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メーデーの日本語での意味とは?

メーデーの日本語での意味①5月に行われる労働者の権利を訴える日

デモを企てる人たち

メーデーの日本語での意味の1つ目は、5月に行われる労働者の権利を訴える日ということです。メーデーの事の発端は、1886年のアメリカまで遡ります。当時の労働者は、現代の私たちには想像できないほど過酷な労働環境に置かれていました。労働者の1日の労働時間が、12〜14時間は当たり前の時代だったのです。

この状況を改善しようと労働者たちが立ち上がり、5月1日アメリカのシカゴで大規模なゼネラルストライキを起こしました。これがメーデーの発祥であり、現在はこの名残からメーデー=労働者の権利を訴える日だとされています。またメーデーである5月1日に、労働に関するデモ活動やパレードが認められている国が多いです。

メーデーの日本語での意味②maydayはlabourdayともいう

英語でメーデーを説明する女性

メーデーの日本語での意味の2つ目は、maydayはlabourdayともいうということです。メーデーは英語で「may day」と表現するのですが、メーデーが5月1日であることから「may(5月)」という言葉が入っているため分かりやすいですよね。日本語に直訳すると、「5月の日」となります。

また、「labour day」も「labour」という「労働」や「労働者」を意味する言葉があるため、イメージしやすいです。そんな「may day」「labour day」は、日本語で「労働者の日」と訳します。しかし現在は「労働者の日」というよりも、メーデーと英語を使った言い方の方が浸透しています。

メーデーの日本語での意味③本来は春の訪れを祝う日


春の訪れを祝う人たち

メーデーの日本語での意味の3つ目は、本来は春の訪れを祝う日だということです。5月1日は元はヨーロッパでキリスト教が広まるより前から行われていた、五月祭という祭典の日です。そして「この日だけは産業革命以降長期化した労使の争いをやめよう」となり、そこから現在のメーデーへと変化していったといわれています。

メーデーのもう1つの意味とは?

メーデーのもう1つの意味①フランス語が由来の緊急事態を示す用語

遭難してしまった飛行機

メーデーのもう1つの意味の1つ目は、フランス語が由来の緊急事態を示す用語だということです。フランス語で「venez m'aider」はヴネ・メデと発音し、「助けに来て」を意味します。この「m'aider(メデ)」がメーデーの響きに似ているため、緊急事態を示し救難を要請する用語として使われています。

では実際に救難を要請するときは、メーデーを3回繰り返す必要があります。例えば船や飛行機が遭難してしまったとしましょう。このような緊急事態に遭遇した場合、無線電話を通じて「メーデー」という言葉を3回繰り返します。またこのメーデーは、日本国内だけでなく国際的に緊急事態を知らせる言葉として知られています。

メーデーのもう1つの意味②SOSとは発信手段が違う

メーデーで救難を要請された救急車

メーデーのもう1つの意味の2つ目は、SOSとは発信手段が違うということです。緊急事態で助けが必要なときのサインとして、SOSを思い浮かべた方が多いはずです。しかしメーデーは無線電話、SOSはモールス信号の符号の組み合わせにより発信されます。このように意味は同じであるもの、発信手段が異なるのです。

メーデーが日本で祝日にならない理由とは?

メーデーが日本で祝日にならない理由①GWと重なり金融機関が困るから

休みが多いと困る金融業界

メーデーが日本で祝日にならない理由の1つ目は、GW(ゴールデンウィーク)と重なり金融機関が困るからです。日本は海外とは違い5月1日あたりは、昭和の日(4月29日)、憲法記念日(5月3日)、みどりの日(5月4日)、こどもの日(5月5日)という祝日があります。ご存知のように、この連休はGWと呼ばれます。

また、祝日に挟まれた平日は、休日になる法律があります。そのため5月1日も祝日にすると、この法律からGWは毎年最短でも7連休になります。毎年春は7連休が保証されているなんて考えただけで嬉しいですよね。さらに連休中は旅行やショッピングをする人も増えるため、7連休にすれば経済も潤うという意見もありました。

しかしメーデーである5月1日を祝日にしてしまうと、困るのが金融機関です。「長い間金融市場が閉まった状態で、問題が起こったらどうすればいいのだろう…?」と心配の声も上がり、日本では結局5月1日は祝日にしないという決まりになりました。このようにメーデーが祝日にならないのは、GWが関係しているといえます。

