ことわざ「負けるが勝ち」の意味とは?
「負けるが勝ち」の意味は勝ちを譲ることで有利な状況になるということ
「負けるが勝ち」の意味は勝ちを譲ることで有利な状況になるということです。「負けて勝つだなんて、正反対のことじゃないか」と思う方もいるのではないでしょうか。
この「負けるが勝ち」という言葉には、話し合いや勝負事など何が何でも勝つ必要はなく、あえて負けを装う方が有利な状況や良い結果に繋がるということを表わしています。「負けるが勝ち」は、わざわざ無駄な争いをしてまで無理をしなくても、穏やかに物事を解決する方法があるということを伝えることわざなのです。
「負けるが勝ち」は、「江戸いろはかるた」に出てくることわざです。「江戸いろはかるた」は、京都版や尾張版のいろはかるたと区別するため、犬棒かるたとも呼ばれています。こちらの記事では、江戸いろはかるたについてまとめられています。「負けるが勝ち」以外のことわざが載っていますので、ぜひご覧ください。
「負けるがかち」は今は損しても将来的に利益を手に入れることが出来ること
「負けるがかち」は今は損しても将来的に利益を手に入れることが出来るということがあげられます。「負けるが勝ち」は、最初は損したり辛い思いを受け入れることになります。ですが、将来的にみると好都合なことや利益を手に入れることに繋がるので負けて勝つという状態になるのです。
例えば、美容院でシャンプーを通常の半額にしたり期間限定で無料としたとします。シャンプーの収入が見込めなくなるため、お店としては損をすることになります。ですが、シャンプーして髪の毛が濡れた状態では帰れませんので、ブローをお願いすることになります。すると自然とブローの代金が発生します。
シャンプーだけが目的で美容院に行ったとしても、毛染めがしたくなったり、ブローではなくセットしてもらいたくなったりすることもあるでしょう。そのようなお客様が増えていくことで、将来的に収入が増えることになります。この様な状況になることを負けて勝つということになるのです。
「負けるが勝ち」はその場を穏便に済ませるために有効な手段
「負けるが勝ち」は、状況によってその場を穏便に済ませるための有効な手段であるということがいえます。例えば、話し合いなどの場でお互い平行線になってしまったり相手がへりくつを言い出したりして、キチンとした話し合いが出来なくなってしまったとしましょう。
そのような時に、相手の話に歩み寄ったり賛同したりすることで、その場を上手く収めることが出来るようになります。相手の気分を害さずにすむので、仲違いをすることもなく今後も気持よいお付き合いを続けられるようになります。
また、相手の方も自分に話を合わせてもらったという思いがあるので、次の機会はこちらの話に合わせてくれたり、有利な状況を与えてくれたりします。いつも負けて勝つという戦法をとる必要はありませんが、「負けるが勝ち」という気持ちややり方は、状況によって有効な手段となるのです。
ことわざ「負けるが勝ち」の類語・英語表現は?
ことわざ「負けるが勝ち」の類語①損して得とれ
ことわざ「負けるが勝ち」の類語の1つ目は「損して得とれ」です。「損して得とれ」の意味は、初めは損をしても最終的には利益や得になるということです。
お店などで、商品の値段を下げたりサービス品を付けたりすることがあります。こうすると一時的にお店は損をすることになります。ですが、これによって、お客様が増え利益が増えれば得をしたということになります。この様なことを「損して得とれ」といい、「負けるが勝ち」と同じような使い方をすることが出来ます。
ことわざ「負けるが勝ち」の類語②逃げるが勝ち
ことわざ「負けるが勝ち」の類語の2つ目は「逃げるが勝ち」です。「逃げるが勝ち」の意味は、正面から争いごとに向かっていかなくてもその場から立ち去るなどした方が、相手よりも良い状況になるということです。
今は、自分にとって良くない状況だったとしても、長い目で見たときに好都合に物事が進むことは多々あります。いつも、逃げるのが良いわけではありませんが、状況を見極めて逃げたり関わらないようにしたりすることも大切だということを教えてくれているのです。
ことわざ「負けるが勝ち」の英語①負けて勝つという意味の英語表現と例文
ことわざ「負けるが勝ち」の英語の1つ目は、負けて勝つという意味の英語表現と例文を紹介します。負けて勝つという意味の英語表現の例文は「To lose is to win」です。負けることが勝つことになるという意味ですので、ことわざの「負けるが勝つ」と同じようなニュアンスとして使うことが出来ます。
ことわざ「負けるが勝ち」の英語②勝つために負けることも必要という意味
