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人間万事塞翁が馬の意味とは?読み方は?

人間万事塞翁が馬の意味は「全てのことは予測がつかない」

本とコーヒー

人間万事塞翁が馬の意味は「全てのことは予測がつかない」です。ここでいう「全て」とは「幸せなこと」「不幸せなこと」を示しています。幸せなことも不幸せなことも、いつどう変わってしまうかは誰にも予測がつきません。だから、調子に乗ったり落ち込んだりせずにいつでも冷静でいるべきだという意味です。

焦ることが多かったり、いつも失敗を恐れて不安が拭えないという場合にも「人間万事塞翁が馬」ということわざを使うことができます。たとえ嫌なことがあったり、失敗をしてしまったとしてもそれがこの先どうなるかなど誰にも分からないのです。もしかしたら大きなチャンスを掴むきっかけになる可能性もあるのです。

人間万事塞翁が馬の読み方は「にんげんばんじさいおうがうま」

本を抱く女性

人間万事塞翁が馬の読み方は「にんげんばんじさいおうがうま」と読みます。「人間」は「にんげん」以外に「じんかん」と読むこともできます。「人」という意味ではなく、広い世間を指す中国語です。「万事(ばんじ)」は「よろずのこと」という言葉があるように全てのことという意味があります。

「塞翁が馬(さいおうがうま)」は老人の所有している馬を示しています。後ほど由来を紹介する際に説明しますが「塞翁(さいおう)」が老人を意味しています。このことわざでいう「が」というのは「所有している」という意味になります。

人間万事塞翁が馬の由来は?

人間万事塞翁が馬の由来は中国の思想書「淮南子(えなんじ)」

着物を着る少女

人間万事塞翁が馬の由来は、中国の思想書である「淮南子(えなんじ)」に記された話から来ています。全部で21篇ある淮南子の話の中で、18篇に記されているのが世間で起きることへの教えを記した「人間訓」です。この淮南子の「人間訓」の中に記された話が元になり、このことわざが作られました。

POINT

人間万事塞翁が馬の内容

老人の馬が逃げて、周囲の人々は気の毒に思った。しかし老人は「じきに良いことが起こる」と言う。そのうち馬が戻ってきたが、別の馬を連れてきた。老人は「良くないことが起こる」と言う。別の馬に老人の息子が乗ると、落馬して足を骨折してしまった。周囲の人々は見舞いに行くが、老人は「じきに良いことが起こる」と言う。そのうち戦争が始まり、兵役によって集められた若者は命を落とした。しかし、骨折をしたおかげで兵役を免れた老人の息子は戦死しなかった。

この話が元になり「人間万事塞翁が馬」ということわざが誕生しています。「塞翁」が示している老人はこの話の中に登場する老人のことで、馬は逃げて帰ってきた馬を指しています。馬がいなくなるということは悲しいことでしたが、戻ってきたことで「良いこと」に変わります。しかしその良いことがまた悪いことになるのです。


「この先どのような結果になるか分からない」という話の内容が由来

おばあちゃんと孫

淮南子に記された話を読んでいくと、良いことや悪いことが順番に起きています。しかし、本当にそうなるかなど誰にも分かりませんよね。馬がいなくなったことに対して周囲の人々は気の毒に思いますが、老人のように「良いことが起こる」と捉えることもできるのです。反対もまた然りです。

その場面だけ切り取れば悪いことのように思えますが、後に何が起きるか分からないため老人のようにポジティブな解釈をすることもできるのです。何事も決めつけてはいけないという話から、ことわざの意味もそのような内容になりました。これは現代社会にも通じる意味ですよね。

「人間」は人々のことではなく世間全体のことを示す

雄大な星空

この「人間万事塞翁が馬」の由来になった話は淮南子の「人間訓」に記されていますが、ことわざにも使用されている「人間」という言葉は人々のことを指すのではありません。中国語で「世間」という意味があります。つまり「人と人との間に起きること」「世間全体で起きること」を示しています。

人間訓に記されている他の話も、人と人との間や世間で起きる利害や災いと幸せのことについて書かれています。誰にでも起こりうるトラブルを「落ち着いて対応しましょう」という教えとして説いています。人間万事塞翁が馬も、普段生きる上でぜひ頭に入れておきたい大切な教訓の1つですよね。

人間万事塞翁が馬の使い方や例文は?

