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神社の狛犬の阿吽の左右の向きの意味とは?

神社の狛犬の阿吽(あうん)の左右の向きの意味①右は口を開けている獅子

神聖さ

神社の狛犬の阿吽(あうん)の左右の向きの意味1つ目は、右は口を開けている獅子についてです。2体の狛犬の右側は、口を開けている獅子です。仏教の伝来とともに、日本に伝わったとされている動物で、世界各地で神様の領域を守る動物とされています。エジプトのスフィンクスは、その代表と言えます。

獅子は、地上最強の動物であることから、国の力を増大させるために、王に獅子(ライオン)の力を宿らせるという思想は、各地に古くから伝わっています。日本では、力を増すという意味合いより、魔を払う、悪いものを退ける存在として扱われています。

阿形(あぎょう)の獅子は、吐く呼吸、物事の始まりを意味しています。また、日の出のこともさしています。獅子と狛犬の表情が「阿吽」になっているのは、日本独自の文化で、中国にある獅子像などは、両方が阿形(あぎょう)の表情をしています。

神社の狛犬の阿吽(あうん)の左右の向きの意味②左は口を閉じている狛犬

神聖さ

神社の狛犬の阿吽(あうん)の左右の向きの意味2つ目は、左は口を閉じている狛犬についてです。狛犬は、元々は獅子と同一でしたが、平安時代あたりから、ツノの生えた姿で作られるようになりました。口をグッと閉じて、「ん」の文字を表しています。

狛犬は、左右を違うものにする、非対称にすることが美しいとされたために、獅子と差をつけて作られるようになったとされています。平安時代の後期ごろに狛犬として広がるようになり、天皇の玉座を守る神獣として扱われるようになりました。狛犬が神獣として広がり、獅子と狛犬も、あわせて狛犬と呼ばれるようになりました。

吽形(うんぎょう)の狛犬は、吸う呼吸、物事の終わりを意味しています。また、日没も表しています。狛犬は日本独自の伝説の動物で、獅子とも犬とも違う動物です。狛犬の由来には諸説あり、様々な地域で伝説とされている動物が融合していったと考えられています。また、吽形(うんぎょう)の表情も、日本独自の表情です。


神社の「狛犬」は何の生き物?

神社の狛犬(こまいぬ)とは一対の伝説上の動物の像

一対

神社にある狛犬(こまいぬ)とは、一対の伝説上の動物の像です。一言に「狛犬」と呼ばれていますが、2体の神獣が一対として扱われ、神社や仏閣の入り口または、本殿の前にいて、入り口や本殿には背を向けて、入ってくる人の方を向いています。狛犬は、左右が一対となっています。

狛犬は元々、神様に奉納された伝説上の動物の像をかたどっており、神社や本殿を魔物から守るために魔除けとして置かれていると言われています。仏教伝来とともににほんに伝わり、神社仏閣を守る神獣としてとともに、文鎮などの置物としても作られていました。

狛犬は対になった獅子と狛犬

神様

神社仏閣の前におられる狛犬は、現在は「狛犬」とだけ呼ばれていますが、元は対になった獅子と狛犬です。現代は「狛犬」と呼ばれていますが、飛鳥時代に日本に伝わった当時は中国の伝説の動物である獅子の姿をしていて、左右一対の2体も、同じ姿をしていました。

平安時代になり、片方が狛犬の姿で表されるようになり、左右の姿に差がつけられるようになりました。現在では、2体まとめて狛犬と呼ばれますが、ツノがない方が獅子、ツノがある方が狛犬です。ただし、昭和以降に作られている狛犬の像には、ツノのないものも多く存在しています。

仏教の伝来とともに伝わった獅子ですが、元は古代のオリエント時代にまで遡り、地上最強の動物であり、王の側近とされていたライオンです。スフィンクスは獅子の祖先とも言える存在ですし、古代のインドや中国の神の像や王の像にも、ライオンが一緒にかたどられていることが多くあります。


狛犬の阿吽の左右の向きの覚え方は?

狛犬の阿吽の左右の向きの覚え方①ひらがなの縦書き

文字

狛犬の阿吽の左右の向きの覚え方1つ目は、ひらがなの縦書きの並びで覚える方法です。神社にある獅子と狛犬は、向かって右側にある獅子像が「阿形(あぎょう)」で、向かって左側になる狛犬像が「吽形(うんぎょう)」ですが、これは、ひらがなを縦書きに並べた時の並びと同じです。

ひらがなを縦書きにした場合、50音を数行に分けて書くと、一番右に「あ」一番左に「ん」が並びます。獅子と狛犬の並びは、これと同じですので、覚えるときは縦書きのひらがなの文章と覚えておくと良いでしょう。

