雛人形っていつ片付ける?
雛人形を片付ける時期①3月中旬か4月の中旬までにしまう
雛人形を片付ける時期の1つ目は、3月中旬か4月の中旬までにしまうです。雛人形は、ひな祭りが終わったら早い時期に片付けた方が良いといわれています。ですが、ひな祭りの次の日に片付けるのは避けた方が良いともいわれています。
本来、ひな祭りは2日が宵の節句、3日が本節句、4日が送り節句とされていました。ですから、4日に片付けをすると、ひな祭りの行事中に片付けることになるため、5日以降に片付けすると良いとされています。
また、ひな祭りは3月3日に行われる地域と、旧暦で考えられた4月3日に行われる地域とがあります。地域によってひな祭りの時期が異なるため、ひな祭りから2週間ほど過ぎた3月中旬、地域によっては4月の中旬頃が片付けの目安といわれています。
雛人形を片付ける時期②二十四節気の啓蟄の日
雛人形を片付ける時期の2つ目は、二十四節気の啓蟄の日です。二十四節気とは、2月4日の立春を基準として1年を24個に分けた季節のことをいいます。啓蟄は立春から3番目の季節で、寒い冬の間土の中にこもっていた虫が外に出てくる頃ということを表わしています。
啓蟄に片付けた方が良いとされるのは、啓蟄の始まりが3月5日か6日だから(2019年の啓蟄は3月6日)や、雨水(二十四節気の2番目の季節)にお雛様を出して啓蟄に片付けると幸せになれるという説があるからなど、様々な理由があります。
雛人形を片付ける時期③ひな祭り後のお天気の良い日
雛人形を片付ける時期の3つ目は、ひな祭り後のお天気の良い日です。縁起の良い日に雛人形を片付けると良いことが続くような気持ちになります。ですが、どんなに縁起の良い日でも雨天のような湿気の多い日に片付けてしまうと、次の年に雛人形を出したときにカビが生えていたりシミが出来ていたりする可能性があります。
ですから、雛人形を片付けるときは乾燥しているくらい空気がスッキリとしたお天気の良い日に片づけるようにしましょう。片付ける時間帯も湿度の少ない昼間の時間帯がオススメです。
雛人形を片付ける時期④いつ迄に片付けなければならないという決まりはない
雛人形を片付ける時期の4つ目は、いつ迄に片付けなければならないという決まりはないです。これまで、雛人形を片付ける時期について紹介してきましたが、そのご家庭や地域の習わしによって片付ける日もまちまちです。
大安などお日柄の良い日に片付けをするご家庭もありますし、関西の地域では3月3日にひな祭りを行い旧暦のひな祭りである4月3日に片付ける習慣があるようです。また、雛人形を早く片付けたいと思っていても、忙しかったり雨が続いていたりして片付けることが出来ないという時もあるはずです。
そのような時は、お内裏様とお雛様に後ろを向いていてもらうと良いようですよ。このお内裏様とお雛様の向きを変え屏風の方を向いてもらっている状態は「眠っていらっしゃる」や「お帰りになる」ということだそうです。こちらの記事では、雛人形を飾る日について紹介されています。ぜひ参考にしてください。
早く片付けないと婚期が遅れる?その理由は?
早く片付けないと婚期が遅れるというのはただの迷信
ひな祭りが終わったあと、早く片付けないと婚期が遅れるというのは、ただの迷信です。早く片付けた方が良いといわれるようになったのには、様々な理由があります。雛人形に娘の結婚を連想したり、片付けを花嫁修行の一環だと考えられていたりしました。
この早く片付けないと婚期が遅れるといわれるようになった理由には、娘の幸せを願う親の思いが込められているのです。それでは、早く片付けないと婚期が遅れるといわれていた理由や、雛人形を早く片付けた方が良い理由について詳しくお伝えしていきます。
婚期が遅れるといわれるのは雛人形に女の子の結婚を連想させていたから
婚期が遅れるといわれていたのは、雛人形に女の子の結婚を連想させていたからということがあげられます。雛人形のお内裏様とお雛様は、結婚式の様子を再現したものとしても知られていますね。
その雛人形に、娘の結婚を連想させていたそうです。昔は、お嫁に行くのが女の子の幸せだと考えられていたところもあります。ですから、娘の幸せを願い、雛人形を早く片付けることで娘も早く片付く(お嫁に行く)ようにと願掛けしていたのでしょう。
早く片付けた方が良い理由①片付けの出来る子になって欲しいから
早く片付けた方が良い理由の1つ目は、片付けの出来る子になって欲しいからです。昔は、五段や七段あるお雛様が多くあり、飾るのも片付けるのも手間がかかったものです。特に片付けは、一体一体のほこりを払ったり汚れを落したりして、紙で包み箱にしまわなければならないため、飾るときよりも労力を必要とします。
ですから、片付けするのが面倒だと、思ってしまう方もいるかもしれません。ですが、ひな祭りが終わったら、早めに片付けるようにすることで、きちんと片付けをすることのできる人だと印象付けることが出来ます。また、昔はキチンと片付けをすることが出来ない子は、お嫁さんになれないといわれていました。
そこから話が転じて、お雛様を出しっぱなしにしていると、婚期が遅れるといわれるようになったようです。片付けも花嫁修業の一環としてとらえられていたということなのですね。こちらの記事では、花嫁修業の内容や出来るようになっておきたい家事などについて紹介されています。興味のある方は、ぜひ参考にしてください。
早く片付けた方が良い理由②落した厄が戻ってきてしまうかもしれないから