メーデーが日本で祝日にならない理由②勤労感謝の日と似ているから

仕事でお互いを尊敬し感謝する人たち

メーデーが日本で祝日にならない理由の2つ目は、勤労感謝の日と似ているからです。先ほどもお伝えしたように、メーデーは労働者のための日です。日本の勤労感謝の日は11月23日と定められ5月ではありませんが、「自分たちの仕事を大切にして生産を祝おう」「お互いを感謝し合おう」という意味が込められた祝日です。

メーデーも勤労感謝の日もニュアンスこそ違うもの、労働に関する日であることが分かります。そのため日本にはすでに労働に関する祝日、つまり勤労感謝の日があるため、メーデーは祝日にしなくてもいいという結論になり今に至ります。またメーデーを祝日としていない国としてオランダ、スイス、モンゴルなどが挙げられます。

ちなみにここまで読んで、「日本には具体的にどんな祝日があるのか一覧でチェックしたい!」と思った方もいるのではないでしょうか?そんな方におすすめなのが、こちらの2019年祝日カレンダーと年間休日がまとめられた記事です。さらに日本の祝日の定義も説明されているので、気になる方はぜひチェックしてくださいね。

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メーデーに世界で行われる祭典は?込められた意味も

メーデーに世界で行われる祭典と意味①中国の国際労働節

賑わいを見せる国際労働節

メーデーに世界で行われる祭典と意味の1つ目は、中国の国際労働節です。この国際労働節は、中国の祭典名ではありません。ですがこの日は中国の祝日であり、「社会や文化に貢献している人を祝おう」をモットーに、各地で文化やスポーツのイベントなどが催されます。この日はどこも人で溢れ返り、とても賑わうそうですよ。

また、一部娯楽施設や博物館の入場料が割引、もしくは無料となります。さらに小型乗用車のみ高速道路の料金が無料になるので、この期間に旅行に行く中国人も多いようです。メーデー=労働者たちが権力を訴えるデモのイメージが強いですが、このように中国ではデモはやらず、平和に国際労働節をお祝いするようです。

メーデーに世界で行われる祭典と意味②フランスの労働祭

デモが行われる労働祭

メーデーに世界で行われる祭典と意味の2つ目は、フランスの労働祭です。メーデーである5月1日は、フランスで労働環境の見直しなどを訴えるデモが行われます。フランスでは1889年に5月1日は「国際労働者の日」と定められ、デモを行う日とされました。その習慣が現在も残り、大規模なデモが行われているといえます。

ちなみにフランスでは、5月1日は労働祭のほかスズラン祭りという祭典も開催されます。このスズラン祭りは、相手の幸せを願って愛する人や親しい人に1本のスズランをプレゼントする習慣です。メーデーであるこの日は労働祭でデモをする人もいればスズランを贈る人もいるなんて、日本人からすると非常に興味深いですよね。

メーデーに世界で行われる祭典と意味③ヨーロッパの五月祭

春の到来や夏の豊穣を祈る五月祭

メーデーに世界で行われる祭典と意味の3つ目は、ヨーロッパの五月祭です。先ほどお伝えしたように、メーデーである5月1日はもともとヨーロッパの五月祭の日にあたります。そのため現在もイギリスやドイツ、スイスやイタリア、ギリシャなどでは、春の到来を祝し夏の豊穣という願いを込めて五月祭が開催されます。

また、五月祭の面白い点は、国によってお祝いの仕方が違うということです。例えばイギリスでは男性が鈴の付いた衣装を着てモリスダンスを踊る、ドイツでは好きな人や恋人の部屋の窓の前に木を植える、イタリアでは恋人の前でセレナードを歌う、そして北ヨーロッパでは畑に十字架を書くといった独自の習慣があるようです。

メーデーの意味は労働者のための日!日本ではGWの関係で祝日にならない

メーデーは日本語で、「労働者の権利を訴える日」という意味があります。海外では祝日と定められている国も多数ありますが、日本では祝日にならないのはGWが関係しているからといえるでしょう。そんなメーデーの意味を知って5月1日を過ごしたら、これまでとは違う気持ちで過ごせるかもしれませんね!


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