初心者でもドイリーって編めるの?
手編みでドイリーを編むのは見た目より簡単!
ドイリーというのは、卓上用の小型の敷物です。17世紀後半の服地商人が考案者で、ドイリーという名はその服地商人から取ったものです。本来は卓上の花瓶やフィンガーボールの下に敷いて使いますが、現在は鏡台に置いたり、端に重り用のビーズをつけてジャグカバーとして使うのも人気です。
美しい模様が入っていて、手編みとなるととても難しそうに見えるかもしれませんが、基本のかぎ針編みが出来る方なら、意外と簡単に手編みできてしまいます。使われている編み方は鎖編み、引き抜き編み、細編み、長編みがほとんどで、その組み合わせで模様が作られています。
初めて編むときは、毛糸を使ったかぎ編みに比べて糸も細く、かぎ針も小さいため戸惑ったり、疲れてしまうかもしれませんが、だんだん慣れてきますので、簡単なデザインや小さめのものからぜひ手編みのドイリー作りに挑戦してみてください。
ドイリーとコースターの違い
卓上、テーブルの上で使う敷物、と聞くとコースターを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、コースターは主にカップやグラスの下に敷く敷物です。そのため、フィンガーボールや花瓶の下に敷くドイリーと比べて小さめのサイズに作られています。
ドイリーとコースターの違いは上に置くもののサイズなので、編み方に差はあまりありません。同じデザインのものを細いレース糸で作ってコースターとして、太目のレース糸で作ってドイリーとして使うこともできそうです。
ドイリーの編み方!ドイリーを編むのに必要なものは?
レース糸とかぎ針と編み図があれば編める!
ドイリーを編むのに必要なものは、レース糸、レース糸に合った号数のかぎ針、編み図です。レース糸は太さが色々あり、パッケージに#○○や○○番という表記で記載されています。○に入る数字が大きくなるほど細い糸になり、20番と40番のものが種類も多く手に入れやすいです。
糸の選び方は、参考にする編み図や本に指定があれば、その指定のものを選ぶのがおすすめです。色は以前は白が一般的でしたが、今はオフホワイトや生成りなどの白系以外に、ピンクやブルーなどカラフルなものや1つの糸玉の中で複数の色に染められているものなど、色々ありますので、好みのものを見つけましょう!
下の記事では、100円ショップで手軽に買えるかぎ針についてまとめています。レース編み用のかぎ針についても、記載されていますので、ぜひ参考にしてみてください。
ドイリーの編み方
手編みドイリーの編み方は、まず鎖編みでの作り目や、指に糸を巻きつけて作った輪を土台にして、円形の場合は中心から編み始めます。デザインによっては端から編み始めることもありますが、編み図に沿って編んでいきます。鎖編みや長編み等を組み合わせて編み進め、最後まで編んだら引き抜き編みをして糸を切ります。
切った糸を編地の裏側を通して処理し、ほどけてこないようにしておきます。手芸用ボンドや、ほつれ止め液(マニキュアのトップコートなどで代用できます)を使うと安心です。これでドイリー自体は編み終わりですが、そのままだと手編みのドイリーは波打っていたり、端がクルクルと巻いている状態だと思います。
形を綺麗に整え、食卓で使えるようにするには、糊付けやアイロンかけをします。糊付け後に乾かすときは、台紙の上にドイリーの出来上がりの形を描いておき、その形に合わせてドイリーにマチ針を打って陰干しします。ドイリーはテーブルクロスのように垂れ下がらないので、固めに糊付けをしてしまって大丈夫です。
初心者でも簡単な可愛いドイリーの編み方3選
初心者でも簡単な可愛いドイリーの編み方①モチーフつなぎドイリー
初心者でも簡単な可愛いドイリーの編み方1つ目はモチーフつなぎドイリーです。小さな花の形をしたモチーフを1枚1枚手編みし、つないで作っていきます。1枚1枚のモチーフが小さく、簡単な作りをしていることが多いので、初心者の方でも挑戦しやすいドイリーです。
編むときのテンションのかけ具合でモチーフの大きさが変わって仕上がりが歪になってしまうので、同じ力加減で編むようにします。また、モチーフをたくさん編むという特性上、編み終わりの始末の回数が多いので、そこを丁寧にすると綺麗に仕上がります。
- レース糸
- レース編み用かぎ針
用意するもの
- 1鎖編みで輪の作り目をつくる
- 2鎖編みで立ち上がり、鎖編みや長編みで編み進める
- 32枚め以降のモチーフは、最終段を編む際に隣のモチーフに編みつなげながら編む
- 419枚編み終わったら、糊付けして仕上げる
モチーフつなぎドイリーの作り方
初心者でも簡単な可愛いドイリーの編み方②パイナップル編みドイリー
初心者でも簡単な可愛いドイリーの編み方2つ目はパイナップル編みドイリーです。花びらのように広がる模様がパイナップルのように見えるので、パイナップル編みと名前が付きました。手編みの中でもメジャーな模様で、パイナップル編みのデザインだけを集めた手芸本もあるくらいなので、ぜひマスターしておきたいですね!
