小正月の意味とは?
小正月の意味とは1月15日のこと
小正月の意味とは1月15日のことです。私たちが一般的に正月と思っているのは1月1日の元旦ですよね。それを大正月といいます。実は正月は2種類あるのを知っているでしょうか。地域によれば今でも、小正月に行事を行うところはあります。小正月はあまり聞きなじみがないですが、昔から伝わる意味のある日でした。
小正月とは女正月ともいう
小正月とは女正月とも言います。本来は正月に女性もゆっくりして休むところですが、正月料理などで忙しいです。なので、小正月に女性が休むという意味から女正月と呼ばれることもあります。地域によっては、女性の代わりに男性が料理や家事をするところもあるそうです。
ちなみに女正月があるなら男正月もあります。男正月は1月1日~1月7日だと言われています。場所によれば、正月料理は男がつくる物だと考えられていた地域もあったようです。その地域では、煮炊きや餅を焼くなどは男性がしていたと言われています。現代は女性がすることが多いので羨ましいかもしれませんね。
今年(2019年)の小正月はいつ?
2019年の小正月はいつかというと2019年1月15日
2019年の小正月はいつなのかというと、2019年1月15日です。もちろんもう過ぎています。15日は小正月なため、本来は休みになります。しかし、忙しい現代は正月の三が日が過ぎると仕事が始まるところも多いですから、小正月を意識することはあまりないかもしれませんね。
小正月がいつかは厳密に考えると日付が少しズレる
小正月がいつかは厳密に考えると日付が少しズレます。現代では15日が小正月ですが、厳密にいつなのか考えると、元旦の1月1日~15日まで、14日の日没~15日の日没まで、その年で初めての満月の日が小正月など、さまざまな小正月の日付があります。正確に見ると、小正月は現代の15日ではないそうです。
昔は月の満ち欠けで暦を数えていましたが、現代の場合、月の形と暦は何も関係がありません。そのため、現代の15日と昔の指していた15日は厳密には違います。そのため、昔の15日は満月の日でしたが、現代の15日で小正月を迎えても、満月とは限らないわけです。なので、小正月がいつなのかは昔とズレがあります。
小正月の由来は?
小正月の由来①年の初めの満月の日を元旦としていた名残
小正月の由来1つ目は、年の初めの満月の日を元旦としていた名残です。昔は月の満ち欠けの周期を暦としていたことが関係しています。満月は縁起が良いと考えられており、昔は新年で初めの満月の日が正月でした。現代の暦では1月1日が正月ですが、小正月は昔の暦の正月が由来となっています。
小正月の由来②新暦が日本に入ってきてから15日を小正月とした
小正月の由来2つ目は、新暦が日本に入ってきてから15日を小正月としたことです。昔の日本では、月の満ち欠けや、中国の太陰太陽暦で月日を数えていました。明治時代に入ってからは新暦のグレゴリオ暦が導入され、そこから元旦~7日(松の内)を大正月、1月15日を小正月と呼ぶようになったそうです。
小正月に関連する事柄・行事は?
