ソメイヨシノ(染井吉野)の花の特徴とは?
ソメイヨシノ(染井吉野)の花の特徴①オオシマザクラとエドヒガシの交配
ソメイヨシノ(染井吉野)の花の特徴の1つ目は、ソメイヨシノ(染井吉野)が2種類の桜の交配で生まれた独自の品種であるということです。
ソメイヨシノはもともと日本にあった固有種ではなく、オオシマザクラとエドヒガシという2種類の固有種を交配することにより生まれました。しかし、この品種が人工的に行われたものであるという説もありますし、自然交配されたものであるという説もあります。
ソメイヨシノ(染井吉野)の花の特徴②挿し木や接ぎ木で広がった
ソメイヨシノ(染井吉野)の花の特徴の2つ目は、その個体が挿し木や接ぎ木により広まってきたということです。日本全国のあらゆるところに咲いている桜ですが、この桜の約80%がソメイヨシノであると言われています。
このソメイヨシノは種を植えたり種から育てた苗を植えることで増えたのではなく、もともと最初の一本の個体から、接ぎ木や挿し木をすることにより本数を増やしてきたものです。そのため、分かりやすく言うと、現在日本で見られるソメイヨシノの木は、もともとあった一本のソメイヨシノのクローンであるということです。
春になると桜の花が一斉に咲き誇るのは、元々は同じものであり同じDNAを持っているからという理由でもあるのです。その技術が昔から日本で使われてきたというのは、とても驚くべき事実ですね。
ソメイヨシノ(染井吉野)の花の特徴③大きく整ったピンクの花
ソメイヨシノ(染井吉野)の花の特徴の3つ目は、葉を付けるまえにきれいに咲き誇る点と、その花が大きくきれいに整っているということでしょう。これは、ソメイヨシノの親にあたるオオシマザクラとエドヒガシの特徴から来ています。
オオシマザクラには、その花がとても大きく広がり、そしてたくさんの花を付けるという特徴があります。また、エドヒガシには緑の葉が出る前にピンクのきれいな花が一斉に咲くという特徴があります。これらのいい特徴が活かされて、ソメイヨシノの美しさが生まれているのですね。
ソメイヨシノ(染井吉野)の花の特徴④寿命は約60年
ソメイヨシノ(染井吉野)の花の特徴の4つ目は、寿命が約60年程度であるということです。ソメイヨシノは接ぎ木や挿し木から約10年で地中に根を張ると言われています。その後、40年ほどはきれいに花を咲かせますが、その後内部から老化が進んでいき、内部から腐敗していくということです。
また、もともとの固有種ではなく交配種であることも、ソメイヨシノが弱いとされる原因の一つです。幹の切り傷や折れた枝などから桜に良くない菌が入ってしまうことにより、寿命よりも前に死んでしまうソメイヨシノもあります。
日本でお花見スポットとして知られている場所の多くにソメイヨシノが植えられています。花見客のマナーの悪さや、それにより土壌が汚染されたり、木が折られたりしてしまっていることなどにより、ソメイヨシノの寿命が短くなっているとも言われています。
POINT
日本の桜が危ない!
現在日本各地で咲いているソメイヨシノは戦後一斉に接ぎ木・挿し木されたものであるため、戦後70年以上経つ今、ソメイヨシノが日本から一度になくなるのではないかという議論がされています。交配種であることからメンテナンスが欠かせないソメイヨシノを、ここで絶やしてしまうのではなく未来につなげるためのさまざまな活動が行われています。
ソメイヨシノの起源の歴史・名前の由来とは?
ソメイヨシノの起源の歴史とは「染井村」の桜のこと
ソメイヨシノの起源の歴史は、ソメイヨシノが生まれた染井村というところにあるという説が有力です。ソメイヨシノは、現在の東京都豊島区駒込である染井村というところで、植木職人たちの品種と品種の交配により初めて生み出されたものであると言われています。
その花付きのよさや美しさから非常に人気が高い桜として次々に接ぎ木、挿し木されながら徐々に広まっていったのが、ソメイヨシノの起源です。
ソメイヨシノの名前の由来とは奈良県吉野の桜
ソメイヨシノの名前の由来は、奈良県吉野の桜です。奈良県吉野は当時から有名なお花見スポットでした。ソメイヨシノはもともと染井村の職人たちが生み出したものですが、彼らは当時の日本のお花見の名所であった奈良県吉野山にあやかって、自分たちが生み出した桜に染井吉野という名前を付けました。
今や、日本の桜のほとんどがソメイヨシノですが、その美しさは当時の職人たちの努力や、吉野の桜のように美しく咲いてほしいという願いに由来しているのですね。
なお、次の記事では良縁成就に効くとされる待ち受け画像についてご紹介しています。桜の画像を待ち受け画像にすると、素敵なご縁やいい出会いに恵まれると言われています。今年こそ素敵な出会いがほしい、いい人と結ばれたいという方は、ぜひ待ち受け画像から変えてみてはいかがでしょうか。
【番外編】東京都内のおすすめのお花見スポットは?
