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古事記とは?作者(著者)は誰?

「古事記」はわかりやすくいうと「日本最古の歴史書」!

日本最古の歴史書「古事記」

「古事記」は日本最古の歴史書です。「古事記」は現在何冊かの写本(手書きによって写された本のこと)が存在しているだけで、原本に当たるものはありません。実は「古事記」はもともと1冊の書物だったわけではなく、伝説や神話を含んだ、神話時代から推古天皇の時代にまでのいろいろな出来事が記載されています。

「古事記」の成立年代は西暦712年

古の歴史書は過去に思いをはせさせます

「古事記」の成立したのは西暦712年(和銅5年)のことです。この「古事記」の成立年代は、「和銅5年正月28日」と写本の序文に記載されているので、成立年代が8世紀初めと仮定されているのです。「古事記」はこの日に元明天皇に献上されました。歴史ドラマの関連記事がありますので、合わせてご覧ください。

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飛鳥時代の政変のせいで「古事記」は編纂された!

「古事記」が編纂されたのは、古代日本史の大きな2つの政変がきっかけです。これらの政変のために朝廷が保管していた「天皇記」や「国記」などの多くの歴史書が燃えてしまったので、天皇の命で失われてしまった歴史書に代わるものとして編纂されたのが「古事記」なのです。

「古事記」が編纂されたきっかけ①「乙巳の変(いっしのへん)」

「古事記」が編纂されたきっかけの1つ目は「乙巳の変(いっしのへん)」という飛鳥時代のクーデターです。当時権力者であった蘇我氏を滅ぼすために皇極天皇の目の前で蘇我入鹿が暗殺された事件で、この時入鹿の父蘇我蝦夷が邸宅に火をかけ自害しましたが、朝廷の書庫までもが炎上して「天皇記」などの書物が失われました。

「古事記」が編纂されたきっかけ②「壬申の乱」

「古事記」が編纂されたきっかけの2つ目は「壬申の乱(じんしんのらん)」です。「壬申の乱」は天智天皇が崩御したのちの政権争いで、天智天皇の息子であった弘文天皇を破って、天智天皇の弟であった天武天皇が即位した内乱です。その時点で「国記」は焼けて欠けてしまっていました。

「古事記」を編纂した太安万侶は著者ではない

編集者は著者ではない

「古事記」は天武天皇の命で「本辭」と「帝紀」などの文献を稗田阿礼が「誦習(書物を口に出して繰り返し読み暗唱こと)」し、元明天皇の時に、太安万侶が阿礼の誦習していた「帝皇日継(天皇の系図)」と「先代旧辞(古来の伝承)」を編纂してできたものです。太安万侶は「誦習」を「編纂」したので著者ではないのです。

実は著者がわからない「古事記」

「古事記」は著者がわからない!

このように「古事記」は稗田阿礼の「誦習」を経て太安万侶によって編纂されましたが、オリジナルの「本辭」と「帝紀」、「帝皇日継」と「先代旧辞」の著者が誰かはわかっていません。それ以前にあ朝廷に保存されていた多くの歴史書が消失しているからです。なので「古事記」は作者不明の歴史書なのです。

日本書紀とは?古事記との違いは?

「日本書紀」はわかりやすくいうと「日本最古の正史」!

「日本書紀」は「日本最古の正史」で、六国史(古代日本の律令国家が編纂した6つの一連の正史)の1番目に当たります。「日本書紀」は漢文で書かれていて、神話の時代から持統天皇の時代までが扱かわれ、成立したのは奈良時代のことです。歴史映画のおすすめの記事がありますので、合わせてご覧ください。

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「日本紀」と呼ばれていた説がある「日本書紀」

じつは「日本書紀」の書名は、成立時期に近い史料がすべて「日本書紀」と記していることから、初めから「日本書紀」だったとする説と、「日本書紀」に続いて編纂された「続日本紀」「日本後紀」「続日本後紀」が書名に「書」の文字が使われていないことから、「日本書紀」書名は「日本紀」だったとする説があります。

「古事記」と「日本書紀」の違い①「成立の経緯や時代の記載の違い」

成立の経緯や時代の記載があるかどうかが「古事記」と「日本書紀」の違い

「古事記」と「日本書紀」の違いの1つ目は「成立の経緯や時代の記載の違い」です。「古事記」は序文に「和銅5年正月28日」と記載され成立年代がはっきりわかっていますが、「日本書紀」には成立の経緯の記載がまったくありません。「日本書紀」の後に成立した「続日本紀」の記述で書かれた経緯が推察されているのです。

「古事記」と「日本書紀」の違い②「歴史書と正史の違い」

どちらも趣があるけれど「歴史書と正史の違い」の違いがあります

「古事記」と「日本書紀」の違いの2つ目は「歴史書と正史の違い」です。「古事記」と「日本書紀」の違いは「歴史書と正史の違い」です。「古事記」は神話の物語的なものや、伝説、数多くの歌謡が書かれていています。「日本書紀」は正史であり、正規の歴史について書かれている書物であるとされています。

