ベーキングパウダーなどふくらし粉の役割とは?
ベーキングパウダーなどふくらし粉の役割とは①炭酸ガスを発生させる
ベーキングパウダーなどふくらし粉の役割1つ目は、炭酸ガスを発生させる役割です。ガスを発生させる事によって、生地を膨らませる事が出来ます。重曹単品とは違い、酸性剤が一緒に入っている事によって、熱を加えなくてもガスを発生させやすくなっています。
ふくらし粉を使用して膨らませる時には、小麦粉も一緒に使いますよね。小麦粉を使ったお菓子にはグルテンが出来ます。グルテンと言うとパンのイメージがあるかもしれませんが、普通のお菓子でも活躍しています。発生させたガスを支えてくれる役割があるので、ふくらし粉の役割を助けて膨らむ事が出来ます。
ベーキングパウダーなどふくらし粉の役割とは②粉を調合して中和している
ベーキングパウダーなどふくらし粉の役割2つ目は、粉を調合して中和する役割です。ふくらし粉の主成分は重曹です。重曹単体だとアルカリ性なので、酸性剤と調合して中和させるのがふくらし粉の役割です。なぜ中和する必要があるのかというと、アルカリ性のままだと生地が変色してしまうからです。
中和する役割は、出来上がるお菓子の見た目を良くする為の大事な役割なのです。その為レモンなど酸性の材料を使う時は、重曹単体でも問題ありません。保存状態で勝手に中和されては困りまるので、分散剤(遮断剤)も一緒に調合されています。使いやすいように調合された物が、ふくらし粉なのです。
ベーキングパウダーなどふくらし粉の役割とは③重曹よりふんわり仕上げる
ベーキングパウダーなどふくらし粉の役割3つ目は、重曹よりふんわり仕上げる役割です。重曹単体だと、うまく炭酸ガスを発生させるのが難しいです。ベーキングパウダーなどのふくらし粉は素人でも使いやすいように調合されているうえに、生地の状態と焼いている状態の2回ガスを発生させます。
ふくらし粉は、ガスの発生量が足りずに失敗する事はあまりありません。その為重曹単体とよりも、ふんわりとふっくらした仕上げる事が出来ます。重曹は横に伸びる性質があり、ふくらし粉は縦に伸びる性質があります。縦に伸びる方が膨らみに高さが出るので、この性質もふんわり仕上げる役割に重要です。
ベーキングパウダーは何で出来ている?
ベーキングパウダーの成分①重曹(炭酸水素ナトリウム)
ベーキングパウダーの成分1つ目は、重曹(炭酸水素ナトリウム)です。熱や酸性を加えると二酸化炭素を発生させる物です。ベーキングパウダーの中で1番重要な成分です。レモンやヨーグルトなどの酸性の食材を使う時は、重曹だけでも問題はありません。
ベーキングパウダーの成分②酸性剤(助剤)
ベーキングパウダーの成分2つ目は、酸性剤(助剤)です。重曹はアルカリ性なので、酸性を加えると中和されてガスを発生させます。熱だけでもガスは発生しますが、中和させる事によって更に膨らみやすくなります。アルカリ性の苦みや独特の風味も、抑える事が出来ます。
ベーキングパウダーの成分③分散剤(遮断剤)
ベーキングパウダーの成分3つ目は、分散剤(遮断剤)です。主にコーンスターチなどの、でんぷんを使用しています。保存状態で勝手に中和しないために必要な成分です。この成分がないと、保存している間に使い物にならなくなってしまいます。
ベーキングパウダーの代わりになる代用品5選
ベーキングパウダーの代わりになる代用品①重曹
ベーキングパウダーの代わりになる代用品1つ目は、重曹です。ベーキングパウダーの成分なので、代用品になるのは当たり前の事です。ベーキングパウダーの代わりに使うときは、3分2の分量に減らして使いましょう。どら焼きなどの和菓子は重曹の風味自体が味になるので、逆に重曹の方が適しています。
