神社の鳥居の形の種類とは?
神社の鳥居の形の種類
神社の鳥居の形には、種類が多く約60種類程あるとされています。日本には多くの神社があり、生まれて初めての神社参拝がお宮参りです。また、お正月の初詣などでは賑わっていて年齢に関係なく馴染みの深い場所です。神社へ参拝すると大きな鳥居が初めに出迎えてくれます。鳥居は大まかに分けて2種類の形があります。
神社には、「神明系」と「明神系」の種類がありますが、それぞれにデザインが全く違う独特の形をしています。神明系統と明神系統に、分けられる鳥居ですが詳細に見たらたくさんの違いがあります。それぞれ詳しく比べてみましょう。
神社の鳥居の形|明神系(みょうじんけい)の鳥居
神社の鳥居の形として明神系の鳥居をご紹介します。明神系の鳥居の特徴は、笠木の下に島木があり両端に反りがはいっています。また、柱は台石と言われる石に乗っている造りです。明神系の鳥居ですが、それぞれに特徴が違っていて、デザイン的にも素材的にも違いがハッキリしてます。
明神系(みょうじんけい)の鳥居
名称 | 神社名 | 特徴 |
明神鳥居 | 明治神宮(東京都)・八坂神社(京都) | 一般的によく見かける鳥居ですくさびや額束もあります。 |
稲荷鳥居 | 葛城一言主神社(かつらぎひとことぬしじんじゃ)(奈良県) | 笠木と島木に反り増しがあり、別名台輪鳥居とも言われている鳥居です。 |
山王鳥居 | 日吉神社(大津市)・日枝神社(東京) | 笠木の上に破風があるのが特徴です。 |
奴禰鳥居(ぬねとりい) | 日の出神社(京都)・稲荷山稲田社(京都) | 島木と柱の間には台輪があります。 |
三ツ鳥居 | 大神神社(おおみわじんじゃ) | 三輪鳥居(みわとりい)とも言われる鳥居です。鳥居の両端に小さな明神鳥居がある3つの鳥居があるのが特徴です。 |
中山鳥居 | 中山神社(岡山県)・今宮神社(東京都) | 貫が角柱状で柱の内側におさまっています。 |
宇佐鳥居(うさとりい) | 宇佐神宮(大分県) | 笠木には桧皮葺の屋根があります。 |
両部鳥居(りょうぶとりい) | 厳島神社(広島県)・二荒山神社(栃木県) | 主流の2本の柱を、稚児柱と言われる4本の柱が支えています。 |
住吉鳥居(すみよしとりい) | 住吉大社(大阪府) | 笠木は五角柱状で、柱は八角柱です。 |
唐破風鳥居(からはふうとりい) | 厳島神社(京都府) | 笠木・島木が唐破風型なのでこの名称で呼ばれています。 |
神社の鳥居の形|神明系(しんめいけい)の鳥居
神社の鳥居の形として、神明系の鳥居をご紹介します。神明系は伊勢神宮の鳥居の系統になります。一般的な神社で見る事が出来る、とてもシンプルなデザインが多い系統です。明神系の鳥居とは違って直線的な形が特徴の鳥居です。神明系の鳥居では、木の素材にあまり手を加える事なく使われています。
神明系の鳥居の元になっている、伊勢神宮は全国の神社の中でも特別な存在です。外国から訪れる方も、伊勢神宮の持っている空気は他とは違うと言います。1度は伊勢参りをした方が良いと言われています。伊勢神宮に関して詳しい記事が、関連記事にあります併せてご覧ください。
神明系(しんめいけい)の鳥居
名称 | 神社 | 特徴 |
神明鳥居 | 伊勢神宮(三重県)・熱田神宮(愛知県) | 名前の通り伊勢神宮が発祥の鳥居です。 |
鹿島鳥居 | 鹿島神宮(茨城県) | 笠木は円柱状の丸く直線の柱で両端が斜めに切られています。また、鳥居はチタンで造られています。 |
春日鳥居 | 春日大社(奈良県)・三嶋神社(福岡県) | 笠木と島木共に直線的です。 |
八幡鳥居 | 八幡鳥居 | 笠木は五角形状で、笠木の両端が斜めに切れています。 |
黒木鳥居 | 嵐山野宮神社(京都府)・皇大神社(京都府) | 笠木は円柱状で、木を使って作られている鳥居で木の皮をそのまま使われています。 |
靖国鳥居 | 靖国神社(東京都) | 貫は柱から出ていませんし額束はありません。 |
城南宮鳥居(じょうなんぐうとりい) | 城内宮神社(京都府) | 「三光の紋」と言われている、神紋が島木の真ん中に付けられているのあ特徴的です。 |
内宮源鳥居(ないぐうげんとりい) | 吉田神社(京都府) | 額束がやはりなくとてもシンプルな鳥居です。 |
宗忠鳥居(むねただとりい) | 畝傍山口神社 (うねびやまぐちじんじゃ) (奈良県) | 笠木は円柱状で、額束もくさびもあります。 |
三柱鳥居(みはしらとりい) | とりい) 木嶋神社(京都市) | 正三角形平面に組まれていて柱が三本から成っている珍しい鳥居です。 |
素木鳥居(しらきとりい) | 比提稲荷神社(きびさげいなり) (茨城県) | 丸太状ですが、樹皮はついていない状態で造られいます。 |
神社の鳥居の形のデザインによって違う意味や語源・歴史とは?