早く片付けた方が良い理由の2つ目は、落した厄が戻ってきてしまうかもしれないからです。雛人形が飾られるようになったのは、江戸時代の頃からといわれています。江戸時代より前は、紙や草、わらなどで人形を作ったものに、厄や災難を移して川に流す儀式が行われていました。これが、流し雛と呼ばれるようになりました。
また、平安時代の頃にひいな遊びという人形遊びが流行ったそうです。この流し雛の風習とひいな遊びが一緒になり、現在のお雛様となったようです。
このように、雛人形には厄や災いを移し身代わりになってもらうという考えがあり、いつまでも雛人形を飾っておくと、今度は雛人形に移した厄や災難が自分の身に戻ってくるかもしれないとされているのです。そのため、移した厄や災いが戻ってないように早く片付けた方が良いといわれているのです。
雛人形の正しい保管・収納方法
雛人形の正しい保管・収納方法①保管は桐箱がおすすめ
雛人形の正しい保管・収納方法の1つ目は、保管は桐箱がおすすめです。桐箱や桐のタンスに、着物を保管するという話を聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。なぜ桐の箱やタンスに保管するのかというと、桐が着物などを保管するのに優れた性質があるためなのです。
桐箱には、湿気の多い時期は中に湿気が入らないようにし、乾燥時には中が蒸れることがないように通気性が良くなる作用があるとされています。また、桐には燃えにくく虫が付きにくいという性質もあります。そのため、雛人形を桐箱に入れて保管することで紙の箱などで保管するよりも、安心して保管することが出来ます。
POINT
保管のポイント
桐箱は、湿気が入りにくく虫が付きにくいといわれますが、桐箱をしまっておく場所に湿気が多いと効果が半減してしまう可能性もあります。押し入れやクローゼットなど、時期によっては湿気がこもるということもあります。そのため保管や収納する場所に除湿剤を置いたり、年に1度ほど天気が良く乾燥している日に、雛人形を日陰で虫干ししたりするようにすると効果的です。
雛人形の正しい保管・収納方法②乾燥剤や防虫剤について
雛人形の正しい保管・収納方法の2つ目は、乾燥剤や防虫剤についてです。雛人形を桐箱に収納しても「完璧」というわけではないため、乾燥剤や防虫剤が必要になります。紙製の箱に保管する場合は、特に乾燥剤や防虫剤で管理するようにしなければなりません。
まずは乾燥剤についてです。乾燥剤は、雛人形を湿気から守ってくれる働きをします。梅雨時のように湿気の多い時期は、湿気が多くの影響でカビや着物の色落ち、色褪せすることがあります。乾燥剤を入れることで、これらの困ることを防いでくれるのです。防虫剤は、大切な雛人形の着物などを虫から守る働きをしてくれます。
- 乾燥剤と防虫剤は入れすぎないようにする
- 入れるときは、雛人形や乾燥剤、防虫剤を話して入れること
- 乾燥剤と防虫剤を一緒に入れても問題のない成分の物を選ぶこと
乾燥剤と防虫剤を入れるときの注意点
POINT
乾燥剤と防虫剤を入れるときの注意点について(補足)
防虫剤を入れすぎてしまうと雛人形にシミが出来たり、効かした防虫剤の成分が付いたりすることがあります。乾燥剤は、入れすぎると乾燥しすぎて雛人形の顔にひびが入る事があるそうです。また、化学反応や痛みの原因になりますので、雛人形と乾燥剤、防虫剤が直接触れることのないように入れましょう。また、乾燥剤と防虫剤の成分を確認して、一緒に入れても良い成分の物を使用するようにしてください。
雛人形の正しい保管・収納方法③片付ける順番
雛人形の正しい保管・収納方法の3つ目は、片付ける順番についてです。雛人形を片付けるのは、お天気が良く空気が乾燥している日に行うようにしましょう。雛人形を片付けるときは、必ず手袋を着用して行うようにしましょう。素手で雛人形を触ってしまうと、手の脂が雛人形に付いてしまいます。
手には脂があるため、雛人形を触ったときは分からなくても、翌年出したときにシミが出来ていたり汚れてしまっていたりということになります。お雛様を綺麗な状態で保管するためにも、手袋着用は必須です。雛人形をスムーズに片付ける方法としては、雛人形を飾ったときと反対で、下の段から片付けるとよいでしょう。
- 布手袋
- 羽根ばたき
- 人形用防虫剤・乾燥剤
- 雛人形を包む柔らかい紙や布
- 緩衝材や新聞紙など
片付けする際必要なもの
- 1羽根ばたきを使って、優しく丁寧に雛人形や道具の埃を払います。
- 2人形に付けてある道具を外します。
- 3さらしなどの柔らかい布で雛人形の飾りや道具を拭き、分かるように袋に入れておきます。
- 4雛人形を柔らかい紙や布でふんわりと包みます。
- 5包んだ雛人形を順に箱に入れていきます。隙間が出来るようでしたら、緩衝材で隙間を埋めます。
- 6乾燥剤や防虫剤を説明書通りの個数を入れます。雛人形に直接触れることがないように注意しましょう。
雛人形の片付け方
雛人形の片付け方を知って大切に保管しよう
雛人形を早く片付けた方が良い理由や保管や収納方法について紹介してきました。雛人形は、ひな祭りが終わったら早く片付けた方が良いといわれるのは、女の子の幸せを願ってのことです。保管するときは湿気の少ない晴れの日を選んで、お雛様が汚れたりカビたりすることがないよう大切に保管したいですね。
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