人間万事塞翁が馬の使い方①仕事で成功した時の例文

スーツの男性

人間万事塞翁が馬の使い方1つ目は、仕事で成功した時の例文です。何か仕事で大きな成果を成し遂げた時、成功した時などは「人間万事塞翁が馬」を思い出して気を引き締めていくことが大切です。良いことがあったと浮かれていると、普段しないようなミスをしてしまったり妬む人から足元をすくわれることもあります。

POINT

人間万事塞翁が馬の例文

仕事で大きな成果を収めた。しかし人間万事塞翁が馬だから、気を緩めずにこれからも頑張ろう。

気を緩めずに頑張るための座右の銘として「人間万事塞翁が馬」を掲げることもできます。仕事での自分自身のポリシーとして心に刻み込んでおけば、いつでも冷静に取り組むことができますね。焦りや不安をなくすことは、小さなミスを限りなく減らすことにつながります。結果大きな成功にもつながりますね。


人間万事塞翁が馬の使い方②子供が試合で負けた時の例文

野球する子供たち

人間万事塞翁が馬の使い方2つ目は、子供が試合で負けた時の例文です。子供だけでなく、誰か第三者に降りかかった不幸も「人間万事塞翁が馬」ということわざのように「どうなるか分からない」のです。そして周りが励ましても、ショックを受けている本人にとっては辛いことに変わりはないですよね。

POINT

人間万事塞翁が馬の例文

娘が試合で負けたと言って悲しんでいる。人間万事塞翁が馬というのだから、親としてこれからも変わらず応援したい。

見守る側の姿勢も「人間万事塞翁が馬」ということわざを意識することで「変わらずに見守り応援することが1番だ」ということが分かります。励ましたり、同情したりしてもこの後どうなるかなど誰にも分かりませんよね。本人と一緒に行く末を見守ることや結果を受け入れることこそ大切なことです。

人間万事塞翁が馬の使い方③日常で使える例文

老夫婦と自転車

人間万事塞翁が馬の使い方3つ目は、日常でも使える例文です。自分に降りかかる些細な幸せや不幸せも予測はできません。1日の始まりに良いことがあるとつい「今日は幸せな1日になりそうだな」と浮かれた気持ちを抱いてしまいますが、それこそが不幸せなことがあった時のショックを大きくする原因でもあるのです。

POINT

人間万事塞翁が馬の例文

失くしものが見つかって今日は1日良いことがありそうだと思っていたが、次は財布を落としてしまった。人間万事塞翁が馬を心に留めておかなければならない。

幸せなこと・良いことがあったとしても、この後も同じことが起きるとは限らないというのをしっかり覚えておくことが必要です。それこそがまさに「人間万事塞翁が馬」ということわざの教えです。期待しすぎないことで、実際に幸せなことがあれば喜びも大きいですし不幸せなことがあっても冷静に受け止めることができます。

人間万事塞翁が馬の使い方④些細な幸せを嚙みしめる例文

お父さんと息子

人間万事塞翁が馬の使い方4つ目は、些細な幸せを嚙みしめる例文です。幸せなこと・不幸せなことは世間で起こる全てのことに言えます。日常の些細な不幸せでも「人間万事塞翁が馬」を意識すれば、それほど落ち込まずに受け入れることができます。不幸せなことも、いつまでも続くわけではないということです。

POINT

人間万事塞翁が馬の例文

今日は嫌なことがあったけど、家に帰ったら美味しいご飯があった。人間万事塞翁が馬というのでいつまでも落ち込んではいけないな。


もちろん世間の情勢や、周囲の人間関係など大きな事柄に対してもことわざを当てはめることはできます。ですがスケールが大きいからこそ、初めから客観的に見れていることの方が多いですよね。まずは客観的に見にくい、自分自身のことや身近な事柄に対して「人間万事塞翁が馬」を意識することが大切です。

人間万事塞翁が馬の使い方⑤人生の座右の銘に使う

ピンク色の花と女性

人間万事塞翁が馬の使い方5つ目は、人生の座右の銘に使うことです。そもそも座右の銘とは「常に自分の心に留めておく戒め・励ましの言葉」のことを指します。また「こんな人でありたい」「こんな風に生きたい」という指針にもなります。そのため「人間万事塞翁が馬」も立派な座右の銘として使うことができます。

