ししおどしの効果とは?
ししおどしの効果①動物を追い払う
下記にも書いてあるししおどしの発祥とされる詩仙堂のししおどしですが、詩仙堂の周りの農作物を荒らしていた夜行性の動物たちが、ししおどしの音によって詩仙堂付近に近づかなくなったと言われます。しかし動物は学習をする生き物なので何度この音を聞いても自分たちに危害はないことを学び、再び農作物を狙ったようです。
ししおどしの効果②癒しの音
元々は農作物を動物から守るために作られましたが、長期的な効果はなく、今現在では鳥獣除けとして設置している人は少なく、癒しを求めて、または日本庭園の景観の一つとしておいている人が多くいるようです。水の音と、時折響く竹の音が心地よく、この音に癒し効果を求める人も少なくはないようです。
ししおどしの効果③視覚的な癒し
水の音には癒しの効果があると言われます。その水と、時々聞こえる「カーン」と言う気持ちをリフレッシュしてくれる音の組み合わせがストレス解消に役立ちます。また、ししおどしを眺めているだけでも心が落ち着いてくると言う人も少なくはありません。
癒しのようにスピリチュアルに関係があるものに興味をお持ちですか?何かよく見かける物があったり、何度も同じメッセージのように感じる場合など、それは幸運がやってくるサインかもしれません。そのサインにどんな意味があるのかは下記の関連記事にてチェックしてみてください。
ししおどしの歴史は?
ししおどしの歴史|動物除けとして作られた
ししおどしは漢字では「鹿威し」と書きます。鹿脅しや、獅子威しと書くこともありますが、本来の漢字は鹿威しです。その漢字からも分かるように、ししおどしは鳥獣除けとして使われ始めました。鳥やイノシシ、シカなどがよく農作物を狙ってやって来て、畑を荒らし、人々を困らせたと言います。
歴史上ではししおどしは農作物を狙う動物を驚かせて農作物を守るのが本来の目的でした。ししおどしの他にもかかしや鳴子などがありますが、ししおどしは水を使うのが特徴です。しかもししおどしは音が鳴るので、その音にびっくりして動物たちが近寄らなくなる効果があったと言います。
ただし、動物たちも頭がよく、音がしたからと言って何も変化が起こらないことを察して、また農作物の所にやって来たようです。音は短期間のみ効果があるようですが、長期戦になると向いていないようです。今では動物除けがたくさんあるのでわざわざししおどしを選ばなくても、他の物も使えます。
ししおどしの歴史|詩仙堂の日本庭園が発祥
ししおどしが最初に作られたのは京都の詩仙堂だと言われます。詩仙堂は寺院で石川丈山と言う徳川家の家臣が1641年に隠居用の建物として建てられた歴史があります。ししおどしがいつ誕生したのかはわかっていませんが、この石川丈山がししおどしを考えたと言われており1641年頃にできたとの見方があります。
詩仙堂は今も京都にあり、実際に見学できます。史跡として国に指定されており、別名を丈山寺と言うこともあるようです。詩仙堂は美しい庭があると有名で、季節ごとに見ごたえがあります。特にさつきが咲き誇る春や紅葉シーズンは見ごろでたくさんの観光客が訪れます。
石川丈山は漢詩の大家、そして煎茶を広めた人として知られています。歴史上詩仙堂の庭は当時からも有名でしたが、修理や手入れがされている今でも人々の目を引き付けています。詩仙堂には英国王室皇太子と故ダイアナ妃も訪問された歴史もあります。
ししおどしの歴史|別のししおどし誕生説もある
ししおどしは石川丈山以前に存在したと言う説もあります。玄賓僧都と言う人が平安時代にししおどしの元となるものを考え出していて、石川丈山がそれを応用したとも言われます。しかしながら本当の所はいまだに解明されておらず、謎のままです。謎が残る所も奥深さを醸し出す要因の一つとなっているかもしれません。
玄賓僧都と言う名前の僧都は、添水にもつながっている気がしてなりません。実際の所は不明なままですが、全く関係がないとも言い切れないものがありそうです。歴史の謎に迫ってみるのもおもしろいかもしれません。ししおどし一つとっても奥深いものがありますね。
ししおどし一つにも深い歴史があります。本当の話は小説や物語よりもずっと違うものかもしれません。しかし歴史には奥深いものがあり、人々を引き付けています。そんな歴史ものの邦画を見てみたいと思ったら、下記の関連記事をチェックしてみてください。
ししおどしの音が鳴る仕組みは?