鳥居の形のデザイン別の意味
鳥居には様々な形のデザインがあります。神と現世である、人の住む世界との区別をしています。そして、神社においての鳥居は災いを寄せ付けない結界の役目があります。しかし、鳥居の形やデザイン別の意味はありません。鳥居自体に意味があり、鳥居の形やデザインに意味があるわけではないからです。
ちなみに、鳥居のデザインは寄贈した人の好みによって形が決まる事が多いとされています。ただ、鳥居は神社自体が出来る前から存在していたとも言われています。また、神社でも鳥居はなく楼門(随神門)の神社もあります。
神社の鳥居の語源
神社の鳥居の、語源と言われているのは奈良時代から「トリイ」は建築用語で使われていました。建築用語では、鳥居の最上部を「トリイ」と呼んでいた事が語源ではと言われています。しかし、諸説が色々ありどの説が本当なのかはいまだ不明です。鳥居の事を昔は、「於上不茸御門(うえふかずのみかど)」と言っていた様です。
また、他の語源の説として鶏の止まり木を意味している「鶏居」説もあります。そして、「とおりいる(通り入る)」や「止まり木」の借字説と言われる説もあります。どの説も説得力があり真意は未だに不明です。
神社の鳥居の歴史とは諸説ある由来をご紹介
鳥居の歴史は古く、神社が出来る意前から鳥居は日本に存在していました。また、由来は諸説が多くどの説が正しいのかハッキリとはわかっていません。有力な説としては、天照大御神の逸話「天岩戸(あまのいわと)」説があります。天岩戸に籠もってしまった時に、入り口にある宿木に鶏を止まらせ鳴かした事による説です。
神様である天照大御神のいらっしゃる場所の前にある、鶏が止まっている木の意味がそのまま由来となった説です。また、イスラエルも古代の建物の玄関が鳥居と同じ形をしていた事とヘブライ語で「門」を「トリイ」と言います。神社が出来る前8世紀頃から、鳥居はあるので今ではハッキリした由来はわからなくなっています。
鳥居の由来説には、朝鮮半島の李王朝の墓所に建っている紅箭門(こうぜんもん)と言う説も言われています。けれども、李王朝は14世紀以降にできた王朝ですから違う様です。神社へは折々に参拝する事があります。関連記事に、神社参拝の記事があります併せてご覧ください。
- 陰陽師説|2本の柱の一方を女性とし、もう片方を男性とし陰と陽からなっている言う説です。
- 昔からある柵|竪穴式住居の入り口に柵をして、家を守る柵が元ではないかとと言う説です。
- タイの高門(ソム・プラト)
他の鳥居の由来
神社の鳥居の雑学
神社の鳥居の色
神社の鳥居の色と言えば、朱色が有名ですがこれは仏教の影響が強く現れた色です。朱色は魔除けの色とされていて、神仏習合から元々白木の鳥居が朱色に変わっていきました。また、朱色は水銀が素材として使われていて防腐剤の役目も果たしています。明治以降になって、神仏分離の考え方から白色に戻した鳥居もあります。
元々鳥居の色は、白色が主流で白い色は神聖な色とされています。それでも、素材によっては黒い鳥居もあり素材の色がそのまま鳥居の色となっています。また鳥居の材料に厳格な決まりはない様です。
神社の鳥居の数え方
神社の鳥居の数え方は、普段気にした事がない人は多い様です。鳥居の数え方の基本が「基(き)」です。「1基」、「2基」と数えます、神社の鳥居雑学として覚えておいてください。また、神社で1番初めにくぐる鳥居を「1の鳥居」、「2の鳥居」と言います。
鳥居の形は様々ですが神様の領域へと向かう為の気持ちを切り替えられる門
神社は聖域、その聖域を守る為に鳥居があるとされています。神様がおられる場所を清めて、災いが入り込まない様に結界がはられています。しかし、鳥居は神社が出来る前から存在しています。鳥居はその由来も起源も、ハッキリしない程昔から存在していて日本人には馴染み深いものです。
神様への感謝やお願いに訪れる場所が神社です。鳥居があるから、神様に対峙する為の気持ちの切替ができます。また、鳥居の形も様々ですから神社に行かれた時は楽しみながら見てください。神様に会いに行く時は、鳥居をくぐる時に今一度鳥居の形や意味を考えてください。
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