「古事記」と「日本書紀」の違い③「編纂の目的の違い」

「古事記」と「日本書紀」は書かれた目的が違う

「古事記」と「日本書紀」の違いの3つ目は「編纂の目的の違い」です。「古事記」が編纂されたのは、天皇の神聖を高めて国内の人心を1つにすることが書かれた目的でした。「日本書紀」が編纂されたのは、国の正史として自国の正当性を外国(主に当時の先進国であった中国)に主張することが目的でした。

「古事記」と「日本書紀」の違い④「書かれている言葉が違う」

「古事記」と「日本書紀」では書いてある文字そのものが違う

「古事記」と「日本書紀」の違いの4つ目は「書かれている言葉が違う」です。「古事記」は「大和言葉」で書かれています。「大和言葉」とは日本国内に文字ができる以前から日本で話されていた、日本古来の言葉です。「日本書紀」は「漢文」で書かれています。「漢文」は当時の東アジアで全域で通用した国際語でした。

「古事記」と「日本書紀」の違い⑤「記載されている内容に違いがある」

日本

「古事記」と「日本書紀」の違いの5つ目は「記載されている内容に違いがある」です。「古事記」にはあっても「日本書紀」にはない記事があります。例えば出雲神話がそれで、国を手に入れるために天皇の祖先が出雲の神を追い出したとされていますが、「日本書紀」には天皇家に都合が悪い記事は書かれていません。

「古事記」と「日本書紀」の違い⑥「作者の有無」

作者がわかっているかどうかが「古事記」と「日本書紀」の違い

「古事記」と「日本書紀」の違いの6つ目は「作者の有無」です。「古事記」は前述のように、編纂したのは太安万侶ですが、もとになった「帝皇日継」や「先代旧辞」などの作者はわかっていません。「日本書紀」の作者はわかっていて、舎人親王の他数人が作者として挙げられています。

【番外編】古事記以外の作者が不明の日本の書物は?

作者が不明の日本の書物「竹取物語」とは「有名なかぐや姫のお話」

財宝

作者(著者)不明の「竹取物語」とは、有名なかぐや姫の物語です。竹取の翁と呼ばれるおじいさんが竹やぶで大変美しい赤ん坊と財宝を見つけ、竹取の翁は妻と一緒に赤ん坊のかぐや姫を育てます。かぐや姫はものすごいスピードで成長し、多くの身分の高い貴公子や帝から求愛されますが、かぐや姫は月に帰ってしまいます。

作者が不明の日本の書物「落窪物語」とは「日本版シンデレラ姫」

読書

作者(著者)不明の「落窪物語」はわかりやすく言うとシンデレラ物語で、継母と妹達にいじめられている落窪の君が、彼女に恋をした右近の少将道頼の助けで幸せになります。シンデレラとの違いは落窪の君が姉ではなく4人の妹にいじめられる設定と、道頼が落窪の君のために継母や妹達に復讐をするところです。

作者が不明の日本の書物「将門記」とは「祟りで有名な平将門の反乱の話」

作者(著者)不明の「将門記」とは、平将門が朝廷に対して起こした「将門の乱」について書かれた書物です。書かれたのは約940年(天慶3)頃です。処刑された将門の首塚は今でも東京都千代田区にあり、東京都指定の旧跡です。将門の首塚は動かすと祟りがあるとされ、オカルトマニアが好きなことで有名です。

作者が不明の日本の書物「とりかへばや物語」とは「兄と妹が入れ替わる話」

女と男が入れ替わるのが「とりかへばや物語」

作者(著者)不明の「とりかへばや物語」は、おとなしい兄と、やんちゃな妹の話です。この2人を取り替えたのは父親で、子供の時から兄は「姫君」、妹は「若君」として育てられますが、栄華を極めたのち兄は「若君」に、妹は「姫君」と本来の姿に戻るというお話で、現代ではこれをもとにした漫画がいくつか書かれています。

有名なのに著者不明!「古事記」などの日本の古典

日本版シンデレラ物語の「落窪物語」を知らない人は多いと思いますが、「古事記」や「かぐや姫」の名前を聞いたこともないという日本人はいないでしょう。平将門の首塚を動かすと呪われるという伝説はオカルト好きの人には大変有名ですし、「とりかへばや物語」をもとに、「とりかへばや異聞」などの漫画も描かれています。

日本古来の和紙は、西洋から伝わった洋紙に比べると格段に繊維が長く、紙の厚さは薄いけれども強靭で耐久力が比較的長いといわれています。それでも古典文学や歴史書のオリジナルが残っている、ものは少なく、後の世に書き写されたものが多数です。それらは私たちの祖先から連綿と伝えられてきたものなのです。

現代でも漫画になったり伝説が語られているのは、作者不詳ではあってもこれらの古い書物がそれだけ愛されているということです。古典にはまり込む必要まではありませんが、新作のドラマに傾倒するのと同じように、こういった古く良きにも触れたいものです。そこに私たち日本人の「在り方」のルーツが隠されているからです。

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