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しめ縄を玄関に飾るのはなぜ?意味と起源

しめ縄は神様の世界と人間の世界とを分ける境界

しめ縄

飾り方や処分の仕方を説明する前に、しめ縄の意味について少し解説しましょう。神社にお参りすると鳥居や拝殿、手水場…さまざまなところでしめ縄を目にしますよね。

このしめ縄には「神様の世界と人間の世界とを分ける」境界の役割があります。神様の領域である神社はもともと清らかな空気に満ちた場なのですが、特に清浄を保つべき場所にしめ縄を張るのです。

家庭の玄関に飾るのは、しめ縄を小型化し装飾を施した物(しめ飾り)で、お正月に年神様(としがみさま)をお迎えするにあたり、不浄なものの侵入を防ぎ、家中を清浄に整えるという意味があります。

しめ縄を飾る習慣は日本神話に起源がある

天岩戸

しめ縄の起源は、太陽神・天照大神(あまてらすおおみかみ)の岩戸隠れ神話にあると言われています。簡単に内容をご紹介すると「弟神のいたずらに腹を立てた天照大神が天岩戸(洞窟)に隠れ、世界は闇に閉ざされてしまう。困った八百万の神々が一計を案じ、天照大神を誘い出すことに成功。光が戻った…」といったお話です。

さて、このお話のどこにしめ縄が登場するのかというと、天照大神が岩戸の中に戻れないよう入り口を閉ざすのに使ったとされています。しめ縄(しめ飾り)には、それこそ神代からの長い長い歴史があるのですね。

POINT

年神様ってどんな神様?

年神様はお正月に各家々を訪れて1年の福を授けてくれる神様です。豊作をもたらす穀物神であり、家を守ってくれる祖霊とも考えられています。正月様、大年神(おおとしのかみ)、歳徳神(としとくじん)、恵方神など、さまざまな名称があります。

しめ縄はいつ玄関に飾る?いつまでなど決まりはある?正しい飾り方とタブー

しめ縄の正しい飾り方①正月事始めの12月13日以降28日までに飾る

カレンダー

しめ縄(しめ飾り)は、12月13日以降28日までに玄関に飾ります。この13日はお正月の準備を始める日、「正月事始め」とされていて、煤払い(すすはらい)が行われました。つまり大掃除ですね。

障子の張替えなども済ませ、家の内外がすっかりきれいになったところで、玄関や神棚に新しいしめ縄を飾るのが正式な飾り方なのです。現代ではクリスマスの後、25日以降に飾るという家庭が多いようです。

しめ縄の正しい飾り方②29・30・31日は縁起が悪いので避ける

禁止

しめ縄(しめ飾り)を玄関に飾るのに良い日があるように、逆にしめ縄を飾ってはいけない日もあります。それは12月29・30・31日の3日間です。

29日は二重苦が連想されて縁起がよくないためにNG、31日はお葬式の準備が一夜で整うことに通じることから「一夜飾り」と言われるタブーになります。旧暦の大晦日にあたる30日も同様の理由で避けたい日です。

31日がダメな理由として、年神様は大晦日の朝早くにやってくるから(間に合わない)という説もあります。しめ縄は「神様をお迎えする準備が済みました」という言わば神様への合図ですから、飾りのない家には年神様は寄ってくださらないのだそうですよ。

しめ縄の正しい飾り方③しめ縄の太い方が向かって右になるように飾る

しめ縄

しめ縄(しめ飾り)には、ごぼうのような細長い形をしたもの(ごぼう注連)、輪にしたしめ縄に飾りを付けた輪注連(輪飾り)、玉飾り他、いくつか種類があります。

どのタイプにするかは飾る場所と好みで選べばOKですが、ごぼう注連のように1本の縄状のしめ縄については、向かって右に太い方がくるように配置する、右元と呼ばれる飾り方が一般的です。

逆の向きで玄関に飾ったとしても間違いではありませんが、たとえば三重県伊勢市のように左元で飾るのがスタンダードな地域もあります。初めてしめ縄を飾るという人は、お住まいの地域のやり方に合わせるといいでしょう。

しめ縄を玄関から外すときはいつ?いつまでに処分すればいい?

しめ縄を玄関から外すとき①お正月の松の内を過ぎたら

お正月の様子

しめ縄を玄関から下げるのは「松の内を過ぎたら」が決まりです。年神様は松の内の間、お正月飾りを依代(よりしろ)にして各家々に滞在する言われています。

つまりお正月飾りは、神様をお迎えするアイテムであると同時に、お宿という役割もあるため、しめ縄を松の内中に玄関から外してしまうのは大変失礼になります。ですから片付けるのは松の内が過ぎてから、神様がお帰りになってからなのです。

しめ縄を玄関から外すとき②地域によって違いがあることも

お正月飾りの店舗

しめ縄は松の内を過ぎたら玄関から外すものとお伝えしましたが、実は松の内の期間は全国共通ではありません。関東では1月7日、関西では1月15日までとする場合が多いようです。他にも「10日まで」や「三が日のみ」を松の内とする地域もあります。

しめ縄は家の顔である玄関に飾るものですし、いつまでも出しておくのはちょっと恥ずかしいですよね。しめ縄を初めて飾る人は、購入するときにお店で聞いてみましょう。特に地元のお店であれば、地域の風習や飾り方などアドバイスをもらえるはずです。

