ビジネスや手紙で使える1~3月の時候の挨拶と季節の挨拶例
1月上旬・1月中旬・1月下旬の時候の挨拶と季節の挨拶例
旧暦で1月のことを睦月(むつき)と言います。初春や新年や年明けという言葉はお正月を意味するので、使えるのは1月の初旬までです。元旦は新年の朝という意味なので1月1日をさして使います。小寒は1月5日ごろに、大寒は1月20日ごろのことをいいます。大寒を過ぎたあたりに使うのが、厳冬の候、厳寒の候などです。
- 新春の候 皆様におかれましてはお健やかに新年をお迎えのことと存じます。
- 初春の候 年明けの忙しい時期ですが、お変わりなくお過ごしでしょうか。
- 寒風の候 平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
- 厳冬の候 寒さが一層厳しくなりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
1月の挨拶例
2月上旬・2月中旬・2月下旬の時候の挨拶と季節の挨拶例
旧暦で2月のことを如月(きさらぎ)と言います。立春は2月4日ごろを指し、その前日が節分です。立春から春とされますので、春について、挨拶文に使えるのは2月4日を過ぎてからになります。余寒など寒さについては立春を過ぎても使うことができます。雨水は2月19日ごろのことを指します。梅が季語として使われます。
- 梅花の候 立春とは申しますが、まだ寒さ厳しき日が続いております。
- 残寒の候 まだまだ寒さが厳しいですが、このところ日が長くなったように思えます。
- 立春の候 暦の上では春とはいえ、まだまだお寒むいですね。いかがお過ごしですか。
- 晩冬の候 春の訪れが待ち遠しいですが、お元気にされてますか。
2月の挨拶例
3月上旬・3月中旬・3月下旬の時候の挨拶と季節の挨拶例
旧暦で3月のことは弥生(やよい)といいます。桃の節句は3月3日で、啓蟄(けいちつ)は3月の初旬を表す言葉で、3月6日ごろです。早春や浅春は3月の中旬ぐらいまでの言葉です。彼岸は3月に21日ごろです。
- 浅春の候 春の気配を感じる季節となりましたが、いかがお過ごしですか。
- 陽春の候 日差しも日増しに春めいてまいりました。皆様二おかれましては一層のご活躍のこととお慶び申し上げます。
- 啓蟄の候 桜のつぼみも膨らんで春の訪れを告げていますが、お変わりございませんか。
- 弥生の候 急に春めいてきましたが、皆様いかがお過ごしですか。
3月の挨拶例
ビジネスや手紙で使える4~6月の時候の挨拶と季節の挨拶例
4月上旬・4月中旬・4月下旬の時候の挨拶と季節の挨拶例
旧暦で4月のことを卯月(うづき)と言います。晴明(せいめい)は4月5日ごろを指し、穀雨(こくう)は4月20日ごろです。桜は4月の季語です。菜種梅雨(なたねづゆ)という言葉もこの時期の長雨を指す言葉として、時候の挨拶や季節の挨拶に使われます。
陽春や春風は4月を通して使える時候の挨拶です。春眠、花冷えは上旬に、桜は上旬から中旬に、惜春、穀雨、菜種梅雨などは下旬に使う言葉です。
- 惜春の候 うららかな春日和となりました。皆様におかれましてはお変わりございませんか。
- 春嵐の候 春たけなわ、皆様お変わりなくご壮健にてお暮らしのこと何よりに存じます。
- 桜花の候 花冷えの日が続いておりますがお元気でお過ごしでしょうか。
- 仲春の候 全国で花の便りが聞かれる頃となりましたがお元気でお過ごしでしょうか
4月の挨拶例
5月上旬・5月中旬・5月下旬の時候の挨拶と季節の挨拶例
立夏から夏が始まるとされています。立夏はだいたい5月6日ごろです。小満(しょうまん)は5月21日ごろでこの頃から草木が満ちてくる頃です。5月のことを皐月(さつき)といいます。5月を表す言葉には、五月晴れや端午の節句などがあります。新緑、青葉などは5月全体を通して使えます。
- 小満の候 若葉の美しい季節となりましたが、皆様におらましてはご健勝のこととお喜びいたします。
- 立夏の候 日中は汗ばむような季節となりましたが、新しい場所での生活も慣れましたか。
- 新緑の候 穏やかで過ごしやすい季節となりましたが、皆々様お健やかにお過ごしのご様子、なによりと存じます。