ししおどしの音が鳴る仕組み|水の流れや重さを利用して奏でられる
動物を追い払うものの中でも水を使うものを添水(そうず)と言います。添水は僧都とも漢字で書かれます。添水は、水の重さを利用して音を発生させる仕組みのことを指します。少しずつ水を流し、ある程度水がたまるとその重みで水が流れ出し、水が空になると竹が勢いよく元の位置に戻る際に音が鳴る、と言う仕組みです。
竹の中は空洞になっていて外部をたたいたり衝撃を加えると、音が響きます。竹独特の音は何か人々の心にも響くようで、好まれる音の一つです。強い音にも思えますが、その中にも柔らかさや暖かな印象も持ち合わせ、それが癒し効果にもなっているのではないでしょうか。
ししおどしの音が鳴る仕組み|仕組みはシンプル
ししおどしの仕組みは真ん中に軸を通し、筒の後方には石が置かれている、簡素な作り方のものです。筒が空のときは後方に重さがあり、徐々に筒に水が入ってくると、筒の先端が下がり、溜まった水が出て行きます。水が出て行くと筒の後方が重たいので、勢いよく最初の位置に戻ると同時に、石に筒が打ち付けられて音が出ます。
ししおどしの仕組みはやじろべいや、シーソーにも例えられます。どれも支点があり、両端の重さの関係で一方が下がり、もう一方が上がります。ししおどしの場合はわざと石にあたる部分に重心が来るように設定してあります。それは水を排出した後に石に竹を当てて音を出すようにするためです。
ししおどしの音が鳴る仕組み|軸の場所や竹の素材によって音が変わる
上記のししおどしの仕組みを見るととても簡単な構造に思えます。確かにそうなのですが、どこに軸を通すか、また選ぶ竹や素材によっても音が違ってきます。シンプルだからこそ素材のよさが際立ったり、心地の良い音が出るものを選択したいですね。音によって癒し効果にも変化があるかもしれません。
可能であればいくつかの竹で音を確かめてみて、その上で選ぶのがよいでしょう。竹がない場合や竹ではない素材を選択する場合も、音をチェックしてみましょう。人口竹やパイプなどは生の竹よりも音の違いが少ないかもしれません。
ししおどしの簡単な作り方は?
ししおどしの簡単な作り方①必要な材料
- 竹
- 竹串
- 竹(支柱用)や木材
ししおどし作り
竹は3節分、直径12㎝ほどのものを使うとよいと言われます。竹をご自宅で用意したり、知人から譲り受けたり、またはネットで買う方法もあります。竹が手に入りにくい場合は人口竹やパイプなどを利用できます。上記の材料に、後はのこぎりや釘、金づち、キリなどの道具も用意しましょう。
日曜大工に慣れていない人は、少し練習をしてから作り方をチェックして作り始めるか、得意な人に頼む方法もあります。手を保護しながら作るため、軍手を用意してもよいかもしれません。作り方自体はそれほど難しくはないので、焦らず注意をしながら作ってみましょう。
ししおどしの簡単な作り方②作り方
竹の先を斜めに切り、これが水を受ける部分となります。その次は支点を決めます。決め方としては、水を使って実際に垂らしてみるのがおすすめです。水を垂らしていくと竹が動き出すので、その動きを見て支点を見極めましょう。支点に穴をあけ、竹串を通します。また、石にあたる部分も同時に決めます。
よい位置に石を置き、竹串を支えるため竹や木材を置き、実際に水を通してみましょう。心地の良い音がしたら大成功です。好きな場所にセットしてししおどしを楽しみましょう。水をくみ上げるポンプが必要な場合もあります。
ししおどしの簡単な作り方③作れないと判断した場合
ししおどしが欲しいけど手作りは難しそう、できないなどの場合は市販の品もあります。自宅に庭がない場合でも、室内用のししおどしがありますので、例えば一人暮らしのアパートで音の癒しが欲しいときなどに利用できます。ししおどしの音が収録されたCDなども探すとあるかもしれませんし、ししおどしの動画もあります。
一般的なししおどしの場合は1万円前後の価格から手に入れられます。ミニチュアや室内用の場合は5千円以下からあります。自宅に生えている竹を使うなどの場合はあまり素材にお金をかけずに作れますので、ししおどしの作り方に興味のある方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。誰かにプレゼントする手もあります。
日曜大工が好きだったり興味のある場合は、いろいろ作ってみたくなるものかもしれません。壁掛け時計が作れると知ったら、試してみたいと思いますか?もし答えが「はい」の場合は下記の関連記事を読み進めて作り方をチェックしてみてください。
ししおどしの仕組みを理解して身近に置いてみよう!
ししおどしの仕組みはとてもシンプルだと言うことがお分かりいただけたかと思います。作り方も至ってシンプルですのでやってみようかなと思う人もいるのではないでしょうか。自作のししおどしで癒されるなんて素敵だと思いませんか?庭を眺めるたびに、ししおどしが音を奏でるたびに癒されます。
ししおどしは庭のみではなく、玄関先や室内でも楽しめます。自宅に庭のない方や十分なスペースがなくてもししおどしをあきらめる必要はありません。サイズも大きなものから手の平サイズまでありますのでライフスタイルや庭・家の広さによって選べます。ししおどしを身近に感じて日頃のストレスを解消しましょう。
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