小正月に関連する事柄・行事①左義長(どんど焼き)
小正月に関連する事柄・行事1つ目は、左義長(どんど焼き)です。正月に行う火祭りの一種です。しめ縄などの正月飾り、書初めなどを燃やします。燃やしている火を使い餅や団子も食べるそうです。左義長で色んなものを燃やした後に出た灰は、家の周辺にまくと、一年の病をはらうと考えられていました。
小正月に関連する事柄・行事②綱引き
小正月に関連する事柄・行事2つ目は、綱引きです。現代では運動会でなじみ深い綱引きですが、正月では一年を占う行事でした。昔はカヤや藁でできた綱を使い、終わったら海に流す地域もあったそうです。綱は龍や蛇に見立てられていたという話もあります。
小正月に関連する事柄・行事③飾り付け
小正月に関連する事柄・行事3つ目は飾り付けです。大正月もいろいろ飾りつけを行いますが、小正月も飾ります。昔の飾りつけでは餅花、繭玉、粟穂などがありました。餅花や繭玉は小さい餅を作り、柳やヌルデという木に刺して飾ったそうです。粟穂は稲穂や粟に似せた木を飾ることです。どれも五穀豊穣を願う意味があります。
小正月に関連する事柄・行事④粥占い
小正月に関連する事柄・行事4つ目は粥占いです。正月に食べる小豆粥を用いて、今年の作物の豊凶や天候を占うという行事です。やり方は複数あり、地域によって違います。占いは各家ではなく村単位で共同して行ったそうです。しかし現代では神社の神事として取り行われています。
粥占いの方法をいくつか見てみましょう。1つは粥を煮ている釜の中に棒を突っ込む方法です。棒にくっついた米粒の数で占います。2つ目は、細い竹筒を粥と一緒に煮る方法です。竹筒を取り出し、中に入った米粒を見て占います。ほかには粥と煮た筒を一か月放置し、カビの生え方で占うという方法もあります。
小正月に関連する事柄・行事⑤なまはげ
小正月に関連する事柄・行事5つ目はなまはげです。現代のなまはげは大晦日に行われていますが、もともとは15日の小正月の行事でした。明治のグレゴリオ暦に代わってから現在の15日に行われるようになり、第二次世界大戦の後には大晦日の12月31日になまはげが各家庭に来るようになったそうです。
なまはげの名前は囲炉裏が由来だと言われています。囲炉裏にずっと当たっていると低温火傷が起こることがあります。低温火傷を「ナモミ」「アマ」と呼んでおり、それを剥ぎ、怠け者を除き、祝福をもたらすという意味で「ナモミハギ」と呼び、次第になまはげと呼ばれるようになったそうです。
なまはげは来訪神とされ、家庭の不和や怠け者を祓いに来るという意味があります。出刃包丁と鬼の面、体に蓑をまとい、村中の家を巡回していきます。やってきたなまはげには、家の主人が家族の悪事を告白し、酒を振舞って帰すというのが行事の流れです。また、子供になまはげが来ると言って教育することもあったそうです。
小正月に関連する事柄・行事⑥成り木責め
小正月に関連する事柄・行事6つ目は成り木責めです。豊穣祈願の一種で地域によっては「成るか成らぬか」などの呼び方の違いがあります。行事は複数人の子どもによって行われます。子どもは二役に分かれ、成り木役と木に果実がほしい人間役となり、二役の言葉の掛け合いで行事が行われます。
成り木攻めの具体的な内容を見てみましょう。人間役の子供は鉈を持ち、柿や栗、梅など実がなる樹木に向かい「成るか成らぬか、成らねば切るぞ」と鉈をもって脅します。そして、成り木役の子どもが「成ります、成ります」と言って行事は終わりです。鉈を持つので少し物騒な感じがしますね。
小正月に関連する事柄・行事⑦庭田植え
小正月に関連する事柄・行事7つ目は、庭田植えです。主に東北地方で行われていた小正月の行事です。庭に積もった雪を田んぼに見立てて、松葉や稲わらを植えて、豊穣を願う意味があります。一般的に家の主人や家族でするものでした。現代でも一部地域の農家の間で行われているそうです。
小正月に食べる食べ物は?
小正月に食べる食べ物①小豆粥
小正月に食べる食べ物1つ目は小豆粥です。小豆粥を食べると一年健康に過ごせるという意味がありました。もともと小豆粥は中国の風習の食べ物で、それが日本に伝わり始まりました。小正月である15日、つまり望の日(満月の日)に食べることから、江戸時代になってから餅の日と解釈され、餅も入れるようになったそうです。
小正月に食べる食べ物②お団子
小正月に食べる食べ物2つ目はお団子です。左義長の行事中に餅や団子を焼くので、小正月に食べる食べ物となっています。お団子にも無病息災の意味があります。また左義長の火は、正月の神様の年神様を送る火であり、厄をはらうとも考えられていました。なので、その火で焼いた餅や団子には御利益があると考えられています。
小正月も立派な日本の行事
以上が小正月の意味や由来、食べ物、いつなのかについてでした。小正月は日本古来の正月のことです。現在では元旦が正月というイメージが強いですが、実は2種類正月があったんですね。現代は忙しいので、なかなか小正月を意識することもないですが、来年の1月15日が来たら「そういえば」と思い出してみてください。
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