ことわざ「負けるが勝ち」の英語の2つ目は、勝つために負けることも必要という意味の英語表現と例文を紹介します。勝つために負けることも必要という意味の英語表現と例文は「「Sometimes you have to lose to win.」です。
いつもではなく、時々負けることも必要という意味で、「sometimes 」をつけることが大切になります。続けて、同じように「時々」や「たまに」という意味である「sometimes 」を使った「負けるが勝ち」の英語表現を紹介します。
ことわざ「負けるが勝ち」の英語③たまに負けるのが良いという意味
ことわざ「負けるが勝ち」の英語の3つ目は、ときどき負けるのが良いという意味の英語表現と例文を紹介します。先ほどと同じように「sometimes 」を使って「Sometimes you win by losing. 」とすることが出来ます。
これは、ときどき負けたりたまに勝ちをゆずったりすることで、自分が優位になったり勝つことが出来たりしますと言う意味。「Sometimes you win by losing. 」は、いつも負けを譲るということではないので、この「負けるが勝ち」と同じような意味合いで使うことが出来るのです。
ことわざ「負けるが勝ち」の英語④負けることによってという意味の英語表現
ことわざ「負けるが勝ち」の英語の4つ目は、負けることによってという意味の英語表現と例文を紹介します。負けることによっては、「by losing」と表わすことが出来ます。そのため、負けることによって勝つことになるという英語表現と例文はWinning by losingとなるのです。
ことわざについて詳しく学べるおすすめの書籍は?
詳しく学べるおすすめの書籍①クスッとわらってサクッとつかえることわざ
詳しく学べるおすすめの書籍の1冊目は「クスッとわらってサクッとつかえることわざ」をご紹介します。この「クスッとわらってサクッとつかえることわざ」は、子供にもわかりやすく伝えるために、文字だけの解説ではなく漫画も載っています。
また、ことわざに使われている言葉が「食べ物」や「生き物」のように分野ごとに分けてまとまられていたり、実際に日常で使うときのやり方が載っていたりします。そのため、頭でだけでなく身をもって学ぶことが出来る1冊となっています。
詳しく学べるおすすめの書籍②日本のことわざを心に刻む
詳しく学べるおすすめの書籍、2冊目にご紹介するのは「日本のことわざを心に刻む―処世術が身につく言い伝え」です。著者は岩男忠幸さんです。ことわざを調べるための辞書というよりも、昔から伝わることわざを題材に由来、使い方などを、楽しく学ぶことが出来る書籍となっています。
詳しく学べるおすすめの書籍③ことわざ生活こっち篇
詳しく学べるおすすめの書籍の3冊目は「ことわざ生活こっち篇」です。あかいわしゅごさんが著者で、ヨシタケシンスケさんがイラストを描かれています。この「ことわざ生活こっち篇」は、自分が元気になることの出来ることわざが集められています。
この「ことわざ生活こっち篇」が面白いのは、ひとつのことわざを正面から見た解釈だけでなく、横や少し斜めから見たときの感じ方などが載っているところ。真面目一辺倒な解釈だと堅苦しくて、読み続けるのが苦痛になってしまうという方にオススメの1冊です。
詳しく学べるおすすめの書籍④ことわざ生活あっち篇
詳しく学べるおすすめの書籍の4冊目は「ことわざ生活あっち篇」です。著者は「こっち篇」同様あかいわしゅごさん、イラストはヨシタケシンスケさんです。「こっち篇」が自分のことを勇気づけることわざがまとめられていたのに対し、「ことわざ生活あっち篇」は、相手の気持ちを推し量るためのことわざが紹介されています。
ことわざの説明だけでなくイラストも楽しむことが出来るというのが、この本の特徴。ほのぼのとした雰囲気で楽しく読めるので、大人だけでなく、子供も飽きずに読むことが出来る書籍となっています。
ことわざ「負けるが勝ち」を取り入れて将来的に良い結果に繋げよう
ことわざの「負けるが勝ち」について紹介してきました。負けて勝つなんて矛盾していると思う言葉ですが、初めは損をしても最終的には利益が出たり、余計な争いを避けることで人間関係を上手く保ち将来的に好都合な状況になることを表わしているということがわかりました。
何かをする時に、相手を負かして勝つことや上に立つことだけが良いことではないという戒めのような言葉でもあります。日々の生活の中では、勝たなければならないときと、負けて勝つをした方が良いときとがあります。状況その時々のを見極めて、将来的に良い状況に繋げていっていただけたらと思います。
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