「何が起きるか分からないからいつでも落ち着いて過ごしたい」という意味で使うことのできることわざです。普段焦ることが多かったり、不幸せなことを受け止めるのが苦手な人には特におすすめの座右の銘です。気持ちを落ち着けたい時にそっと心の中で呟くことで、焦りや不安を鎮めることができます。

人間万事塞翁が馬の使い方⑥「塞翁が馬」の部分だけ抜粋して使う

電話する女性

人間万事塞翁が馬の使い方6つ目は「塞翁が馬」の部分だけ抜粋して使うことです。この部分だけ抜粋しても、ことわざと同様の意味で使うことができます。文字数の制限があるような場面で使うなら、ここだけ使用してもいいですね。例えばどこかにコメントを寄せる時にもぴったりです。

POINT

人間万事塞翁が馬の例文

「塞翁が馬」という言葉があるように、いつでも冷静でいることが大切です、

人間万事塞翁が馬の使い方⑦スピーチで使う例文

皆の前で話をする女性

人間万事塞翁が馬の使い方7つ目は、スピーチで使う例文です。人生の役に立つことわざなので、人前で話をする時にも小話の1つに加えることができます。由来を交えながらことわざを紹介することで「座右の銘に取り入れたい」と感じる人も出てくる可能性がありますね。

POINT

人間万事塞翁が馬の例文

「人間万事塞翁が馬」ということわざはご存知ですか?中国の淮南子に記された話が由来になっており、全てのことは予測がつかないという意味があります。

淮南子に記されている原文は、中国の書なので漢文で書かれています。先ほど紹介した由来の中で内容を紹介しているので、ぜひスピーチに取り入れてみてくださいね。日常に起きた事柄を交えながら話すとより親近感を持ってことわざへの理解を深めることができます。

人間万事塞翁が馬の類語は?

人間万事塞翁が馬の類語・ことわざ①禍福は糾える縄の如し

おでこをつけるカップル

人間万事塞翁が馬の類語・ことわざ1つ目は「禍福は糾える縄の如し」です。「かふくはあざなえるなわのごとし」と読みます。幸せと不幸せは。縄をより合わせたように交互にやってくるという意味があります。人間万事塞翁が馬の由来となった文章では、幸せと不幸せが交互にやってきていましたね。

「禍福」とは幸せと不幸せのことを意味します。幸せだと思うような出来事、良いことがあったと思うような瞬間があっても次は不幸せなこと・悪いことが起こるかもしれないのだから気を引き締めなさいという戒めの言葉です。人間万事塞翁が馬と同じように座右の銘にすることもできますね。

人間万事塞翁が馬の類語・ことわざ②沈む瀬あれば浮かぶ瀬あり

笑いあう女性たち

人間万事塞翁が馬の類語・ことわざ2つ目は「沈む瀬あれば浮かぶ瀬あり」です。人生の中では悪いことも良いこともあるということを示しています。悪いことだけ続くようなことはないという意味もあります。よく「気分の浮き沈みが激しい」と言いますよね。これは明るくなったり暗くなったりという気持ちの変化を示します。

「沈む瀬あれば浮かぶ瀬あり」は、気持ちだけでなく人生全体の浮き沈みについてを表しています。人間万事塞翁が馬ということわざと同じように、全てのことは予測がつかないという意味でも使うことができます。今悪いことがあるからといって落ち込みすぎず、落ち着いて生活することが大切だと表しています。

人間万事塞翁が馬の意味を知っておこう

勉強する子供

人間万事塞翁が馬ということわざの意味を紹介しました。なかなか聞き慣れないことわざだったという方も多いのではないのでしょうか?意味を知ると、ぜひ知っておきたいことわざの1つだということが分かりますよね。人生の不安や悩みを乗り越えるためのアシストにもなってくれるので、ぜひ心に留めておきたいです。

座右の銘として使うのはもちろん、人生の様々な場面やコメント・スピーチに使うことができます。ぜひ人間万事塞翁が馬の意味を知って、これからの暮らしに役立ててくださいね。他にもことわざや座右の銘に関する役立つ記事を紹介します。どれも参考になるものばかりなので、併せて読んでみてくださいね。

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