狛犬の阿吽の左右の向きの覚え方②驚いている方が右の獅子

驚く

狛犬の阿吽の左右の向きの覚え方2つめは、驚いている方が右の獅子です。向かって右側にある獅子の像は、口を開けていますので、驚いている表情にも見えます。並んでいる隣の狛犬には、獅子にはないツノが生えていますので、それを見て驚いていると覚えると良いでしょう。

また、昭和以降に作られている狛犬には、ツノがないものも多数ありますので、あるはずのツノがなくなっていることを驚いていると覚えても良いでしょう。獅子は、狛犬の頭を見て驚いて、口を開けていると覚えることで、どちらが獅子だったかは忘れません。

獅子と狛犬は、作られた年代や場所によって、どちらも阿形(あぎょう)の形をしていたり、狛犬にツノがあるもの・ないものがあったりと様々で、厳格にどちらがどうと決まっているわけではありません。特殊な狛犬を祀っている神社仏閣もありますので、わからなかったら、聞いてみるのも良いでしょう。


狛犬の阿吽の左右の向きの覚え方③日の出と日の入

太陽

狛犬の阿吽の左右の向きの覚え方3つ目は、日の出と日の入です。獅子の阿形(あぎょう)は、日の出を、狛犬の吽形(うんぎょう)は日の入を表しているとも言われています。そのため、地図で見た際の東である右が阿形(あぎょう)の獅子、西である左が吽形(うんぎょう)の狛犬と覚えることもできます。

この並び方の覚え方は、神社や仏閣の本殿から見て、配置されています。京都にある右京区と左京区も同じように、内裏から見た配置になっていますので、同じように覚えることができます。

獅子と狛犬は、どちらも神獣として、神社仏閣を魔から守っています。そんな聖域では、願掛けをするのも効果があると言われています。叶えたい願いがあるときは、神社や仏閣でお祈りをして、願掛けもしてみてはいかがでしょうか。こちらの記事もチェックしてみてください。

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「阿吽(あうん)」とは?狛犬以外に阿吽(あうん)の存在は?

「阿吽(あうん)」とは「始まりと終わり」

神様

阿吽(あうん)とは、インドの古い言語であるサンスクリット語です。「阿(あ)」と「吽(ん)」は、最初の文字と最後の文字ということで、阿吽(あうん)は、「始まりから終わりまで」を表し、そのことから、人生の最初から最後、生まれてから死ぬまでを表していると言われています。

阿吽(あうん)は、「阿吽の呼吸」などのように使われますが、これは複数の人が絶妙なタイミングでコンビネーションを組んでいる様子を表しています。行動がぴったりの時も気持ちが一致している時などにも使われます。また、最初から最後までを表していることから、一対で物事のすべても表していると言われています。

口を開いて発音する阿(あ)は吐く息、口を閉じて発音する吽(ん)は吸う息を表しているため、その二つの呼吸がぴったりだと、物事がうまく運ぶことを表しています。狛犬以外にも、神社の前に立っている仁王像と金剛力士像も同じように、阿吽の表情をしています。

狛犬以外の阿吽の存在は「仁王像(金剛力士像)」「シーサー」など

怒りの表情

狛犬と同じような形で神社や仏閣を守るために置かれている魔除けの動物は、狛犬の他には、沖縄のシーサーや稲荷神社の狐、鳥類、爬虫類、想像上の動物など、様々な種類が作られています。それぞれが、その土地を守る神獣として扱われています。

魔除けとして対で置かれている動物は、阿吽の表情をしているものもありますが、沖縄のシーサーなどは、阿形(あぎょう)の表情をしているものがほとんどです。狛犬と同じような神社仏閣を守る存在でも、作られた時期や場所によって、様々な表情をしていますので、気がけて見てみてください。

また、主に仏閣の前に飾られている「仁王像(金剛力士像)」も阿吽(あうん)の表情をしています。仁王像(金剛力士像)は、神様に仕える武神の姿で、「阿吽の呼吸」は、左右の仁王像の息がぴったりなことが由来とされています。

左右の狛犬の違いをチェックしてみましょう

神社や仏閣でよく見かける狛犬ですが、よく見ると左右の狛犬にはたくさんの違いがあります。現在はまとめて狛犬と呼ばれていますが、実は獅子と狛犬という違う種類の伝説上の動物をかたどっていますので、ぜひ違いを見てみましょう。

神社や仏閣の前にいる一対の獅子と狛犬は、元は神様に奉納された伝説上の動物であり、魔除けのために置かれていると言われています。特に左側の狛犬は、日本独自の伝説の動物であり、様々な変遷を経て、現在の形になっています。神様を大切に守ってくださっている獅子と狛犬について、ぜひチェックしてみてください。

神社仏閣では、神様にお願い事を聴いていただくために、絵馬を書くことがありますが、正しい書き方をご存知でしょうか。昔からの書き方もありますし、現在の事情によって変化しているところもあります。正しい絵馬の書き方について、こちらの記事もチェックしてみてはいかがでしょうか。

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