【その1】雪の別名4種類
雪の別名の種類①六花(ろっか)
雪の別名の種類1つ目は「六花(ろっか)」です。雪の結晶は六角形をしています。雪を花に例え、六角形の花という意味で雪の別名になりました。最近では子供の名付けにつける方も多いです。呼び方は「ろっか」だけではなく「りっか」「りくか」とも読まれます。
北海道の有名なお菓子メーカーである「六花亭」も、「北海道を代表する菓子メーカーにしたい」という思いから冬の寒さが厳しい北海道の雪を表現できるよう「六花亭」という名前をつけています。六花亭には雪・冬をモチーフにした「雪やこんこ」「霜だたみ」という名前のお菓子も販売されています。
雪の別名の種類②銀花(ぎんか)
雪の別名の種類2つ目は「銀花(ぎんか)」です。先ほど紹介した六花と同様に、雪を花に例えています。太陽や月明かりに照らされてキラキラと輝く雪は、光の反射によって銀色に見えます。そもそも雪の結晶自体は透明で、光の反射によって様々な色合いを見せてくれます。白や銀色意外にも、青く見えることがあります。
キラキラ輝いている雪を見たときは、ぜひ「銀花」という言葉で素敵な情景を表現してみましょう。「花」は「華」と書くこともできるので覚えておくといいですね。雪がたっぷり降り積もった大雪原は、光を浴びると銀色に輝き「銀色の花畑」に見えるような美しい情景も広がります。
雪の別名の種類③不香の華(ふきょうのはな)
雪の別名の種類3つ目は「不香の華(ふきょうのはな)」です。一般的な花には香りがあります。甘い香り、上品な香り、優雅な香りなど花ごとに個性溢れる香りを放っていますよね。花に例えられる雪には、香りがありません。一般的な花とは違う「花に例えた雪」を「不香」という言葉で表しています。
「香」を「不」で打ち消すことで「香らない」「匂いがしない」という意味になります。香りのしない花とは、まさに雪のことを意味していることになりますね。俳句の季語に使うと、どこか美しく儚げな印象を持たせることができます。
雪の別名の種類④瑞花(ずいか)
雪の別名の種類4つ目は「瑞花(ずいか)」です。実りある年の兆しとなる花を意味し、雪を美しく言い換えた別名として使われます。雪がたっぷり積もった大地は、春の日差しを浴びて解けていきます。この解けた雪解け水は大地に染み込み、大地の豊富な栄養をたっぷり吸い込んだ水となります。
この水は大地に潤いを与えて、稲や野菜などを豊かに育て上げる働きをします。「瑞」には、おめでたいという意味があります。また潤っている様子を表す「瑞々しい」という言葉にもこの漢字が使われています。おめでたいことの前兆、潤っている様子を「瑞花」という雪の別名がしっかり表現しています。
【その2】雪の別名4種類
雪を表す表現①青女(せいじょ)
雪を表す表現1つ目は「青女(せいじょ)」です。中国で前2世紀に成立した「淮南子(えなんじ)」という哲学書に書かれていた女神のことを意味します。青女と呼ばれる女神は霜や雪を降らします。そのため青女という言葉自体が「霜」「雪」の別名として使われるようになりました。冬の季語にも使われます。
雪を表す異称②六辺香(ろくへんこう)
雪を表す異称2つ目は「六辺香(ろくへんこう)」です。六角形の花という意味があり、「雪」のことを示しています。雪の結晶はどれも六角形です。空気中で水が凍る時、小さな水の粒が六角形にくっつきます。くっついたままの水の粒に水蒸気が付き大きくなって、雪の結晶が出来上がります。
「雪は天からの手紙である」と言われるように、雪の結晶を見れば「どのような環境・条件でこの雪の結晶が出来上がったのか」を全て手紙にしたためているかのように知ることができると言います。六角形の花と言われる雪が、上空の天気の様子を教えてくれているんですね。
雪が降る様子を表す名前③天花(てんか)
雪を表す名前3つ目は「天花(てんか)」です。「天から降る花」という意味があり、雪が降ることを表現しています。そもそも天花とは「てんげ」という天の上の世界に咲く美しい花のことです。天の上の世界のことを仏語では「天上界」といい、私たち人間の住む世界の上に存在する神聖な世界とされています。
雪が降る様子を、その天上界に咲く美しい花の花びらが地上に舞い降りていると考え「天花」を雪に例えるようになりました。雪が降るたびに、天からの贈り物であると考えればとても穏やかで優しい気持ちになれますね。雪の結晶が何粒も組み合わさった大きい雪は、ふわふわと舞い降りる様がまるで花びらのように見えてきます。
冬の雪を表す言葉④玉屑(ぎょくせつ)
冬の雪を表す言葉4つ目は「玉屑(ぎょくせつ)」です。雪の中でも特に降っている雪自体を指します。そもそも玉屑は、玉を砕いてできる粉末のことを指しています。その粉末は不老不死の薬と言われてきました。白い玉を砕いた様子を雪に見立てて、雪の別名となったのです。
「玉屑」の他にも、「玉塵(ぎょくじん)」「玉雪(たまゆき)」という言葉も同じように雪の別名として使うことができます。「玉を砕いた塵」「玉を砕いたような雪」という意味で、どちらも細かい雪が地上に降り注ぐ様子を表します。
【番外編】おすすめの雪の結晶図鑑は?
