七五三は実年齢?数え年?
近年では実年齢が一般的
本来七五三は数え年で行うものです。しかしそれも明治時代までと言われており、近年ではいつと決まっておらず実年齢(満年齢)で行う家庭が増えています。
POINT
「数え年」と「実年齢(満年齢)」
数え年…生まれた年を1歳とし、1月1日の元旦に1つ年齢を増す数え方 /実年齢…生まれた年を0歳とし、翌年の誕生日に1つ年齢を増す数え方
数え年の特徴としては実年齢よりも早く年をとる事が挙げられ、数え年の3、5、7歳で七五三を行う場合は実年齢は2、4、6歳ということになります。実年齢の特徴としては、誕生日に合わせて数えるため混乱を避けられます。一番小さい3歳の子どもの成長に関する記事がありますので、参考にご覧ください。
兄弟姉妹がいるなら一緒に七五三しても良い
近年では昔と違って数え年と実年齢のいつでも七五三のお祝いをしても問題ないため、兄弟姉妹がいる場合は上手に組み合わせて同時にお祝いする家庭もあるようです。
但し男の子と女の子ではお祝いする年齢が異なりますし、下の子に限りませんが、一番小さな3歳での七五三の場合には実際2歳の可能性も十分に考えられます。一人であっても兄姉と一緒であっても、まだ小さいので大人は大変かもしれません。
数え年と実年齢のいつお祝いしても良い七五三ですが、家庭や住んでいる地域よって風習があるかもしれません。七五三のプランを立てる時は、事前にご家族や近所の人に聞いておくと良いでしょう。
実年齢で七五三するメリットは?
メリット①落ち着いて七五三ができる
いつもと違った服装や状況、人の多さに大人が疲れてしまうくらいですから、子どもたちにかかる負担も少なくありません。ぐずってしまっては周りの人の目も気になりますし、大人の負担もさらに大きくなります。
満年齢での七五三なら数え年での七五三よりも成長しているため、比較的状況に応じて対応できる子どもが増えてきます。多少のぐずりは仕方ないにしても、笑顔でお祝いしてあげたいですね。
メリット②身体がしっかりしている
子どもたちは精神的成長はもちろん、身体的成長もあっという間にしていきます。実年齢での七五三ならば袴や着物を着るにしても、スーツやドレスを着るにしても身体が成長している分綺麗に着こなせます。
3歳でのお祝いに「髪置き」という儀式があり髪を結うのですが、髪の毛も実年齢でのお祝いの方が生えている子どもが多いので自分の髪で結うことが出来ます。
実年齢で七五三するデメリットは?
デメリット①顔つきが変わる
子どもの成長スピードはとても早く、たった1年されど1年、幼ければ幼いほど顔つきや体つきがどんどん変わっていきます。中には1年で全くの別人のように見える子どももいます。
赤ちゃんらしい姿でお祝いし、その姿を記念に残したいと思うご家庭も多いでしょう。その場合には、実年齢ではなく数え年での七五三をおすすめします。
デメリット②合う服が見つからない
自分たちで袴や着物、スーツやドレスを用意するなら大きな問題ではないかもしれませんが、金銭面においてレンタル衣装でのお祝いをするご家庭も多いでしょう。
子どもによって成長のスピードが異なりますので、まわりの子よりも大きめという子どももいますよね。その場合、レンタル衣装では小さくて入らないという可能性も出てきます。すくすく成長してくれて嬉しい悩みですね。
数え年で七五三をするメリットは?
メリット①あどけなさを残せる
実年齢よりも早くにお祝いするため、より幼い姿で七五三の記念を残すことが出来ます。特に3歳での七五三ならば赤ちゃんらしい姿ですよね。
抱っこするにしてもまだ頑張れる重さです。保護者からすれば、あちこち行って言うことを聞かない大変さよりも落ち着いてお祝いしてあげられそうです。
メリット②いつでも他の行事と重ならない
満年齢だと幼稚園や保育園、小学校に入園もしくは入学する年齢です。お参りしようと思っていた頃に園や学校の行事が入ったり、いつ何が起こるかわからないことも多くあります。ご家庭によりますが数え年ならばまだそういった心配をする必要はありません。
また、園や学校に通っているといつ行うかにもよりますが同級生と七五三のタイミングが被る可能性もあります。ワイワイするのが好きなご家庭なら問題ないですが、家族水入らずでゆっくりお参りしたいご家庭なら数え年での七五三がおすすめです。
数え年で七五三をするデメリットは?
