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啓蟄(けいちつ)とは?

啓蟄(けいちつ)とは虫も冬眠から目覚めるころという意味

啓蟄の意味

啓蟄(けいちつ)とは、虫も冬眠から目覚めるころという意味です。啓蟄は二十四節気の3つ目であり、雨水の次で春分の前です。「啓」には開くという意味があり、「蟄」には冬眠中の虫の意味があります。これで、虫が冬眠を終えて大地の中からはい出てくるという意味になりますが、いよいよ春到来の頃になります。

実は啓蟄は中国では、驚蟄と表記します。中国式には、春雷に驚いた冬眠中の虫が、目覚めてしまってはい出るという感じでしょうか。中国でこの表記をする理由は、漢の時代にまでさかのぼります。「啓」が皇帝の名前の文字だったため、当時は使うことがはばかられました。このような理由から、「驚」の文字で代用しました。

時代が下って唐王朝において、一旦以前の啓蟄の漢字になりました。この時代に、二十四節気が日本に伝わり、現在に至ります。しかし、中国では慣れないために、また驚蟄の漢字が復活しました。このようなそれぞれ独自の歴史の流れによって、二十四節気の中でも唯一の、日中間で漢字表記の違うものになりました。

啓蟄(けいちつ)がいつかの定義は3月5日前後の日あるいは以降15日間

啓蟄(けいちつ)がいつか

啓蟄(けいちつ)がいつかの定義は、3月5日前後の日あるいは以降15日間です。啓蟄には、啓蟄の日と啓蟄の期間との両方の意味があります。啓蟄の日は、多くは3月5日か3月6日であり、2019年は3月6日です。啓蟄の期間は、2019年でいえば、3月6日から春分の前日つまり3月20日までの15日です。

このように、二十四節気の節気には、日付の他に期間の意味があるということは、案外知られていないことです。このために、二十四節気の季節感は日本の季節とはずれがあるとしばしば指摘されます。二十四節気は中国の洛陽生まれですので、その基準でいえばもっともですが、日本基準では期間との解釈でまあまあ納得です。


暦といえば、ダイソーやセリアなどの100均ショップでもカレンダーが多種多様に売っています。壁掛けと卓上の両方から、お好みで選べるようにまとめた記事があります。100均ショップの店舗別でも、高品質のカレンダーをまとめています。個性的なカレンダーばかり揃えましたので、どうぞ併せてご覧ください。

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啓蟄(けいちつ)の期間は正確には3つに分かれている

3つの啓蟄の期間

啓蟄(けいちつ)の期間は、正確には3つに分かれています。これは、七十二候というものですが、二十四節気をさらに3等分したものです。一つの節気を七十二候では、初候・次候・末候に分けています。これも古代中国で発明されたものですが、七十二候に関しては、日本の気候に合わせて修正がなされているのです。

啓蟄の期間を七十二候で表現しますと、初候が蟄虫啓戸 (すごもりむしとをひらく)です。3月5日・3月6日からの5日間です。ご覧の通り、啓蟄と同じ意味です。また、次候が桃始笑(ももはじめてさく)です。3月10日・3月11日からの5日間です。この時期に、桃の花が開花しますので、こう呼ばれています。

ちなみに、七十二候の文脈で桃が笑うと書かれている理由には、もともと「咲く」と「笑う」との漢字が同一視されていたからです。そして、末候が菜虫化蝶(なむしちょうとなる)です。3月15日・3月16日からの5日間です。丁度この頃が、さなぎの羽化の季節です。啓蟄の七十二候は、春の陽気をイメージさせます。

おすすめの啓蟄の日の過ごし方は?

おすすめの啓蟄の日の過ごし方①苦みのある食品でデトックス


苦みのある食品

おすすめの啓蟄の日の過ごし方の1つ目は、苦みのある食品でデトックスすることです。冬の間は代謝が悪くなりがちですので、啓蟄の日には、春本番に向けて循環を良くする養生をしてみませんか?代謝を良くして体質を改善するためには、春先ならば苦味のある食べ物を、積極的に摂取するのが効果的とされています。

啓蟄の頃に最適な苦味のある食材といえば、代表的なものが山菜でしょう。春先の旬の山菜といえば、ゼンマイにワラビ、フキノトウにうど、そしてタラの芽です。これらの食材を、春先の毎日の食生活で、意識して食べます。旬の食材を味わうということは、養生にもつながりますので、美味しさと健康の一石二鳥です。

もしも、山菜が入手しにくい場合には、菜の花が代用になります。人によっては、苦い食材が啓蟄のころに食べたくなるらしいです。この食養生は、いつ頃まで続ければ良いのかと言いますと、春分の日の頃までです。春先の旬の野菜といえば、新玉ねぎもおすすめできます。春の季節感たっぷりの食生活を、ぜひお試しあれ。

おすすめの啓蟄の日の過ごし方②所によっては行われている「こも外し」

おすすめの啓蟄の日の過ごし方の2つ目は、所によっては行われている「こも外し」です。「こも」とは、わらでできたむしろです。このこもを、11月の内に松の木に巻き付けることで、松の木を脅かす害虫であるマツカレハの幼虫を駆除します。また、この晩秋に行われる行事の方は、「こも巻き」と呼ばれています。

