【SPF・PA】数値の意味と見方
肌に影響があるのは紫外線に含まれるUVAとUVB
紫外線に含まれるUVA、UVB、UVCですが、違いは地表に届くまでの波長の長短です。実際には波長が短いためUVCは私たちの肌には届きません。UVAは太陽の光の約9割を占めており、残り1割がUVBなのです。
SPF数値は日焼けが始まる時間
SPF数値が意味しているのは、日焼けが始まるまでの時間、太陽の光を浴びて紫外線の影響を受け始めるまでの時間という見方をします。
「SPF」の場合「SPF1」で日焼けが始まる時間まで20分という見方をします。「SPF50」では16時間の防御力を意味します。ですが日焼け止めは、数値が高ければ必ず良いというわけではありません。
日焼け止めを購入する際、目にするのが「SPF10」や「PA+」です。ですが、この数値の見方について知らない人も多いと思います。「SPF」においては1~50までの数値で表されます。この数値は「どれだけ効果が高いか」という見方ではありません。
PA表記は紫外線UVAを防ぐ効果の高さを表す
日焼け止めには「SPF」と共に「PA」という表記も書いてあります。「PA」とはUVAによる日焼けを防ぐ効果の強さを表しています。「PA」の場合、数値ではなく+(プラス)の記号で表されます。+~+++までの段階があり、+が多いほど紫外線を防御する効果いといった見方をします。
以前「PA」は+++(スリープラス)が一番強い数値でしたが、研究によってUVAが肌へ及ぼす悪影響が明らかになったことにより、しっかりUVAを防ぐため2013年の1月から++++(フォープラス)まで表記された物が販売されるようになりました。
PA表記の強さ
PA+ | 防御効果が高い |
PA++ | 防御効果がかなり高い |
PA+++ | 防御効果が非常に高い |
PA++++ | 防御効果が極めて高い |
「SPF」「PA」の違いって?
UVAを防ぐには「PA」
日焼け止めを購入する時、気になるのが「SPF」や「PA」だと思います。「PA」とは肌からハリや弾力を奪い、肌を黒くさせてしまうUVAから守る数値を意味しています。日焼け止めなど「SPF」と共に書いてあります。+の数が多ければ多い程、防御効果が高いことを意味しています。
UVAは光による老化を引き起こす
太陽の光の9割を占めているUVAですが、UVBと違い比較的肌への影響は大きくありません。しかし影響は少ないと言っても、太陽の光は毎日浴びます。毎日、太陽の光を浴びる事によって蓄積されたUVAのダメージが、肌の真皮にまで届くことによって肌のハリや弾力を奪っていきます。
UVAによって引き起こされた光老化が、もともとあるメラニン色素を酸化させ、肌を黒くさせてしまいます。これが一般的にいう日焼けです。
UVB対策には「SPF」
「SPF」とは紫外線から肌を守る効果指数を意味しています。肌に一番強い影響を与えるのが、UVBです。短い時間でも日焼け対策をせず屋外にいれば、肌は炎症を起こしヒリヒリするような痛みが出ます。
いわば、日焼けは軽いやけどのようなものです。放置すればシミ・光老化の原因になります。それらを「SPF」がガードしてくれるのです。
UVBはしみを作りやすくする
UVBはUVAと違い、紫外線に約1割程度と量は少なめですが、肌へ及ぼす影響はとても強いです。短時間でも肌は赤くなり、その後は色素沈着を起こし肌を黒くしてしまう作用があります。UVBは紫外線の中でも波長は短いですが、日焼けによる炎症・シミの原因を作ってしまうので要注意です。
紫外線は肌の老化やシミ・ソバカスの原因になる
紫外線の肌への刺激により、表皮内にあるメラノサイトが活性化し、メラニン色素が生成されます。もともとメラニンは紫外線から肌を守る役目を持っています。しかし、紫外線の影響によって過剰に増えてしまったメラニンが、色素沈着などを起こしシミやソバカスの原因となってしまうのです。
日焼け止めの上手な選び方ポイント
①敏感肌の人は低刺激なものを選ぼう!