シフォンケーキ・スポンジケーキはメレンゲも使うので一応膨らみますが、生地が縦に膨らまず横に流れてしまう可能性もあります。風味や見た目も悪くなるので、代用に使うときはお菓子の種類を考えて使いましょう。
重曹は100均でも購入する事が出来ます。お菓子作り以外にも、掃除にも使えるのであると便利です。100均の重曹を紹介した記事がありますので、下の記事も参考にしてみてください。
ベーキングパウダーの代わりになる代用品②炭酸水
ベーキングパウダーの代わりになる代用品2つ目は、炭酸水です。炭酸水はガスが入った水です。元からガスが発生しているので、代用品に使う事が出来ます。しかしガスがすぐに抜けてしまう事と、元々のガスの量が少ないのでベーキングパウダーや重曹ほどは膨らみません。
普通の炭酸水を使うよりは、強炭酸を使った方が良いでしょう。あまり膨らまなくても大丈夫な、ドーナツやパウンドケーキなどに使うとあまり気になりません。他の代用品と一緒に使うと、もちもちとした食感を出す事が出来ますよ。
ベーキングパウダーの代わりになる代用品③ドライイースト
ベーキングパウダーの代わりになる代用品3つ目は、ドライイーストです。ドライイーストも醗酵の際に炭酸ガスを発生させます。しかし醗酵には糖分を使うので、砂糖を大量に入れるか甘くないお菓子にする必要があります。そしてベーキングパウダーと違い醗酵にかなり時間がかかってしまいます。
時間がかかる代わりに、ベーキングパウダーより膨らませる力は強いです。ベーキングパウダーはふわっと軽い食感ですが、ドライイーストは弾力があるしっかりとした食感になります。分量はベーキングパウダーと同じでも構いませんが、入れすぎるとイースト臭が気になります。レシピによって分量を調節するのが良いでしょう。
ベーキングパウダーの代わりになる代用品④メレンゲ
ベーキングパウダーの代わりになる代用品4つ目は、メレンゲです。メレンゲは卵白に空気をたくさん含ませたものです。焼く時に熱が加わり、空気の泡が膨張して膨らみます。それだけだと冷めた時にしぼんでしまいますが、小麦粉を加える事でグルテンが気泡を支えてくれるので問題ありません。
卵白をしっかりと泡立てて、気泡をつぶさないようにさっくり混ぜ合わせる事が大切です。これには慣れが必要なので、ベーキングパウダーの代用としてとっさに作ろうとしても失敗してしまう可能性があります。
綺麗に洗ったボウルをしっかり乾かし、ボウルを逆さにしても落ちてこない事がポイントです。泡立て器やハンドミキサーも綺麗に洗いましょう。メレンゲを混ぜる時に、3回程に分けて混ぜると気泡がつぶれにくいです。しっかり混ぜすぎるとつぶれるので、手早くさっくり混ぜてください。
ベーキングパウダーの代わりになる代用品⑤ホットケーキミックス
ベーキングパウダーの代わりになる代用品5つ目は、ホットケーキミックスです。ホットケーキミックスの中には、ベーキングパウダーが入っています。他に小麦粉・砂糖・バターなどが入っていて、卵と水分だけでケーキを焼く事が出来ます。この時、先ほど紹介した炭酸水を入れるともちもちしますよ。
ホットケーキミックスの裏やホームページにも色々なレシピが載っています。ケーキは勿論パンの作り方などもあるので、ベーキングパウダーを使用する物なら何でも代用する事が出来ます。最初に砂糖が入ってしまっているので、甘くないお菓子を作る事は出来ません。
ベーキングパウダーの代用品を使った場合の仕上がりの違いは?
