土用の丑の日の意味とは?
土用とは「土用入り~明け」までの18日間のこと!
土用丑の日の「土用」とは、「土旺用事(どおうようじ)」の略になります。この土用は、五行思想で「春夏秋冬」をそれぞれ木・火・金・水と表し、残りの「土」は「季節の変わり目」として各季節の終わりの18日間を当てています。そのことから「立春・立夏・立秋・立冬」を四立(しりゅう)と呼んでいます。
また四立の前の18日間を「土用」と呼んでいます。そのため、土用と言えば「夏」のイメージが強いですが、四季すべてに土用が存在しています。また土用の初日を「土用入り」と呼び、最終日を「土用明け」と呼んでいます。
土用には春夏秋冬で吉日・吉の食べ物が違う!
1年に土用の期間が4回あり、その4回は春夏秋冬の季節に合せて存在します。また夏は土用丑の日が吉日だといわれていますが、他の「春・秋・冬」にも吉日が存在しています。そんな吉日は、春は「亥の日」になり、秋は「辰の日」、冬は「未の日」が吉日です。そのため、土用の丑の日のように、食べたいものが違います。
そのため、土用の丑の日のように、食べたいいものが違います。そんな、季節ごとの土用に食べた方がいい食べ物を下記でくわしく紹介するので、ぜひ参考にしてください。
土用に食べた方がいい食べ物
季節・吉日 | 頭に付く言葉で吉の食べ物 | 色で吉な食べ物 |
春(亥の日) | 「い」の付く食べ物 | 白色 |
夏(丑の日) | 「う」のつく食べ物 | 黒色 |
秋(辰の日) | 「た」の付く食べ物 | 青色 |
冬(未の日) | 「ひ」の付く食べ物 | 赤色 |
春夏秋冬の土用の丑の日に食べる食べ物10選
春の土用丑の日(亥の日)に食べる物①いなり寿司
春の土用丑の日(亥の日)に食べられる食べ物は、頭に「い」のつく白い食べ物が吉とされています。その中でも栄養になりやすく、日本人の主食でもあるお米を使った「い」が付く白色のいなり寿司はおすすめです。また酢飯を使っていることで、お米に酸味が付き食べやすいです。
土用丑の日に食べる物②瓜
夏の土用丑の日に食べるといい食べ物が、頭に「う」が付いているか、「黒」色の食べ物になります。そんな食べ物の中で、おすすめなのが「瓜」になります。この瓜は、「胡瓜(きゅうり)・西瓜(すいか)・南瓜(かぼちゃ)・冬瓜(とうがん)・苦瓜(ゴーヤー)」などの全ての瓜に当てはまります。
そんなおすすめの瓜は、利尿作用があるため体の熱を取ってくれます。そのため暑い夏には、体内の熱を発散させてくれ、体のバランスを整えてくれるため夏には適している食べ物です。そんな瓜の中でもすぐに食べることができるのが、胡瓜になります。そんな胡瓜は、一本漬けにして食べることができます。
その胡瓜の一本漬けのレシピを詳しく紹介している関連記事を、下記に付属しておくのでぜひ参考にして胡瓜の一本漬けを作ってみてください。
土用丑の日に食べる物③鰻(鰻重)
夏の土用丑の日に食べる食べ物2つめは、「鰻」になります。土用丑の日と言えば鰻と言われるほど、よく知られている食べ物です。そんな鰻は、タンパク質・ビタミンなどを豊富に含み栄養価が高いため、精がつき猛暑の夏も過ごせます。
そんな鰻が、土用丑の日に食べるのがいいと有名になったのは江戸時代の頃になり、広めたのは蘭学者の平賀源内だとも言われていますが諸説は複数あります。
土用丑の日に食べる物④夏土用はうどん
夏の土用丑の日に食べる食べ物3つめは「うどん」になります。うどんは、暑い夏で食欲が落ちていてもツルツルと食べられ、また消化吸収がいいためおすすめです。また最近ではうどんの材料である小麦粉には、疲労回復や免疫向上の効果があることが分っています。
またうどんは、温と冷の両方で食べることができます。そのため冷やしで体の熱を取り、夏バテ中には内臓を温めるのにも使うことができます。
土用丑の日に食べる物⑤夏土用にピッタリ!梅干し
夏の土用丑の日に食べる食べ物4つめは「梅干し」になります。この梅干しは、クエン酸を含んでおり、このクエン酸が疲労防止や回復に一役かってくれます。また梅干しの酸味が、唾液の分泌を刺激し食欲を増幅させ、夏バテ中でも消化吸収を助けてくれます。
土用丑の日に食べる物⑥秋土用は青魚のさんまと大根おろし
秋の土用丑の日(辰の日)は、辰の日がよいとされており、頭に「た」のつく物か青魚などの青い食べ物がいいとされています。そんな中で、おすすめは「さんまと大根おろし」です。秋になり、脂がのって栄養満点のさんまは精をつけるのに最適で、もってこいの食べ物になります。
またさんまは、薬味である大根おろしと一緒に食べることで、大根の酵素が消化を助けてくれます。そのため、夏に疲れて鈍くなった消化器の働きも助けてくれます。また味も、梅の酸味がサッパリとさせてくれます。
土用丑の日に食べる物⑦冬土用は旬のヒラメ
冬の土用丑の日(末の日)には、頭に「ひ」が付くか、赤い食べ物が良いとされています。そのためひらめや、ひよこ豆、トマトなどがその食材にあたります。そんな冬の土用丑の日(末の日)に、おすすめしたいのが「ヒラメ」です。紹介するヒラメは、冬が旬なため栄養を豊富にため込んでおり、味も栄養価も申し分ないです。
土用の丑の日に食べる物⑧春夏秋冬関係なく土用餅!