パイナップル模様の箇所が波打ったり、左右どちらかに流れていきやすいので、注意して編むと綺麗に仕上がります。見た目がとてもゴージャスなので難しそうに見えるかもしれませんが、基本的な鎖編み・長編みができれば初心者の方でも問題なく編めますので、ぜひ挑戦してみてください。
- レース糸
- レース編み用かぎ針
用意するもの
- 1作り目を作る
- 2鎖編みで立ち上がり、模様を編みながら編み進む
- 3編地の裏側で糸の始末をする
- 4糊付けして仕上げる
パイナップル編みドイリーの作り方
初心者でも簡単な可愛いドイリーの編み方③方眼編みドイリー
初心者でも簡単な可愛いドイリーの編み方3つ目は方眼編みドイリーです。方眼編みは、横を鎖編み3目、縦を長編み1段を1マスとして方眼用紙のようなマス目を作り、ドット絵を描くように模様を作っていく編み方です。
マス目の中を長編みで埋めるか、埋めないかの差で模様を作るので、特別な編み方をする必要がほとんどなく、初心者の方におすすめです。また、慣れてくるとドット絵を描くように好きな絵柄の編み図を作ることも出来ますので、オリジナルの模様を作りたい!という方にもおすすめの編み方になります。
- レース糸
- レース編み用かぎ針
- 自分で柄を考えるなら、方眼用紙
用意するもの
- 1ドット絵を作る要領で図案を作る(編み図があるなら必要ありません)
- 2鎖編みで必要な目数作り目を編む
- 3編み図や、自分で作った図案にそって1段ずつ編み進める
- 4意図の始末をし、糊付けして仕上げる
方眼編みドイリーの作り方
中上級者の方向け!ドイリーの編み方2選
中上級者の方向け!ドイリーの編み方①ヘアピンレース編みドイリー
中上級者の方向け!ドイリーの編み方1つ目はヘアピンレース編みドイリーです。通常のかぎ針を使ってヘアピンレース機に糸を編みつけてテープ状のブレードを作り、ブレードに出来たループを細編み等でまとめて作品に仕立てていく手法です。ブレードの中心から伸びた繊細なループの曲線がとても綺麗です。
ブレードの幅は太くても10センチくらいのヘアピンレース機が多いですが、ブレードを2重や3重にして大きめのドイリーを作ることも出来ます。ループに細編みを編みつけるだけでなく、ループどうしをかぎ針で絡ませてつないでいったりと、様々な作品の作り方があります。
ループのまとめかたを編み図から読み取るのが、最初は難しいかもしれませんが、それ以外はかぎ針編みが出来る方なら、読み取れると思います。普通のかぎ針編みドイリーを作るのには飽きてしまった…という方におすすめです。
- レース糸
- レース編み用かぎ針
- ヘアピンレース機
用意するもの
- 1ヘアピンレース機にレース糸を編みつけてテープ状のブレードを作る
- 2円形ドイリーの場合はブレードの編み始めと編み終わりを繋げる
- 3ドイリーの中心側と外側のループをそれぞれまとめる
- 4糸の始末をして、糊付けして仕上げる
アピンレース編みドイリーの編み方
中上級者の方向け!ドイリーの編み方②タティングレース編みドイリー
中上級者の方向け!ドイリーの編み方2つめはタティングレース編みドイリーです。タティングレースは、画像右下に写っているシャトルという道具に糸を巻き編んでいく手法です。作品は丸や雫型のリング部分と、リング部分を繋げているブリッジの組み合わせでできていて、ピコットと呼ばれる小さなループで飾られています。
右手にシャトルを持って編んでいくのですが、かぎ針を使ったレース編みとは、編み方はもちろんですが、左手かける糸のかけ方も違います。作品の雰囲気もかぎ針編みのものとはかなり違うので、かぎ針編みとは違うレース編みに挑戦したい方におすすめです。
最近は100円ショップでもシャトルを扱っているので、以前より手軽に始められるようになりました。シャトルには大きめのものと普通サイズのものがあります。20番など太目の糸を使う場合や、大きな作品を編むときは、大き目のシャトルを持っていると糸をシャトルに巻きなおして足す回数が減るので便利です。
- レース糸
- シャトル(デザインによっては2個必要)
- ピコットゲージ(なくてもいいですが、ピコットの大きさを揃えたいときに便利です。厚紙等で作ることもできます)
用意するもの
- 1最初のリングを表目裏目を繰り返して編み、糸を引き締める