おすすめの雪の結晶図鑑①雪の結晶図鑑
おすすめの雪の結晶図鑑1つ目は、北海道新聞社から発刊された「雪の結晶図鑑」です。雪国である北海道に降る雪はもちろん、北極の雪から南極の雪まであらゆる地域の雪の結晶をカラーの顕微鏡写真で紹介しています。その数はなんと1600枚にも及びます。
この本を書いた著者である菊池教授は北海道大学の名誉教授、梶川教授は秋田大学の名誉教授です。お二人とも気象や雪に関することを研究し、アメリカ南極観測隊員を経験していたりアメリカ大気科学研究センターにいた経験もあります。日本雪氷学会での受賞歴もあります。
顕微鏡で見る雪の結晶は、普段私たちが見ている雪とは全く違った印象を抱かせてくれます。雪の結晶それぞれの特徴や形の違い、そしてその美しさに思わずうっとりしてしまう本です。自然が生んだ雪の結晶は、まさに自然が作り上げた芸術作品です。価格は税込2,376円(定価)です。
おすすめの雪の結晶図鑑②雪の結晶・小さな神秘の世界
おすすめの雪の結晶図鑑2つ目は「雪の結晶・小さな神秘の世界」です。アメリカで雪の結晶を研究しているケネス・リブリクト教授の書いた原作を翻訳した結晶図鑑です。結晶の種類ごとに分類し、その結晶がどのようにしてこのような形になったのかを解説しています。とても分かりやすく、読み物としても楽しめる本です。
雪の結晶の形には種類があり、星型・針型・角柱などお馴染みのものから見たことないものまでたくさんあります。雪に結晶に対する知識や理解が深まり、思わず外に出て観察したくなる結晶図鑑です。写真も綺麗で見やすく、眺めるだけでも楽しめます。価格はソフトカバーで税込1,866円(定価)です。
おすすめの雪の結晶図鑑③雪と氷の図鑑
おすすめの雪の結晶図鑑3つ目は「雪と氷の図鑑」です。雪の結晶はもちろん、冬ならではの現象である「ダイヤモンドダスト」や「霜柱」についてなどについても解説されています。雪の結晶だけでなく、冬ならではの美しい氷の景色について理解を深めたいならとてもおすすめの本です。
また、どうしてそのような現象が起きるのか・美しい冬の景色が出来上がるのかを科学的目線で細かく紹介してくれます。深い湖が冬でも凍らない理由やつららの先端が細い理由など、子供と一緒に読んでも楽しむことができる一冊です。価格は税込1,944円(定価)です。
美しい雪の別名を覚えてみよう!
冬に空から降ってくる雪には様々な別名がありました。特に雪を花に例えたものが多い印象を受けましたね。雪の結晶の形として有名な六角形の星型は、確かに小さな花のように見えます。空から小さな花がいくつも連なってふわふわと落ちてくる様子はとても神秘的です。
雪が降った寒い朝に窓を見たら雪が貼り付いていたことはありませんか?誰にも崩されていない綺麗な形の雪の結晶を、ぜひじっくり観察してみたいですね。また、黒いジャンパーを着ている時に雪が降ってきたらより形を綺麗に見ることができます。顕微鏡がない場合でもじっくり雪を観察できますね。
雪の別名を知っていれば、個性的で幻想的な冬の俳句を作ることもできます。冬しか見ることのできない雪の別名を覚え、ぜひ雪への理解を深めてみてくださいね。他にもおすすめの記事を紹介します。合わせて読んでみてください。
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