マツカレハの幼虫の習性として、枯れ葉などの中で越冬するというものがあります。このために、冬にこもの中に虫をおびき寄せて、春にそのこもを外して焼くことによって、害虫の駆除が可能とされてきました。現実には、松の木を守るための害虫対策にはなってはいませんが、年中行事として日本の各地に残っています。

こも外しは個人で実践する行事ではありませんが、啓蟄の頃には害虫も活発になりますので、対策を始めるタイミングとしては最高です。害虫対策のアイテムの一つとして、防虫ネットがありますが、100均で買える防虫ネットについてまとめた記事があります。家庭菜園が好きな人におすすめの情報で、併せてご覧ください。


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おすすめの啓蟄の日の過ごし方③よもぎ湯で疲労を解消しよう

よもぎ湯

おすすめの啓蟄の日の過ごし方の3つ目は、よもぎ湯で疲労を解消することです。よもぎの旬がいつかといいますと、まさに3月です。季節の恵みを利用した入浴法で、冬の間にたまった疲れを癒してみませんか?実際に、代謝促進や冷え性改善といった効能があります。その上、月経に伴う不調や、アトピーにも有効です。

ただし、よもぎと外見のそっくりな毒草がありますので、特に野生のよもぎでよもぎ湯をしたい場合には、注意が必要です。また、よもぎにアレルギーを持つ人にも、よもぎ湯は避けるべきです。以上のことを注意したうえで、よもぎ湯をお楽しみください。それから、よもぎ風呂には生と乾燥の2つの方法があります。

生のよもぎを使う場合には、新鮮なよもぎを6本から9本ほど用意して、よく洗います。刻んだよもぎを鍋で茹でて、沸騰してから6分から9分でよもぎを取れば、煮汁が入浴剤になります。乾燥よもぎの作り方は、よもぎの葉を2・3日陰干しで完全に乾燥させるだけです。これで、昔ながらの入浴剤が手軽に作れます。

二十四節気について詳しく学べるおすすめの書籍は?

二十四節気のおすすめの書籍①二十四節気と七十二候の季節手帖

二十四節気のおすすめの書籍の1つ目は、「二十四節気と七十二候の季節手帖」です。この本の著者は、美しい日本語のブームの火付け役の山下景子氏です。山下氏のセンスによる美しい日本語と、イラストレーターの西淑氏のクオリティの高いイラストで、日本の一年間の季節感を楽しめるため、幅広い読者から好評です。

二十四節気の1年の始まりの立春がいつなのかも、この本で確認ができます。もちろん、啓蟄(けいちつ)についても、よりくわしく理解できます。この書籍の人気の秘訣は、イラストの美しさにあります。イラストを楽しみながら、二十四節気と七十二候について詳しくなれるため、歳時記系列の中でも人気のある書籍です。

数年前には、西淑氏の手によるイラストの原画の展示会が開催され、それに合わせて山下氏のトークイベントも行われました。二十四節気についてはたまに聞くけれども、七十二候についてはあまりわからない、そのような人には、この「二十四節気と七十二候の季節手帖」で知識を得れば良いため、ぜひともおすすめします。

二十四節気のおすすめの書籍②日本の七十二候を楽しむ・旧暦のある暮らし

二十四節気のおすすめの書籍の2つ目は、「日本の七十二候を楽しむ・旧暦のある暮らし」です。こちらは、詩人の白井明大氏の文章と、イラストレーターの有賀一広氏が手掛けたイラストが魅力です。こちらの場合、旧暦が併せて解説されてますので、旧暦時代の季節の調整のための二十四節気の意義がわかりやすいのです。

このため、旧正月と立春との日付けのずれについても理解できます。言うまでもなく、期間としての啓蟄(けいちつ)がいつからいつまでなのかも、把握しやすいです。ついでに言えば、渋川春海という江戸時代の人物が、日本の七十二候の発展に貢献しましたので、天地明察を連想しながら楽しんだ読者もいるようです。

『ちどり亭にようこそ/十三湊』が、七十二候との出会いになるケースもあるようです。そこから、「日本の七十二候を楽しむ・旧暦のある暮らし」で詳しく知りたくなったとのことです。現代人らしく、「くらしのこよみ」というアプリと併用することも一興でしょう。旧暦と七十二候に興味がある人には、推奨したいです。

啓蟄についての知識を身につけて春の訪れをより一層楽しもう

啓蟄(けいちつ)は、春先に天気予報などで耳にすることがあるでしょう。しかし、詳しいことはわからなかったりもするかもしれません。これまでの解説で、なるほどと納得していただければ幸いです。

啓蟄の季節におすすめの養生法についても、興味がおありでしたら気軽にお試しください。冬の疲れも癒されるでしょう。現代生活はせわしないですが、少しでも季節の移ろいを愛でてみてはいかがでしょうか。


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