デメリット①機嫌に左右される
満年齢の子どもに比べ、数え年だと子どもの機嫌によってなかなか言うことを聞いてくれないことが考えられます。神社で参拝したりお祓いしてもらうのに、いつもと違う環境である上待ち時間が長いと余計にぐずってしまう可能性が非常に高いです。
いつも昼寝をしている子どもであれば、時間が重なるとぐずってしまったり、抱っこで寝てしまうかもしれません。短時間であってもいつもと違い慣れない環境ですから、子どものリラックスグッズを持っておくと良いでしょう。
デメリット②衣装が合わない
満年齢でレンタル衣装のサイズが合わないのと同様です。満年齢よりもどうしても小さいため、ぶかぶかの衣装しかないこともあります。ですから、一番小さい衣装でも綺麗に着こなせない可能性があります。
また「髪置き」の儀式でも自分の髪で結うことが出来なかったり、それだけの毛量ですから見た目が良くないと感じてしまうかもしれません(レンタルスタジオによってはウィッグを用意しているところもあります)。
【男の子】七五三はいつやるの?
男の子は3歳か5歳
男の子と女の子ではいつ七五三のお参りをするのか決まっています。男の子の場合、3歳もしくは5歳で七五三のお祝いをします。数え年でお祝いをするならば実年齢だと2歳もしくは4歳で行うことになります。
なぜ「七五三」なのに3歳もしくは5歳でお祝いをし、7歳ではしないのかというと、七五三の起源となった儀式の中に答えがあります。
男の子の七五三「髪置き」と「袴着」
「髪置き(かみおき)」は、男女とも3歳になった髪を伸ばし始めるのを祝う儀式です。平安時代、3歳未満の子どもの頭は男女問わず剃っていましたが、3歳を迎えると「もう赤ちゃんではない」という意味を込めてお祝いの儀式を行っていました。
「袴着(はかまぎ)」は、男の子が初めて袴を着る時に行う、幼児の成長を祝う儀式です。かつては男女関わらず3歳から7歳の間で行っていましたが、江戸時代に3歳の男の子が行うものとして定着しました。
この「髪置き」と「袴着」、それから女の子が行うもう一つの儀式の3つから今の七五三となりました。ですから、男の子は3歳か5歳で七五三のお祝いをするのです。
【女の子】七五三はいつやるの?
女の子は3歳か7歳
女の子の場合は3歳もしくは7歳で七五三のお祝いをします。数え年で行うならば実年齢では2歳もしくは6歳で行うことになります。
男の子同様に、女の子は3歳か7歳でお祝いする理由は昔の儀式が関係しており、「髪置き」と女の子の場合には「帯解き」という儀式があります。
女の子の七五三「帯解き」
子どもが着物を着る時、帯の代わりに付け紐を使います。「帯解き(おびとき)」とは、付け紐を使わず普通の帯を締める儀式です。かつては男女5歳で行っていましたが、袴着同様に江戸時代に7歳の女の子が行うものとして定着しました。
それぞれ3つの儀式は元々朝廷や貴族の間で行われていました。江戸時代に入ると武家や商人の間に広まり行われ、今の七五三になったのは明治時代だと言われています。
七五三の時期はいつ頃?どんなことをするの?