- 若葉の候 清々しい五月晴れが快い季節となりましたが、お変わりございませんか。
5月の挨拶例
6月上旬・6月中旬・6月下旬の時候の挨拶と季節の挨拶例
6月のことは水無月(みなづき)と言います。梅雨や紫陽花という言葉は6月上旬に使います。芒種(ぼうしゅ)も6月6日頃を指し上旬のことです。芒種は穀物の種をまく日と言われています。夏至は6月の21日ごろで、昼が最も長い日です。
- 梅雨の候 夏至を過ぎ、これからますます暑くなりますが、お変わりありませんか。
- 初夏の候 梅雨明けが待たれる今日この頃ですが、皆様におかれましてはお変わりございませんか。
- 夏至の候 暑さが日ごとに増してまいりましたが、いかがお過ごしですか。
- 長雨の候 紫陽花が大輪の花を咲かせる頃となりましたが、いかがお過ごしですか。
6月の挨拶例
ビジネスや手紙で使える7~9月の時候の挨拶と季節の挨拶例
7月上旬・7月中旬・7月下旬の時候の挨拶と季節の挨拶例
上旬に使われる小暑(しょうしょ)が7月7日頃、下旬に使われる大暑(たいしょ)が7月の23日頃を指します。大暑のが一年で最も暑い日とされています。7月は七夕や朝顔市は7月上旬の季節の言葉として、ほおずき市は7月の中旬に、盛夏、猛暑、酷暑などは7月全般に使われます。旧暦の7月文月(ふづき)といいます。
- 盛夏の候 暑さ厳しき折、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
- 盛夏の候 梅雨も明け、本格的な夏を迎えましたが、ご一同様はお元気にお過ごしですか。
- 仲夏の候 梅雨が明けと同時に猛暑が続いておりますが、皆さんお元気ですか。
- 大暑の候 暑さ厳しい今日この頃、いかがお過ごしですか。
7月の挨拶例
8月上旬・8月中旬・8月下旬の時候の挨拶と季節の挨拶例
立夏は8月7日ごろでここから秋の始まりとされていて、暑中見舞いなど夏の挨拶が使えるのは立秋までとなります。処暑は8月23日ごろで下旬に使います。残暑、晩夏は立秋以降の言葉です。8月は葉月(はづき)と言います。
- 季夏の候 毎日暑い日が続いておりますが、夏休みを楽しんでおられますか。
- 立秋の候 暦の上では立秋ですがまだまだ暑さが厳しいですね。皆さんお元気ですか。
- 残炎の候 今年は格別に残暑が厳しいようですが、お変わりございませんか。
- 向秋の候 空の青さに幾分秋の気配が感じられます、いかがお過ごしですか。
8月の挨拶例
9月上旬・9月中旬・9月下旬の時候の挨拶と季節の挨拶例
白露(はくろ)は9月8日頃です。秋分(しゅうぶん)9月23日頃旧暦の9月は長月(ながつき)といいます。仲秋(ちゅうしゅう)は、白露(9月8日)の頃から寒露の前日の頃までを言います。
- 白露の候 初秋の候 ようやくしのぎやすい季節となりましたが、お元気にお過ごしですか。
- 秋冷の候 朝夕はめっきり涼しくなりましたが、皆様もお変わりなくお過ごしでしょうか。
- 孟秋の候 暑さ寒さも彼岸までといいますが、お変わりございませんか。
- 中秋の候 豊かな実りの季節を迎えましたが、皆様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
9月の挨拶例
ビジネスや手紙で使える10~12月の時候の挨拶と季節の挨拶例
10月上旬・10月中旬・10月下旬の時候の挨拶と季節の挨拶例
衣替え神無月霜降は10月23日頃のことで10月下旬を表します。10月8日ごろを寒露といい、10月上旬を表す言葉として使われます
紅葉は10月上旬・10月中旬・10月下旬のいずれにも使えます。10月の中旬に使える言葉は10月中旬が暖かければ『秋晴の候』『清秋の候』『秋麗の候』などでこれは10月上旬にも使えます。また、10月中旬が肌寒ければ『秋冷の候』『秋涼の候』『寒露の候』などがあり、これは10月下旬にも使えます。
- 清秋の候 日増しに秋の深まりを感じる季節となりましたが、いかがお過ごしですか。
- 秋麗の候 味覚の秋を迎えましたが、ご家族の皆様には、お変わりなく何よりと存じます。