しめ縄の処分はお焚き上げしてもらう(燃やす)のが正式

しめ縄の処分法①どんど焼きで燃やす

どんど焼き

しめ縄の飾り方や玄関から外すときについてお届けしましたが、もっとも気になるのが処分の仕方についてではないでしょうか。しめ縄の1つ目の処分法は、「どんど焼きで燃やす」というものです。

どんど焼きとは、松の内を過ぎて外したお正月飾りを神社や田んぼ、河原などに集めて焼く火まつりの行事のことで、一般的には15日前後に行われます。左義長(さぎちょう)、どんと焼き、どんどん焼き他、地域によって呼び方はさまざまです。

本来はお迎えした年神様を天にお送りするものですが、家内安全・無病息災・厄払いなど、その1年の幸せを願う大切な行事でもあります。

しめ縄の処分法②外すときに神社に持ち込みお焚き上げしてもらう(燃やす)

神社

しめ縄の2つ目の処分法は、「外すときに神社でお焚き上げしてもらう」です。どんど焼きで処分するのが一番ですが、当日都合がいいとは限りませんし、そもそもそうした行事がない地域もあります。特別な日でなくても引き受け可としている神社も多いので、まずは電話やHPで確認してみましょう。

しめ縄の処分法③燃やすゴミに出す

ゴミ袋

しめ縄の3つ目の処分法は、「燃やすゴミに出す」です。環境や安全面に配慮してお焚き上げを行わない神社もありますから、そんな場合は可燃ゴミとして出して構いません。

ただし、縁起物ですから、取り扱いは最後まできちんとしたいもの。松の内を過ぎて玄関から外したら白い紙(なければ包装紙や新聞紙などでも可)に包んで保管し、他のゴミとは別にして出しましょう。包む際、塩ひとつまみかけると簡単なお清めになります。

しめ縄の飾りはお正月の縁起物!それぞれの意味を解説

しめ縄に飾る縁起物①橙(だいだい)

橙

玄関に飾るしめ縄(しめ飾り)には、さまざまな装飾が施されていますよね。これらは見た目をよくするためだけではなく、1つ1つに意味があります。しめ縄の装飾に使われる物の種類やその意味を見ていきましょう。

お正月飾りによく見られるオレンジ色の果物は「橙(だいだい)」です。冬に橙色に色付いた果実は収穫しなければ木から落ちず、暖かくなると青くなり、また次の冬には再び橙に色付く…を繰り返す性質を持っています。

そのため1本の木に親世代・子世代の果実が一緒についていることも多く、代々(だいだい・橙)栄える、長寿や繁栄のシンボルとしてお正月飾りに欠かせない存在です。ちなみにみかんの仲間ではありますが、実は種類が違うんですよ。

しめ縄に飾る縁起物②裏白(うらじろ)

シダ

裏白もお正月飾りに必ず飾られるものの1つです。シダ科の植物で葉の裏側が白いことから、「裏表のない心・清廉潔白」を意味する縁起物とされています。また、シダは漢字で歯朶と書きますが、その葉が長く垂れ下がることから「齢垂」の字を当てて、長寿を願う意味もあるのだとか。

POINT

「歯」と「齢」について

歯の文字には「シ」の他に「よわい」という読み方があり、齢の文字には「レイ」の他に「よわい」という読み方があります。

しめ縄に飾る縁起物③ゆずり葉

ユズリハ

ゆずり葉は、新芽が出ると前年の葉が落葉する特徴を持っています。そのさまを親から子への世代交代に見立て、「子孫繁栄」を意味する縁起物になりました。家が絶えることなく続いていくことを願って飾ります。

しめ縄に飾る縁起物④南天(なんてん)

南天

南天(なんてん)の名前が「難を転じる」に通じるとして、厄除けや戦勝祈願など、はるか昔からさまざまな場面で重宝されてきました。冬の寒々しい時期、南天の鮮やかな赤は華やかで見映えがよく、玄関に飾ればよいものを呼び込んでくれそうですよね。

しめ縄に飾る縁起物⑤紙垂(しで)

紙垂

神社のそこここで見かける紙垂は、つけられてる場所・物が神聖であることを表し、またしめ縄の飾りとして玄関に飾ることで、不浄なものをシャットアウトする役割も果たしています。ジグザグの特徴的な形は稲妻を象っており、昔から「雷の多い年は稲がよく育つ」とされてきたことから、「豊作祈願」の意味もあるそうですよ。

しめ縄に飾る縁起物⑥水引(みずひき)

水引

お正月は特別なお祝いごとなので、金と赤の「結び切り」の水引が使われるのが一般的です。デザインによっては「輪結び」「引き結び」「あわじ結び」などが用いられることもあります。

しめ縄に飾る縁起物⑦末広扇(すえひろおうぎ)や海老

扇

豪華なしめ縄(しめ飾り)になると、末広扇や海老が飾られているものもありますよね。末広扇には文字通り「家が代々末広がりに栄えるように」といった願いが込められており、海老はその見た目から老人にも見えるため「長寿」の象徴として縁起物とされます。

しめ縄の扱い方を知って気持ちよくお正月を迎えよう

しめ縄(しめ飾り)を玄関に飾るとき、玄関から外すときのタイミングや処分の作法などについてお届けしました。これまでは適当にやっていたという人も、今回は正しい方法で進めてみてください。新年、きっと気持ちのいいスタートがきれるはずですよ!

さて、お正月と言えば、豪華なおせちが楽しみ!という人も多いのではないでしょうか。実は重箱に詰めてあるお料理の1つ1つには意味があるんです。それぞれの由来について以下の記事で詳しく解説しています。こちらの記事もぜひ読んでみてくださいね。

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