敏感肌の人は、健康な肌の人に比べて肌のバリア機能が低下しています。そのため、日焼け対策は特に炎症などを起こさない為にも大切です。日焼け止めを選ぶ時は、低刺激性・無香料・無着色のものを選ぶことをおすすめします。
②スポーツやレジャー時は「SPF」が高いものがおすすめ
紫外線から肌を守るためには、日焼け止めでしっかり紫外線をカットする事が大切です。とくに、夏の強い紫外線は炎症などを起こしやすく、お肌にとって大敵です。スポーツやレジャーで屋外が多い時は、「SPF値30~50、PA値+++~++++」程度のものを選ぶようにしましょう。
また、汗をかいても落ちにくいウォータープルーフタイプがおすすめです。ですが、いくら「SPF」や「PA」が高くても汗などで全く落ちないわけではありません。1~2時間ごとに塗りなおすようにしましょう。
しかし、数値が高ければ高いほど、肌への負担は大きくなります。肌への負担を考えて、屋外・屋内と日焼け止めを使い分けるのをおすすめします。
③吸収剤不使用のノンケミカルが肌に優しい
日焼け止めには紫外線を吸収し、それを熱エネルギーにかえて放出するタイプの紫外線吸収剤と、肌に当たった紫外線を反射させて、紫外線から肌を守るタイプの紫外線散乱剤があります。肌への負担を考えると一度吸収してしまう紫外線吸収剤よりも紫外線を反射させて肌を守る紫外線散乱剤の方が肌への負担が少なくなります。
日焼け止めなどでは紫外線散乱剤を使われているものはノンケミカルと呼ばれ、肌の弱い人や小さな子供も一緒に使う場合には、ノンケミカルの日焼け止めを使う事をおすすめします。
【紫外線対策】日焼け止め
日焼け止め|乳液タイプ
市販で一番よく見かけるのが、乳液タイプの日焼け止めクリームです。さらっとしたものが多く、べたつかないのでボディクリームのように塗りやすいです。選び方のポイントとしては、紫外線の強い日中に屋外にいる時には「SPF」「PA」の数値が高いものを選ぶと効果的です。
ですが、室内に多くいるような環境の時は「SPF」「PA」の数値が低いものを方選んだ方が肌の負担も軽くなります。時間帯や環境によって上手に選びましょう。
紫外線対策として、日焼け止めやとても重要アイテムです。下記の記事ではそんな日焼け止めのおすすめランキングをご紹介しています。自分に合うのはどの日焼け止めなのか、日焼け止めの効果の違いなどを参考に選んでみましょう。
日焼け止め|スプレータイプ
日焼け止めとしておすすめなのが、スプレータイプの日焼け止めです。乳液タイプとの違いは髪の毛まで使える所がポイントです。紫外線によって髪の毛もダメージを受けます。乾燥して枝毛ができたり、色素が薄くなり茶色くなってしまいます。
それらを防ぐためにも、日焼け止めスプレーで髪の毛までしっかり日焼け対策することも大切です。最近ではノンケミカル処方の日焼け止めも多く、敏感肌の人でも使いやすいものが増えています
POINT
スプレータイプの注意点
最近では髪の毛のヘアケアアイテムとして、トリートメントスプレーがあります。もちろん紫外線予防にもなるスプレーですが間違っても顔や体に使うのはやめましょう。日焼け止めとして使うのならば、必ず化粧品メーカーから出ているものを使うようにしましょう。
日焼け止め|飲む日焼け止め
最近日焼け止めとして人気が高いのが、「飲む日焼け止め」です。旅行や人込みなど、どうしても日焼け止めの塗りなおしができない時などは、飲むタイプがおすすめです。体に塗る日焼け止めと違い、体の中から日焼けを予防します。
【番外編】UPFの数値の意味と見方
ここまでおすすめの日焼け止めのご紹介をしてきましたが、日焼け止め以外にも紫外線を防ぐ方法はあります。日焼けを予防するには「SPF」「PA」が表記されたものが必要ですが、実は「UPF」といわれる表記があります。ここではさらに紫外線を防ぐためにも「UPF」について詳しくご説明していきます。
「UPF」は「紫外線保護指数」の意味
紫外線対策において、「SPF」や「PA」はよく目にすることはありますが、「UPF」はあまり知らない人も多いと思います。「UPF」というのは、衣類の「紫外線保護指数」のことを意味しています。「紫外線保護指数」とは紫外線に含まれるUVAやUVBが生地を通過する分数量を表しているのです。
紫外線から守る「UPF」の数値の見方
「UPF」の見方は、例えるならば、「UPF25」と衣類に表記されている場合、何も着けていない素肌の日焼け部分と同じ日焼けになるまでに約25倍の時間がかかるという見方をします。このように「UPF」は、その衣類を着ることによってどれくらい肌に紫外線の影響を受けるのか、違いを数値で表してくれています。
POINT
衣類の「UPF」について
衣類に表示されている「UPF」の数値には、日本独自の規格である「紫外線遮蔽率」と世界的基準となる「UPF評価」の違いがあるのでよくチェックしましょう。
夏の強い紫外線はお肌にとって、とても大敵です。ですが、夏だけではなく春の紫外線対策も忘れてはいけません。下記の記事では、気になる春の紫外線対策について詳しくご紹介しています。これらの記事を参考に、上手なUVカット術を身につけましょう。
SPFを正しく理解して肌を日焼けから守ろう!
日焼け止めは、色々なタイプの物が販売されています。ですが、実際見ただけではどれがいいのかわからない場合があります。ここでは、日焼け止め選びの参考にSPF・PA・UPFについて紹介しました。決して「SPFが高いものがいい」というわけではありません。
数値が高いほど日焼け予防の意味は高くなりますが、肌への負担は大きくなってしまいます。日焼け対策をしつつ、肌への負担を減らすためにも屋外・室内と日焼け止めに違いをつけて上手に日焼け止めを選んでみましょう。
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