- 爽秋の候 澄みきった青空が秋を感じるこの頃、皆様もお変わりなくお過ごしですか。
- 錦秋の候 空は深く澄み渡り、さわやかな季節となりましたが、お元気でいらっしゃいますか。
10月の挨拶例
11月上旬・11月中旬・11月下旬の時候の挨拶と季節の挨拶例
立冬(りっとう)11月7日頃のことこの日から暦の上では冬とされる。小雪(しょうせつ)11月22日頃のことこの頃になるとわずかに雪が降り始めるとされる。陰暦の11月のこと霜月(しもつき)といいます。11月は別名、神楽月(かぐらづき)、神帰月(かみきづき)とも言います。菊花や晩秋は11月全般に使えます。
- 立冬の候 朝夕冷え込む季節になりましたが、皆様お元気でお過ごしでしょうか。
- 晩秋の候 行く秋が惜しまれる今日この頃ですが、いかがお過ごしですか。
- 深秋の候 紅葉が一段と美しい季節となりましたが、お元気ですか。
- 霜寒の候 日増しに寒さが増しますが、皆様におかれましては健やかにお過ごしのことと存じます。
11月の挨拶例
12月上旬・12月中旬・12月下旬の時候の挨拶と季節の挨拶例
大雪(たいせつ)は12月7日頃のことで、冬至(とうじ)は12月22日頃のことです。当時は一年で最も昼が短い日とされます。師走(しわす)は陰暦の12月のことです。歳末(さいまつ)とは年末の年の瀬を表す言葉です。大晦日(おおみそか)は一年の最後の日を意味します。
- 大雪の候 年末を迎え、何かとお忙しいことと存じます。
- 師走の候 年の瀬も押し迫ってまいりまして、何かとご多用のことと存じます。
- 冬至の候 本格的な冬の到来を迎えまして、風邪などひかれておられませんか。
- 歳末の候 今年も残りわずかとなりましたが、益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
12月の挨拶例
ビジネスや手紙で時候の挨拶を使う時の注意点は?
ビジネス文書と手紙の挨拶について
手紙の書き始めは一般的に、頭語という「拝啓」などから書き始め、次は時候の挨拶や季節の挨拶、続けて相手の安否や状況などを確認する言葉を書きます。ビジネスでは相手の活躍を喜ぶ言葉が一般的です。またビジネス文書では時候の挨拶と季節の挨拶を時下と省略してしまうことが多いです。
「前略」はこの時候の挨拶や季節の挨拶を省略して書き始めるときに書く言葉です。時候の言葉を書いた際は使わないように気を付けましょう。
- 拝啓 仲秋の候 皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょか
- 前略 随分とご無沙汰をしておりますが、お変わりなく元気でお過ごしでしょうか。
一般の手紙の挨拶文例
- 拝啓 時下 益々ご健勝のことお慶び申し上げます。
- 拝啓 初春の候 貴社益々ご発展のこととお慶び申し上げます。
ビジネスの挨拶文例
季語について
手紙の中の季語は俳句の季語と同じものが使えます。一般的にその時期のものであることがわかるものでしたら、卒業式や運動会などの行事や、ハロウィンやクリスマスといった外来語でも、ここ最近の流行のものでもなんでも季語になります。
時候の挨拶で一年の季節の流れを感じよう
時候の挨拶は二十四節季という太陽の進行をもとに作られた暦を基準にルールが決められています。たくさんあって覚えるのは大変ですが、1年間の季節の節目をそれらしいあいさつの言葉で表し、相手をいたわるという手紙ならではのゆったりとした風情があります。
最初は慣れるのにも覚えるのにも時間がかかり戸惑うかもしれませんが、1年の季節が一周りすればあとはそれの繰り返し、今年もこの挨拶を使う時期になったな、と季節を感じながら楽しみながら言葉を選び綴っていけるようになります。
手紙を書くこともなかなか減りましたが、適切な時期に適切な言葉を選んだ手紙はその分気持ちも伝わりやすいです。ぜひ時候の挨拶を使った手紙にチャレンジしてみてください。レターセットなどにこだわってみてもいいですね。下の記事も参考にしてみてください。
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