ベーキングパウダーと違い重曹は焼き色が濃い目に付く
ベーキングパウダーと違い重曹は、焼き色が濃く仕上がります。どら焼きが良い例ですが、濃い目の焼き色が特徴です。その為シフォンケーキやスポンジケーキなど、白っぽくしたいお菓子には向きません。生地の中身も黄色っぽく変色してしまう事があります。縦に膨らむより、横に伸びてしまう性質があるので高さも出せません。
ベーキングパウダーと違い炭酸水はあまり膨らまないがもちもちする
ベーキングパウダーと違い炭酸水は、あまり膨らみませんがもちもちした食感に仕上がります。入れないよりは膨らみますが、ベーキングパウダーと同じようにはならないので期待しない方が良いでしょう。あまり膨らみが必要ない、ドーナツやパウンドケーキなどにおすすめです。
ベーキングパウダーと違いドライイーストは弾力がある生地になる
ベーキングパウダーと違いドライイーストは、弾力がある生地に仕上がります。ベーキングパウダーよりも膨らませる力が強力なので、弾力のある生地になります。ドライイーストは元々パンを作る為の物なので、パンの食感に近くなります。ドーナツを作るなら、昔ながらのドーナツというよりはパンのようなドーナツが作れます。
ベーキングパウダーと違いメレンゲはふわっと軽い食感にしか使えない
ベーキングパウダーと違いメレンゲは、ふわっと軽い食感に仕上がります。しっとりとしたパウンドケーキを作りたくても、四角いふわっとしたスポンジケーキが出来てしまいます。もちもちしたドーナツを作りたくても、少しスフレのような軽い食感に仕上がります。
ベーキングパウダーと違いホットケーキミックスは何を作っても同じ味になる
ベーキングパウダーと違いホットケーキミックスは、何を作っても同じ味に仕上がります。ホットケーキミックスには、最初から味が付いています。その為どら焼きを作ろうとしても、ホットケーキにあんこを挟んだお菓子が出来上がります。マフィンを作っても、カップに入ったホットケーキが出来上がります。
ベーキングパウダーの代用品で作るお菓子レシピ5選
代用品で作るお菓子レシピ①重曹で本格どら焼き
代用品で作るお菓子レシピ1つ目は、重曹で本格どら焼きです。簡単なのに本格的などら焼きが出来ますよ。どら焼きに関しては、ベーキングパウダーよりも重曹の方が合うかもしれませんね。
- 卵 150g
- 砂糖 150g
- はちみつ 大さじ1
- みりん 大さじ1
- 重曹 小さじ1
- 水又は炭酸水 100cc
- 薄力粉 180g
- あんこ 好きなだけ
本格どら焼きの材料
- 1ボウルに卵と砂糖を白っぽくなるまで混ぜる。
- 2はちみつとみりんを加えてよく混ぜる。
- 3重曹を水又は炭酸水の半量でといてから加えて混ぜる。
- 4薄力粉を振るい入れ、練らないように手早くさっくり混ぜる。
- 5生地を30分休ませる。
- 6残りの水又は炭酸水を加えて混ぜる。
- 7ホットケーキを作るように丁度良いサイズに焼く。
- 8焼き上がった物は乾燥しないように、ラップや濡れ布巾をかけておく。
- 9あんこを挟んで完成!
本格どら焼きの作り方
代用品で作るお菓子レシピ②炭酸水でしっとりパウンドケーキ
代用品で作るお菓子レシピ2つ目は、炭酸水でしっとりパウンドケーキです。あまり膨らまない代わりに、しっとりとした食感を楽しむ事が出来ます。粉類は合わせて100gになれば良いので、アーモンドプードルがない場合は薄力粉100gで大丈夫です。味の付いた炭酸水を使うときは砂糖の量を減らして作ってください。
- 薄力粉 70g
- アーモンドプードル 30g
- 卵 100g
- 砂糖 70g
- 無塩バター 10g
- 強炭酸水 50cc
しっとりパウンドケーキの材料
- 1下準備・粉を合わせて振るう。バターを溶かしておく。オーブンを180℃で予熱しておく。
- 2ボウルに卵と砂糖を何回かに分けて入れ、白っぽくなるまで混ぜる。
- 3混ぜた跡が残るくらいまで混ぜたら、粉を加えてゴムべらで手早くさっくり混ぜる。
- 4無塩バターも加えて同様に混ぜていく。
- 5型にクッキングシートを敷いて、型に流し入れる。
- 6型を3回程落として空気を抜いて、180℃で40分焼く。
- 7焼き上がったら型を3回程落としてから冷ます。
- 8粗熱が取れたら型から外して完成!