東京都内のおすすめのお花見スポット①目黒川の桜
東京都内のおすすめのお花見スポットの1つ目とは、目黒川です。大橋から下目黒にかけての両岸に約800本の桜が植えられています。花見シーズンである3月下旬から4月上旬にかけてはライトアップも行われ、たくさんの花見客でにぎわいます。
目黒川の桜は、その目黒川の両岸に並ぶお店からの眺めも抜群です。まだ冬の寒さが少し残る3月、4月の夜に、桜を見ながら飲むお酒は格別ですね。とても混み合いますがぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。
なお、次の記事ではズブロッカというお酒の美味しい飲み方についてご紹介しています。ズブロッカはヨーロッパのポーランド原産のウォッカの一種です。その香りが桜餅や菱餅に似ていることから日本でもよく知られています。次のお花見の季節には、桜を見ながらズブロッカのカクテルを楽しむのもおすすめです。
東京都内のおすすめのお花見スポット②靖国神社の桜
東京都内のおすすめのお花見スポットの2つ目は、靖国神社の桜です。東京都九段下にある靖国神社は、桜の名所として知られています。約500本の桜が植えられていますが、出店などもたくさん出ており、お花見の季節にはたくさんの人たちでにぎわっています。ぜひ参拝と合わせて訪れてみてはいかがでしょうか。
また、靖国神社と同じ九段下駅にある「千鳥ヶ淵緑道」もお花見スポットとしてはとても有名です。千鳥ヶ淵公園にはボード場もありますが、水辺に広がる桜にもとても情緒が感じられます。靖国神社に足を運ぶついでに、千鳥ヶ淵の桜も堪能されるといいでしょう。
なお、次の記事では女の子の名前で「さくら」と読む漢字やその由来についてご紹介しています。「さくら」と聞くと、「桜」という漢字が一番に思いつきますが、実は「桜」以外にも「さくら」と読める漢字はたくさんあります。ぜひ、子供の名付けの参考に、次の記事をご覧になってみてくださいね。
東京都内のおすすめのお花見スポット③深川の桜
東京都内のおすすめのお花見スポットの3つ目は、深川の桜です。深川は、東京都江東区門前仲町や清澄白河近辺の地名です。この深川は、観光地としては知られていますが、実は桜の名所としてはあまり知られていない穴場スポットです。
深川エリアの中にある、江東区門前仲町を流れる大横川や、清澄白河を流れる仙台堀川には、桜の季節には両岸に見事な桜が咲き誇ります。
食べ歩きやコーヒーの街、そしてアートの街として知られる清澄白河で昼間の桜を楽しみ、人気の飲み屋がたくさんある門前仲町では食事と夜桜を楽しむというお花見コースはいかがでしょうか。ぜひ一度穴場スポットの深川を訪れてみてくださいね。
ソメイヨシノは貴重な日本の桜
日本の桜ソメイヨシノについてご紹介しました。いかがでしたでしょうか。ソメイヨシノの花の特徴やソメイヨシノが誕生した経緯、さらにはソメイヨシノの名前の由来や、ソメイヨシノが生まれた起源や歴史が分かりましたね。その歴史や由来を振り返るととても感慨深く、日本人の桜に対する深い愛情が感じられます。
また、番外編ではありますが、東京都のおすすめお花見スポットについても解説しました。次の桜が咲くころには、ソメイヨシノが生まれた歴史に思いを馳せながら、ぜひご紹介したお花見スポットで仲間とのお花見を楽しんでみてください。
そして、傷つきやすいソメイヨシノを大切に守るために、お花見マナーはしっかり守って楽しみましょう。これからも、日本人が愛してやまないソメイヨシノが長く咲き続けるといいですね。
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