- 2次のリングまでのブリッジをリング同様、表目裏目を繰り返して編む
- 31、2を繰り返してデザインを作っていく
- 4編地の裏で糸を始末し、糊付けして仕上げる
タティングレース編みドイリーの作り方
可愛い手作りドイリーのアイデア5選
可愛い手作りドイリーのアイデア①カラフルカラードイリー
可愛い手作りドイリーのアイデア1つ目は、カラフルカラードイリーです。卓上用の敷物であるドイリー、というと白いレース糸で作られているイメージが強い方も多いと思いますが、最近は様々な色のレース糸が売られていて、作品もカラフルなものが多くあります。
上の写真は同じデザインのドイリーを色違いで作っていますが、気分によって色を使い分けるのにも良いですし、並べて置いておくだけでも可愛くて素敵です。小さめの作品だと、色違いで何枚も作ることができますね。
可愛い手作りドイリーのアイデア②ジャグカバー
可愛い手作りドイリーのアイデア2つ目はジャグカバーです。ジャグカバーというのは、ティーポットやシュガーボウルやグラスの中にホコリや虫が入るのを防ぐために上に掛けるカバーのことです。ドイリーの端にビーズをつけてあるのが特徴で、ドイリー自体は単色のレース糸で出来ていても、ビーズの色で華やかさが増します。
通常のレース編みドイリーを被せただけだと、少しの風でも取れたりずれてしまうことがありますが、ジャグカバーは端に付けられたビーズが重りになり、屋外でのお茶会などでも使うことが出来ます。
可愛い手作りドイリーのアイデア③エジングドイリー
可愛い手作りドイリーのアイデア3つ目はエジングです。エジングというのは縁取りやふち飾りのことで、布製のシンプルなドイリーのふちに飾りを編みつけ、華やかな作品にすることが出来ます。写真の作品はタティングレースで作られていますが、通常のかぎ針でも様々なデザインのエジングをつけることが出来ます。
布にレース飾りを付けるのには、編み上がったレース部分を後からミシン等で縫いつけるか、かぎ針が通るように目打ちで穴を開けたり、折り糸を1本抜いて隙間を作り直接編みつける方法があります。
土台に布があるので、大きな作品を作りたいけど、全部編みきる自信がない方にも、おすすめです。コースター、ドイリー、テーブルクロスセットで同じエジングのものを作るのも素敵ですね。
可愛い手作りドイリーのアイデア④かぎ編み立体モチーフデザインドイリー
可愛い手作りドイリーのアイデア4つ目はかぎ編み立体モチーフデザインドイリーです。レース編みは平面で模様を作っていくことが多いですが、この写真のドイリーのように、立体のお花を作ることもできます。花びらを1枚1枚編んだバラなどお花と、葉っぱの緑のコントラストがまるでリースのようで素敵です。
表面がデコボコするので、テーブルクロスには不向きなモチーフですが、ドイリーなど部分的に敷くものにはぴったりです。立体的なお花のモチーフは難しそうに見えますが、作りが平面ではなく立体なだけで、鎖編み・長編み・細編みで出来ていることが多く、特殊な編み方は必要ないことがほとんどです。
この作品のようにお花でぐるりと囲めるほど編むのは大変ですが、ドイリーの端に数個付けるだけでもとても手の込んだ作品に見えますので、レース編みに慣れてきたら挑戦してみてください。
可愛い手作りドイリーのアイデア⑤時計
可愛い手作りドイリーのアイデア5つ目は時計です。ドイリーは本来卓上用の敷物ではありますが、最近は花瓶の下に敷いたり、鏡台に敷いたりと色々な使い道があります。こちらの作品は、ちょっと驚いてしまいますが、時計にドイリーを使用しています。
文字盤はありませんが、ドイリーのお花部分の花びらが12枚になっているので、何時台を指しているのかがちゃんと分かるのがとても工夫されていて素敵です。カラーも、可愛らしい黄色のお花にブルーの縁取りがとても爽やかで、お部屋がぱっと明るくなりそうです。
初心者でも簡単な編み方で可愛いドイリーを編もう!
ドイリーの編み方や、活用法について紹介させて頂きましたが、いかがだったでしょうか?最近はレース糸やかぎ針などの道具が100円ショップなどで簡単に購入できますし、編み図も本を買わなくてもネットで無料のものがありますので、レース編み初心者の方もぜひ気軽に挑戦してみてください。
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