風のちょっとオシャレなおつまみになります。女子会のおもてなしの1品にしてもよさそうです。
- 豚モツまたは牛モツ 600g
- セロリ 2本
- ニンジン 2本
- 玉ねぎ 2個
- 白いんげん豆(水煮) 400g
- にんにく 4片
- 赤唐辛子(種を除いたもの) 4本
- ホールトマト缶 2缶
- 白ワイン 120cc
- ローリエ 2枚
- 塩コショウ 適量
- オリーブオイル 適量
- パセリ お好みで適量
トリッパ風モツ煮込みの材料(4~5人分)
- 1塩少々を入れた熱湯でモツを5~6分茹でてザルにあけ、水で洗う。
- 2セロリの葉、ニンジンの皮、玉ねぎ1/2個をざく切りにし、上のモツ、水5カップとともに鍋に入れ、アクを取りながら1時間火にかける(沸騰後、弱火)
- 3にんじん、玉ねぎはみじん切り、セロリの1/2はみじん切り、残りは乱切りにする。
- 4鍋にオリーブ油(大さじ2)を熱し、にんにくと唐辛子を炒める。香りがしてきたら上の野菜、モツを軽く炒める。
- 5上の鍋に水600~800ccを入れ、ホールトマト(手で潰す)、ワイン、ローリエを加えて30分ほど煮込む。いんげん豆とセロリを加え、さらに15分ほど煮込んで完成。お好みでパセリを散らす。
トリッパ風モツ煮込みの作り方
プロがおすすめするモツ煮のレシピ⑥味噌とデミグラソースの変わり牛モツ煮
いつものモツ煮に飽きたら、味噌とデミグラスソースの変わりモツ煮をぜひお試しください。牛モツだけでなく、すじ肉も入れて煮込めばお酒もご飯も進む、ちょっとリッチな煮込みになります。
- 牛モツ 300g
- 牛すじ肉 300g
- 玉ネギ 大1/2個
- しめじ 1/2~1パック
- にんにく 1片
- デミグラスソース 50~60g
- トマト水煮缶 80g(生のトマトで代用可)
- チキンコンソメ 固形1個
- 味噌 40g
- 赤ワイン 50cc
- 生クリーム 40cc
- バター 少々
味噌とデミグラソースの変わり牛モツ煮の材料(4~5人分)
- 1牛モツ、牛すじ肉を下処理する(『美味しいモツ煮を作るための下処理方法』参照)。
- 2玉ねぎは薄くスライス、しめじは石づきを取る。にんにくはすりおろしておく。
- 3鍋に牛モツ、デミグラスソース、赤ワイン、チキンコンソメ、にんにく、材料がかぶるくらいの水を入れて1時間ほど煮込む(沸騰したら弱火)
- 4上の鍋に味噌、玉ねぎ、しめじ、カットトマトを加えてさらに1時間ほど煮込む(弱火)
- 5生クリーム、バターを加え、20~30分煮込む。いったん完全に冷まし、食べる直前に温め直す(できれば1晩ねかせる)
味噌とデミグラソースの変わり牛モツ煮の作り方
POINT
デミグラスソースが余ったら
余ったデミグラスソースは、フリージング用の袋に入れて冷凍ストックしておきましょう。その際、なるべく薄く平らになるように入れると必要な分だけパキッと折って使えるので便利です。
いろんなレシピでモツ煮を楽しもう!
モツ煮の下処理方法と基本のレシピ、そして変わり種レシピをご紹介しました。気になるレシピはあったでしょうか?下処理は時間こそ少々かかってしまいますが、手順はシンプルです。「モツ煮はお店で食べるもの」と思っていた方、ぜひ時間に余裕があるときにチャレンジしてみてください。
美味しいモツ煮をマスターしたら、他にもいろんなおつまみを作ってホームパーティーを開いてみませんか。簡単なおつまみレシピについて以下の2つの記事で詳しく紹介しています!
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