七五三のお参りは11月15日
七五三のお祝いをするのに神社にお参りする日は本来いつと決まっており、一般的に毎年11月15日とされています。しかし必ず休日というわけではないので仕事だったり、子どももですが家族の体調が悪いなどの理由から11月15日にお参り出来ない可能性もあります。
他にも七五三に訪れる家族はもちろんのこと、六曜によっては冠婚葬祭で訪れる家族もいるでしょう。ですから11月15日前後はお参りする人が神社に集中することが考えられます。この事から近年では11月15日の前後1~2ヶ月の間に七五三のお祝いをする家庭も多いようです。
七五三は子供の成長をお祝いする行事
先ほど説明したように、「髪置き」「袴着」「帯解き」の3つの儀式をまとめて「七五三」といいますが、どれも子どもの成長をお祝いするための儀式です。それと同時に今後も健やかに成長できますように、と願うためにお参りをします。
まわりの家庭がしているからよくわからないけど同じようにしておこう、となってはお祝いも出来ませんね。折角ですから、七五三の由来も知っておけば子どもや家族との素敵な時間になることでしょう。
「何歳になっても無事にいられますように」という親の気持ち
今では生まれたときから子どもの状態を病院の先生や助産師が見てくれて、病気や怪我をすれば薬をもらったり治療をしてもらうのは当たり前です。しかし昔はそこまで医療も発達しておらず、薬もなかなかありませんでした。
当時食べ物も少なく、母乳を与えることですら大変なことでした。そんな環境で1歳にならないうちに命を落としてしまう子どもも少なくなかったそうです。このことから、節目の3歳、5歳、7歳のそれぞれに神様に「感謝」と「願い」を伝えるためお参りに行くようになったのが後の「七五三」なのです。
ある程度はいつの時期でも七五三のお参りをしても良い
七五三と同じようなお祝いに結婚式があります。結婚式を挙げるのは大安が良いと言われたり、身内に不幸があったらその年の挙式は中止することがほとんどで、いつ行うかがとても大事にされています。
しかし七五三はそれらを気にする必要はないと言われています。なぜなら六曜は中国の思想であって日本とは無関係であり、結婚式とは意味合いが異なるからです。それでも七五三のお参りのために神社に行く予定があるのなら、忌中は控えたほうが良いでしょう。
七五三の写真撮影はいつ頃する?料金はどのくらい?
撮る場所は「現地」か「スタジオ」
七五三の記念写真撮影を行うには「現地でお参りの時に」するパターンと「写真スタジオで」の2パターンがあります。写真をいつ撮るかという時期は決まっておらず、七五三のお参りは11月頃に行いますが、写真撮影もその日にしなければならないということはありません。
お財布事情から着物の購入はできない、着物での参拝は負担になるから避けたいということなどから写真スタジオを利用する家庭は多いです。写真スタジオで撮影する場合、多くの人が神社でお参りするより前に行っているようです。
時期はいつからいつまでと決まっていない
11月15日が一般的な参拝日だと述べましたが、その時期は大変神社も写真スタジオも混雑します。あくまでも一般的には、という日にちでありいつからいつまでというのは決まっていません。時期をずらすことでゆっくりお参りできることはもちろん、現地で写真を取る場合は落ち着いて好きなだけ撮ることが出来ます。
写真スタジオで撮る場合、着物の着付けや小道具等も揃っていてかつプロが撮影してくれるので素敵な写真が仕上がります。しかしその分時間がかかってしまうのが写真スタジオでの撮影です。時期によっては人が多く尚のこと時間がかかってしまい、子どもにも負担がかかってしまいます。
11月頃は一年の中でも比較的過ごしやすい時期で、紅葉も見頃を迎える時期となります。現地で写真を撮る場合には紅葉の綺麗な9月後半から12月上旬がベストショットを狙える時期でしょう。写真スタジオで撮る場合には、早くて5月には撮っている家庭もあるようです。都合のいい時に撮っておきましょう。
いつにしても写真予算は最安でおよそ8000円
多くの写真スタジオでは七五三の撮影プランが充実してきています。料金設定は写真スタジオにもよりますが、「撮影料」「写真プリント料」「全データ料」の3つでトータルするのがほとんどです。
撮影料は衣装代や小道具等の料金も含めて、平均して3000円です。写真プリントは1枚毎の金額で平均5000円、全データ量はシステムが写真スタジオによって異なりますが、およそ50000円です。
外出用衣装レンタルも行っており平均20000円ですが、前撮りキャンペーンなど写真スタジオによってイベントをしているので上手に活用しましょう。
いつであっても素敵な時間にしましょう
「七五三」と簡単に言うけれど、男女や年齢によって違いがあることがわかりました。なんとなく行うだけでは、せっかくの晴れ舞台が台無しになってしまいます。可愛い我が子だからこそ、きちんとお祝いしてあげたいですよね。
七五三はただ写真を撮ればいいという訳ではありません。家庭にあったプランで子どもの健やかな成長を思いながらお参りすることが大切です。その中で写真を記念に残してあげることで親としてもより愛情が深まることでしょう。何歳になっても見返せる素敵な写真を残してあげてください。
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