春夏秋冬にある土用丑の日ですが、この全てで食べることができる食べ物があります。それが「土用餅」になります。土用餅とは、土用の日に食べる「あんころ餅」のことになり、昔は宮中で暑気あたりをおこさないようにと味噌汁にお餅を入れて食べていました。
それが江戸時代になると、魔除けの小豆で餡を作り、力餅を包んであんころ餅にして食べるようになりました。そしてこのあんころ餅を、土用の日に食べることで無病息災で過ごせると言われています。
土用の丑の日に食べる物⑨土用に採れた土用卵
先に紹介した土用餅のように、土用に食べるといいとされているのが「土用卵」です。この土用卵とは、土用の日の産まれた卵のことになります。また卵は、鰻と同じように栄養価が高く、精をつけることができるため、食べられるようになりました。また卵は、その栄養価から見ても土用に食べるにはうってつけの食材です。
土用の丑の日に食べる物⑩夏土用に特におすすめ土用シジミ
シジミの旬には、冬の寒い時期に取れる寒シジミと、夏の土用シジミの2種類があります。そんなシジミの中でも、土用シジミは栄養価が高く肝臓の補助をしてくれます。そんな土用シジミは夏土用に食べることができるため、鰻重と一緒に土用シジミを堪能することをおすすめします。
今年の春夏秋冬の土用の丑の日っていつ?
期間は2017年の春土用・2018~2020年冬土用までが同じ!
2019年の土用の期間は、もちろん4回あります。その期間は、冬土用が1月17日~2月3日になり、春土用が4月17日~5月5日、夏土用が7月20日~8月7日、秋土用が10月21日~11月7日になります。この土用の期間は、カレンダーの日数が同じため2017・2018年と同じ日付になります。
しかし、この土用の期間が変化するときがあります。それが「閏年」になり、この日がある年の春土用を境に土用の入りの日付が変わります。前回の閏年が2017年だったため、次回土用の期間の日付が変わるのは2020年の春土用からになります。
2019年の土用の期間
季節 | 期間 | 吉日 |
春 | 4/17~5/5 | 4/19・5/1 |
夏 | 7/17~8/7 | 7/27 |
秋 | 10/21~11/7 | 10/22・11/3 |
冬 | 1/17~2/3 | 1/22・2/3 |
土用は土いじりなどNG行為があるが「間日(まび)」で解消!
土用とは、四立の18日前から四立の日の期間のことだと紹介しましたが、この土用にはしては行けない行為があります。その行為とは、「土」に関係や新しいこと、方角に関係することになります。この土に関係することとは、草刈りなどの土いじりなどはもちろんですが、地鎮祭などもNGな行為になります。
また新しいこととは、新居の購入・転職(就職)・結婚・開業などになり、方角関係は旅行・引っ越しになります。しかし、18日間すべてがこの行為ができないと、農家さんなどの職業としている人は大変困ります。そのため、土用の期間中に「間日(まび)」と呼ばれる、禁止行為ができる日を設けています。
そんな間日は、春夏秋冬でその日が違います。そんな各季節の土用の間日の日を下記で紹介するので、NG行為をしたい場合には、ぜひチェックしてからおこなってください。
各季節の間日
季節 | 間日の日 | 日付 |
春 | 寅・卯・巳の日 | 4/17・18・20・29・30・2/1 |
夏 | 巳・午・酉の日 | 4/18・26・27・30 |
秋 | 卯・辰・申の日 | 7/22・29・30・8/3 |
冬 | 未・申・亥の日 | 10/25・27・29・11/6 |
秋土用も含めて土用を楽しもう!
紹介している土用とは、四立の18日前の土用入り~明ける「四立」の前日までの期間のことです。そんな「土用」と聞くと土用丑の日などの「夏土用」を思い浮かべますが、土用は四季全てにあります。そんな土用には、季節によって吉日や土用の期間に食べることで季節を乗り越えやすくしてくれる食べ物があります。
この土用入りから土用明けまでの18日間は、「土関連・方角関連・新しいこと」には取り組んではいけません。しかし、土用期間の18日間全てで、その行為を禁止していると農家さんなどの職業の人は大変困ってしまいます。
そのため、18日間ある土用の中でも「間日」と呼ばれている解禁日を決めています。そんな、いろいろと決まりの多い土用ですが、ぜひ土用入りしたら縁起の良い食べ物を食べるなど、土用の期間を楽しみましょう。
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