しっとりパウンドケーキの作り方
代用品で作るお菓子レシピ③ドライイーストと片栗粉でもちもちドーナツ
代用品で作るお菓子レシピ3つ目は、ドライイーストと片栗粉でもちもちドーナツです。片栗粉を入れる事でもちもちとした食感になります。昔ながらのドーナツではなく、パンのようなドーナツになります。
- 薄力粉 60g
- 強力粉 20g
- 片栗粉 20g
- 砂糖 10g
- 塩 1つまみ
- サラダ油 7g
- ドライイースト 2g
- ぬるま湯 50g
もちもちドーナツの材料
- 1ボウルに材料を全て入れて捏ねる。
- 2生地がまとまったら4等分にして成形する。(型抜きでも棒状にして繋げても大丈夫です。)
- 3生地を乾燥させるように、網に乗せて30分醗酵させる。
- 4170℃の油でじっくり揚げる。(片面1~2分程)
- 5お好みで粉砂糖やグラニュー糖をまぶして完成!
- 6粉砂糖40gと牛乳小さじ2でグレースを作りコーティングしても美味しい!
もちもちドーナツの作り方
代用品で作るお菓子レシピ④メレンゲでふんわりシフォンケーキ
代用品で作るお菓子レシピ4つ目は、メレンゲでふんわりシフォンケーキです。シフォンケーキのレシピにはベーキングパウダーを使用する物が多いです。しかしメレンゲをしっかり作り、焼いた後にしっかり冷ませば高さのあるシフォンケーキを作る事が出来ますよ。
- 卵 L4個、Sなら5個 (おおよそ240g)
- 砂糖 70g
- サラダ油 40cc
- 水 70cc
- 小麦粉 70g
- コーンスターチ 10g
ふんわりシフォンケーキの材料
- 1下準備・粉を2、3回振るう。オーブンを160℃で予熱しておく。
- 2卵を卵白と卵黄に分ける。卵白には絶対に油分や卵黄が入らないようにする。
- 3卵白に半量の砂糖を3、4回に分けて入れメレンゲを作る。最後はハンドミキサーの低速でキメを整える。(ひっくり返してもたれないくらい)
- 4卵黄に残りの砂糖を2、3回に分けて入れ白っぽくなるまで混ぜる。
- 5卵黄にサラダ油と水を入れて混ぜる。
- 6さらに振るった粉を入れて混ぜる。
- 7メレンゲの3分の1を卵黄に入れて、泡立て器で手早く混ぜる。
- 8さらに3分の1を入れて、ゴムべらでさっくり混ぜる。
- 9残りのメレンゲを入れて、ゴムべらでメレンゲをつぶさないように注意して混ぜる。
- 10型に流し入れ3回程度落として空気を抜く。(型には油分や粉は絶対付けない)
- 11160℃で30分~35分焼く。
- 12シフォンケーキの真ん中の穴をビンなどにさして逆さに冷ます。
- 13最低でも半日冷まして完成!
ふんわりシフォンケーキの作り方
代用品で作るお菓子レシピ⑤ホットケーキミックスで簡単マドレーヌ
代用品で作るお菓子レシピ5つ目は、ホットケーキミックスで簡単マドレーヌです。材料も少なく、後片づけも楽なのでとても簡単です。味はほぼホットケーキになってしまいますが、それはそれで美味しいですよ。
- ホットケーキミックス 100g
- バター 100g
- 砂糖 80g
- 卵 2個
簡単マドレーヌの材料
- 1下準備・バターを溶かしておく。オーブンを180℃で予熱しておく。
- 2ボウルに全ての材料を混ぜる。
- 3型に流し入れて180℃のオーブンで15~25分焼く。
- 4粗熱を冷まして完成!
簡単マドレーヌの作り方
ベーキングパウダーがなくても美味しいお菓子を作ろう!
バーキングパウダーがなくても、色々な代用品でお菓子を作る事が出来ます。代用品によって仕上がりが変わるので、作るお菓子によって代用品を買える事が大切です。ベーキングパウダーがなくても、代用品で美味しいお菓子を作りましょう!
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